日向ぼこ百まで生くる顔ばかり    杉山豊女

高齢者が、健康のため万歩計をぶら下げながら街を歩く。一年中ぶらぶら街を歩き回っている。長寿社会となり、100まで生きるのが当たり前で、さらに120を目指す勢いである。結構なことである。高齢者と言えども、元気溌剌、肌の色艶もいい。中には、若者顔負けの筋トレに励む強者もいる。ガラス越しに見る顔は穏やかで、年寄り同士和気藹々と世間話がとめどもなく続く。この世を謳歌して、この世の平和と自由を満喫している。