『鮨』(岡本かの子)
*2022年7月朗読教室テキスト③アドバンスコース
*著者 岡本かの子
*アドバンスコースは、作家の人生に触れつつ、作品を通してより深い言葉の世界を感じたい方向けの少人数レッスンです。
7月のテキストは、岡本かの子『鮨』です。
|朗読テキストを考える|
「あなた、お鮨、本当にお好きなの」
「さあ」
「じゃ何故来て食べるの」
「好きでないことはないさ、けど、さほど喰べたくない時でも、鮨を喰べるということが僕の慰みになるんだよ」
「なぜ」
何故、湊が、さほど鮨を喰べたくない時でも鮨を喰べるというその事だけが湊の慰めとなるかを話し出した。
ー(本文より)ー
『鮨』と聞いて、「教科書に載っていた気がする、自分はこの物語を知っている」とは思うものの、大人になって全編を読んでみるとそれが大間違いだったと気づきます。登場人物は子供とお母さんで、お母さんが目の前で清潔な道具を使い鮨を握り、出来立ての鮨を子供が食べる、その魅力的なシーンを鮮明に覚えているのに、実はそれは物語のほんの一部で、年頃の娘さんに「あなた、」と呼ばれながら大人の男性が自分の昔話を語る、という前後の話があったのは意外でした。鮨のシーンももちろんですが、これら大人の会話も交えつつ、レッスンしてみたいと思います。
それにやっぱり、夏はひんやり美味しいものを食べる物語を読むのが合う気がしていて、確か去年も8月に魯山人の『夏日小味』を読んで、妄想の中でパリパリ漬物を噛んだりカツオの中落ちに醤油を垂らしたり、揚げ豆腐を大根おろしで食べてみたりしていて、思わずキッチンへ向かいそうになります(読んだだけなのに・・・)。今回は題材が「鮨」とあって、さらにちょっとたまらない感じの朗読教室になりそうです。近所でお鮨を買い、冷えた一杯を携えてのレッスンも大歓迎。夏の夜を朗読で楽しみ倒そうと思います。
|7月のアドバンンスコース|
7月16日(土)20:00~21:30
7月22日(金)20:00~21:30
|お申し込み・詳細|
お申し込みはメールで受け付けております。
utukusikirodoku@gmail.com
詳細は下記WEBをご参照ください。
http://utukusiki.com/202207_online/
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