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先生、彼女にしてくれませんか??

松村:今年の担任誰やろなぁ〜

白石:田中先生だけはやめて欲しいよね

松村:わかる〜 毎回3年になったら担任もつ鬼教師

白石:良い先生だったらなんでもいいなぁ

松村:うちらの高校あまりおらんちゃん

田中先生:お前らの担任持てなくて残念やったわぁ

持ってたらビシバシやったったのに〜

松村:あ、田中先生〜 え〜うち田中先生が良かった〜

田中先生:ほんまか??なら今からなるか??

松村:遠慮する

田中先生:しばくぞ まっ授業でビシバシやったるから〜

白石:絶対聞かれてたよね

松村:地獄耳やからな

田中先生:ん??

松村:ばいばーい!!

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副校長:それではただいまより始業式を行います

高校三年生、大学か就職かの2択、それは人生に大きく関わる分岐点の年

先生は基本進路が得意な先生が持つイメージだったがまさかの……

副校長:次は3年生の発表です

1組 田中先生 2組  佐藤先生

白石、松村は最後の7組

刻々とベテラン先生が呼ばれていき

副校長:7組  賀喜先生

白石:え?? 新人先生??

副校長:以上になります 教室に戻りHRをして下校してください

松村:え、ちょまいやん 新人先生やったでな??

白石:うん、しかも賀喜って遥香ちゃんのお兄さん??

松村:かも知らんな 帰り聞きに行く??

白石:そうしよっ

〇:今日から1年間よろしくお願いします 賀喜〇〇です

進路は前の学校でやっていたのでそこは心配しなくても大丈夫です

名前と顔を一致したいので自己紹介お願いします

初日の印象はかなり静かで真面目で顔に表情が出ない

だがかなりイケメンという噂は直ぐに広がった

松村:あ、かっきー!!

遥香:あ、松村さーん

松村:うちらの担任ってもしかして

遥香:あ、そうです お兄ちゃんです

松村:やっぱりなぁ そらこんな可愛い妹出来るわ

白石:年結構離れてるの??

遥香:10個ぐらいですね 

松村:それでそれで??

さくら:4月なのにもうちょっと暑いですよね

白石:ほんとだよねぇ 今年の夏はやばそうだよね

さくら:耐えられる気がしない……

高校は街の中にあるため日陰は多いが車や工場の音が大きく響く

遥香:こんな感じですね

松村:大体分かったわ ありがとうな

遥香:いえいえ 

松村:何か買いに行くか!!

3人:ご馳走さまです!!

松村:え??

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〇:おはようございます それでは朝礼を始めます

松村:まいやん気になってるん??

白石:え??何が??

松村:〇〇先生のこと

白石:違うよ 遥香ちゃんとどこが似てるのか探してただけ

松村:ふーん 先生には手出したらあかんで??

白石:しないよ そんなガツガツ行かないじゃん

松村:ほんまかなぁ

白石:ないないない でも1番心配なのは……

〇:ここはこの公式をあてはめて計算します

何故これかと言うと……

松村:どう??分かった??

白石:う〜分かんないー

松村:ほんままいやん数学あかんよな

白石:さゆりん 教えて〜

白石は学校1、いや、世界一数学が苦手

理解しようとしているのだが公式がありすぎてパニックになるという

松村:先生に聞きに行きよ 分かりやすいし

白石:え〜さゆりん分かるんでしょ??

松村:………分からん

白石:え、まじ

放課後松村はバイトがある為先に帰宅し白石は〇〇先生のとこへ向かった

白石:あの、先生

〇:ん??どうした?? 忘れ物??

白石:いえ、あの、数学が、分からなくて……

〇:あ、君か数学だけがずば抜けて苦手な子って

白石:そんな噂立ってたんですか……

〇:数学の先生皆頭抱えてたよ 数学だけがぁって

白石:努力はしてるんですよ?!

〇:そうだと思う でも君が理解したら全生徒が理解できるって事だからね  やるかっ

白石:君じゃなくて、白石です

〇:ごめんごめん、まだ覚えれてないからさ

白石:1年間よろしくお願いします!!

〇:あ、1年、わかった

2人の時間はこうして増えていくことになった

毎日授業が終わると教室に残り白石と〇〇2人きりで勉強に励んでいた

すると少しづつ理解していき自力でも解けるようになってきていた

〇〇との壁も少しづつ打ち破られていった

白石:先生終わりました

〇:はいよ  採点するから座って待ってて

白石:………

〇:白石??

白石:あ、分かりました

〇:お、いいね あってる、あってる あ。ここ

白石:え、どこですか

〇:計算ミス

白石:え〜!!見直ししたのにー!!

〇:もう1回!

白石:はい!!

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松村:最近機嫌ええよな

白石:え、そう??

松村:数学分かってきたん??

白石:そう こんなに解けたら楽しいんだね!

松村:せ、せやな…… (うちも勉強せな、)

そして一学期の中間テストの日がやってきた

〇:それでは数学のテストを開始する、はじめ!!

空気が静まった状態で紙の音がいっせいに動き始めた

最初は皆書く音が聞こえていたが時間が経つと共にその音が少しづつ消えていっていた

白石はペンを止めずスラスラと計算して答えを書いていた

地獄の3日間は終了し休みの日は思いっきり遊んだ

翌週テスト返却日がやってきた

この学校では40点以下は当日補習となっているためテスト返却だけで午前中終わりとなっている

次々と返される中数学は最後に回ってきた

〇:よし、じゃあテスト返していくね

平均点は63点  最高は97 最低は23点

松村:まいやん自信ある??

白石:うん、平均点は取れてると思う

松村:え、ほんま??

〇:名前呼ばれたら取りに来て〜

白石:………緊張してきた。

松村:うち、危ないかも。

白石:え??

〇:白石〜

白石:はい!!

〇:よく頑張ったねっ

白石:え、やったぁー!!

瀬川:え、白石じゃねぇの?!

白石:いえーい

〇:瀬川〜 補習ね

瀬川:白石に負けたぁぁ!!

松村:何点やった??

白石:へへっ 89!!

松村:え、嘘やろ〜?!

あの、まいやんが……

〇:ふふっ  西野〜

七瀬:嬉しそうやな 先生

〇:あぁ、先生やって良かったって思ったよ

七瀬:なんやねんそれ笑

白石:ななみーん見て〜 89取った!!

橋本:97

白石:………まいまいいじめてくる〜

深川:ふふっ 素直に褒めてあげたらいいのに

橋本:………負けるかと思った。

飛鳥:………奈々未〜 補習回避した〜

奈々未:何点??

飛鳥:81〜

奈々未:うわ、教え方うま自分

七瀬:自画自賛やん

絵梨花:補習組は安定だね笑

まあや:………またかぁ

優里:最悪ー!!

生駒:回答1個ずつズレてた……

〇:生駒はプリントやったら帰っていいよ。同情する

生駒:最悪……これズレてなかったら何点

〇:77

生駒:………なあちゃーん!!

七瀬:よしよし、

〇:次から新単元入るから油断しないようにね〜

白石:………え。

次に新たな壁が迫ってくることを知り一学期は修了し夏休みに入った

30日間〇〇に会えない白石はテンションが下がりつつあった

奈々未:浮かない顔してんじゃん

白石:え、そう??

飛鳥:しーさん 〇〇先生と放課後一緒に勉強してたから恋しんじゃないの??

白石:えっ。

奈々未:まさか、先生に恋してんの??

白石:………そう、なのかも。

奈々未:〇〇のこと思うならその気持ちは殺した方がいいよ

白石:分かってるよぉ〜だからしんどいじゃーん

飛鳥:乙女しーさん

奈々未:同期で我慢しときな

白石:ろくな男居ない

2人:それな

早く時間が過ぎるように必ずバイトか遊びに出かけていた

2学期が始まりまた2人で補習できると思っていたがそうは甘くはなかった

白石:まあやと優里も??

まあや:そろそろ本気出さないとやばいと思って

優里:進学もあるからね お願いしたの

〇:白石いいよね??

白石:はい……

それから3人で毎日残り数学の補習を行った

雑談等は出来ないため2人の会話はどんどん減っていった

2学期の中間テストが迫る中白石は〇〇を呼び出した

〇:どした??

白石:あの、先生に言っておきたくて

〇:………それって今俺がOKしたらまずいやつかな??

白石:………はい でも気持ちだけは伝えとこうと思って

〇:ふふっ そうか なら白石がここを卒業する時にも変わってなかったらその言葉を聞かせてくれないか??

白石:え、それって。

〇:それまでは変わらず教師と生徒、な??

白石:………分かりました 約束ですよ??

〇:あぁ、約束

白石は気持ちが晴れたのかテンションが高い白石に戻り勉強、遊び、バイトを両立させ進学も安定して高2を終えた

高3は遊びが減り保育士を目指すため勉強に集中した

高3も〇〇が白石の担任を持ち進路と向き合った

そして………

副校長:卒業証書授与 3年1組 担任 賀喜〇〇

〇:はい それでは1組の生徒から始めます

井上小百合

井上:はい

次々名前を呼ばれていき……

〇:白石麻衣

白石:はいっ

〇:卒業おめでとう

白石:ありがとうございます

2時間半にも及ぶ卒業式が終わり最後のホームルームが始まった

〇:2年間このクラスを持たせてくれてありがとうございました

うるさいクラスでしたがとても楽しかったです

最後に皆で写真撮っていいかな??

机を後ろにして前に集まって

瀬川:おい、男子〜胴上げやー!!

男子:うおー!!

〇:ちょ、まっ

瀬川:よいしょ〜!!

男子:よいしょー!!

七瀬:ほんまアホやな……

絵梨花:うちらも掛け声しようよ! よいしょー!!

七瀬:ふふっ 最後やしな  よいしょ〜!!

〇:うわ、上げすぎ!!

白石:ふふふっ よいしょ〜!!

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白石:あ、気づいたんだ

〇:右ポッケよく使うの知ってるから入れたんだろ??

白石:ふふっ正解っ

〇:ふふっ だと思ったよ

白石:先生、

〇:ん??

白石:先生、彼女に、してくれませんか??

あの時と気持ちは変わってないです

〇:………そうか。白石こっちおいで

白石:はい。うわっ

〇〇は白石を抱き寄せて喋り始めた

〇:これが俺の気持ち よろしくな??麻衣

白石:もう呼び捨てなんて、生意気……

〇:なら、麻衣ちゃん??

白石:やだ、麻衣がいい

〇:ならいいじゃんか 彼女なんだから

白石:へへっ うんっ

白石は大学に行き保育士になり〇〇は今も高校の先生として働いている

白石は我が子を自分の保育園で子育てしてるんだとかしてないとか……

〇:行ってきますっ

白石:行ってらっしゃい 〇〇っ

〇:よし、頑張るか!!

[完]








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