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インバウンドメディアは、編集感覚を磨くのにうってつけの場

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こんにちは。インバウンド(訪日)メディア「MATCHA(https://matcha-jp.com/)」で編集長をしている植松と申します。

前回は「インバウンドメディアでは、伝え手(編集者)と受け手(読者)の間に距離がある」というお話をしました。

今回はそれを踏まえ、「インバウンドメディアで働いていると磨かれる編集の能力・感性」ついてお話します。

なお、"インバウンドメディアって何?"という方は、前に書いた「インバウンドメディアって知っていますか」をお読み下さい。

メディアとは「変化を作り出すもの」

本題に入る前にまずは質問させてください。メディアとはなんでしょう。

一般には「情報を伝えるもの」「媒介者」と説明されることが多いですが、個人的には「変化を作り出すもの」という説明がしっくりきます。

そのメディアやコンテンツを"経た"あとで、読者の行動や内面の感情、その他何らかの要素が変わること。それがメディアの存在理由だと思います。

だからどんなメディアであろうと、1)想定する読者像2)テーマ・ジャンル3)読者に与えたい変化、の3つは必ず決めているはずです(たぶん)

MATCHAの場合は1)訪日客、2)日本観光、3)「"日本へ行きたい"から"行く"への変化」「"不安"から"安心"への変化」などなど。3)は必ずしもひとつに限らないかもしれません。

伝えるために必要な「3つの想像」

この3つの要素は、メディアを定義する際だけでなく、ひとつひとつのコンテンツを作る際にもついて回ります。

僕は自分がコンテンツをつくるとき、まずは以下のような3つの内容を想像します。

第一に「読者の姿を想像し」
第二に「彼らが求めることを想像し」
第三に「情報を受けたあとの変化を想像する」

そうして初めて、「何をどのように伝えるか」を考えることができるのです。

とはいえ、頭の中でごねごねと考えるだけではありません。各種の統計データや実際のヒアリングなどを元に、読者の姿やニーズを設定していきます。

※ときには「俺の好きなこれを知ってくれ!」とあえて、読者のニーズを無視した情報発信をすることもあります。

インバウンドメディアは「想像力を鍛えられる場所」

これでようやく本題に入るのですが、海外の読者を対象にしている場合、この「想像」という作業をかなり意識的に行うことになります。

自分とは違う人に何かを伝える関係上、「訪日客は日本でどんな悩みを抱えているんだろう」「なぜ浅草に来るんだろう」「この中にわからない言葉は無いかな」と基本的なところから考えなければいけません。

実際僕も、毎回「どっこいしょ」と意識を切り替え、企画や記事内容を検討しています。

読者との距離が近いと、想像の工程を省いてしまう

読者と発信者が似た存在であると、この想像という作業を省いてしまったり、無意識化してしまう恐れがあります。「自分だったら知りたい→読者も知りたいはず」と考えてしまうからです。

そういった企画の決め方が悪いわけではありません。

でもやはり、読者と自分がまったく同じ存在であることはありえないのですから、「読者ってどんな存在だろう」「本当に読者がこれを求めているのか」と考える習慣を無くしてはいけないと思います。

実際僕も前職の紙媒体に比べ、明らかに読者像について考える時間が増えました。

そういった意味で、インバウンドメディアは否応もなく読者について一から考えざるを得ない、編集者として必須な想像力を習慣化できる場所と言えるかもしれません。

とはいえ、僕もこのままMATCHAでの経験が長くなれば、自分の中での「訪日客像」を固定化させてしまうかもしれません。その点は肝に銘じておきたいと思います。

インバウンドメディアで働いてみませんか?

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MATCHAでは随時人材を募集しています。ライターになりたい方編集者になりたい方はぜひ応募してみてください。他とは違うユニークなスキル・習慣を身につけることができるはずです。

次回(?)予告

今回は「インバウンドメディアで働くのいいよ!」という話をしましたが、実は海外の読者を対象にしていることで、鈍くなっていく感覚もあります。

次回は編集者がインバウンドメディアで働いていると忘れてしまいがちなことと、それを失わないために意識しておきたい感覚や習慣についてお話したいと思います。次回がいつになるかわかりませんが。

それでは。

植松


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