老人は烏なりけり二日の橋    橋閒石

老人を烏に喩えた。明朗闊達、天晴である。烏といえば、疎んじられながらもその賢さには一目置かざるを得ない。ぬばたまの闇を深く湛えしぶとく生きている。追い払おうとしても憮然としていてふてぶてしい。さらに近づけば羽を広げ悠然と空に飛び去って行く。余裕綽々。新年を迎えて二日目、川に架かる橋からの眺めを感慨を持って眺める。自らを自嘲しながらまだまだ人生はこれからと覚悟を決めて悠々自適、颯爽と生きていく決意。