UTWE入部体験記⑫最終回
12回にわたって東京大学吹奏楽部現役生の生の声をお届けしてきました!
実際に部員はなぜ当部に入ったのか?当部に入って感じたことなどを紹介させていただきます!
第12回目の今投稿では、東京大学文科一類二年、サックスパートのKがお伝えいたします!
今回で入部体験記は最終回です!ぜひご覧ください👀
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こんにちは!東京大学文科1類2年、サックスパートのKです。
私が東大吹部に入ったのは、司法試験に向けたダブルスクール(伊藤塾東京校塾長クラス)と両立可能だったからという単純な理由からですが、入部前は吹奏楽を続けるか悩んでいた時期がありました。
第一に、私は一年間浪人をしたため地元の同期に比べて一年分勉強が遅れており、その遅れを取り戻さねばならないという焦りがありました。
サークル活動にうつつを抜かしている余裕が私にはあるのか、実際に大学とダブルスクールの授業が始まってみなければ分からないと思い、4月前半は新歓活動に参加しながらしばらく様子を見ていましたが、語学の課題やダブルスクールの予復習は想像以上に大変で、一時はサークルに入ることを半ば諦めていました。
しかし大学生活が続く中で、学内の人間関係に嫌気がさし、どこか別の場所に人間関係の中心を据えたいと次第に考えるようになりました。
このような経緯でサークルを探していた私にとって、ちょうど日程の合うインカレ吹奏楽サークルを見つけられたことはまさに不幸中の幸いでした。私の苦手な空気感から距離を置くことができ、1年遅れている現実を直視しないで済みそうだと思われました。
いま、入部当初のことを振り返ってみると、私の抱えていた不安の多くは杞憂にすぎませんでした。語学の課題(特にALESA)やダブルスクールの予復習、バイト等は確かに大変でしたが、この1年の大切な思い出のほとんどすべてが東大吹部のみんなとのものであり、東大吹部に入っていなかったらどれほど虚しい大学生活を送っていたかと思うと、この部に入ってよかったなと心から思います。
また、入学当初の私が思っていたほど勉強熱心な東大生は多くはなく、自分に合ったペースで勉強する生活設計を入学初期から組んでおいて結果的には良かったなと思います。
第二に、かつての私には吹奏楽部・吹奏楽サークルに対する漠然とした恐怖心がありました。
私の母校の吹奏楽部は伝統的に顧問が部の運営に一切干渉せず、学生指揮者が演奏の指導を行い、演奏会のホール取りから計画・実行、会計に至るまですべて学生が運営するという少々変わった部活でした。
そのせいもあってか演奏会などの催しの準備期にはいつも逼迫した状況で、常に諍いが絶えませんでした。
当時私は副指揮者を担当していましたが、夏のコンクールの後に正指揮者が精神の衰弱により家から出られない状況になってしまい、その後は自分が正指揮者としてその仕事を引き継ぐことになりました。
こうした経験から、(特に学生主体の)吹奏楽団体に対する恐怖心は2年間の受験期があっても拭いきれるものではありませんでした。
私はこうした漠然とした不安感を内に秘めたまま入部しましたが、この部で一年間を過ごし、同期や先輩方が大変な時期も協力して困難を乗り越えるのを見てきたからか、はたまたこの部全体の雰囲気としての誠実さや温かさに居心地の良さを感じたからか、そうした思いはだんだんと和らいで今ではほとんど思い出すことのないくらいになりました。
同じような悩みを抱える新入生にとっても、東大吹部は入って後悔することのないサークルであると私は自信をもって勧めたいと思います。
(二年 サックス)
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