ゆくところ坂ゆくところ夏薊 足利紫城
青葉が茂る森や林を歩いたりすると、鶯の声と薊の花が迎えてくれる。どこまで行っても、縄張りを過ぎたところでまた違った張りのあるメゾソプラノのメロディーが流れ、悩みを吹き飛ばし爽快な気分にさせてくれる。緑陰の中に温かく柔らかいピンクの薊が、それぞれを気づかうように距離を置きながらほつほつと逞しく揺れる。行く先々で優しい自然に迎え入れられ、自然に溶けながら社会にまみれた毒気が洗い流され純粋になっていく。
青葉が茂る森や林を歩いたりすると、鶯の声と薊の花が迎えてくれる。どこまで行っても、縄張りを過ぎたところでまた違った張りのあるメゾソプラノのメロディーが流れ、悩みを吹き飛ばし爽快な気分にさせてくれる。緑陰の中に温かく柔らかいピンクの薊が、それぞれを気づかうように距離を置きながらほつほつと逞しく揺れる。行く先々で優しい自然に迎え入れられ、自然に溶けながら社会にまみれた毒気が洗い流され純粋になっていく。