転生したらマドンナ天国でした
乃喜坂高等学校 東京の間では超有名校だ
学力で入る子やお金の力で入学した子もいるとか居ないとか……
〇:下駄箱は……
美波:私の隣
〇:あっありがとう
美波:ねぇ
〇:ん??
美波:席の隣の子注意してね??
〇:どうして??
美波:いいから!!
〇:分かったよ
美波:すぐ目移りするんだから
〇:え??俺、美波と付き合ってたの??
美波:…………え??そ、そ、そそれは無いよ
〇:ただの幼なじみかっ
美波:う、うん。
美波にはただの、と付くだけで心が少し抉られた気がした
2人の席は端から端ほとんど会話は出来ない
〇〇は約7年ぶりの高校生活が始まった
席は橋に追いやられて1番後ろのど真ん中、その左に美波から念押しされた子らしき人が着席した
〇:絶対飛鳥の事じゃん……推しだったんだけど。
飛鳥:………何ですか
〇:え、あ、いや、これからよろしくね
飛鳥:去年もクラス一緒だったんだけど
〇:あ、そうなの??記憶無くしちゃってて、はは
飛鳥:あっそ
飛鳥はアイドル時代以上に冷たく余計に〇〇の心を刺激していた
授業も前世習ってたものと同じで前世も勉強しかしてなかった〇〇にとって苦痛でしか無かった
隣の飛鳥も本をずっと読んでいる
漫画なのか小説なのかは分からないがたまにクスクスと笑い声が聞こえるから恐らく漫画だろう
うつ伏せになって美波を見てみると真面目にノートを取り先生の話を聞いていた
その姿がちょっと可愛く思えた
暇つぶしで自分で教科書をノートにまとめる作業を始め1時限で5ページを終わらせチャイムが鳴った
実技以外の教科は全て自分でノートにまとめていた
お昼休みに入ると美波は直行して〇〇の所へ向かってきた
美波:〇〇屋上いくよ!
〇:え、なんで……
美波:いいから!!
〇:あ、ちょっと!!あれ、飛鳥が居ない
2人は駆け足で屋上に向かうとそこには誰も居なかった
美波:よし、ご飯食べよ
〇:なんでそんなに急いでたの
美波:君1年眠ってたんだよ?? 先輩や後輩たちが来るから逃げてきたの
〇:え、俺そんな何かしたの……
美波:まぁ、色々ね。
〇:え、こわ
美波:よし食べよっ
〇:う、うん
美波:頂きますっ
〇:頂きます それ美波の手作り??
美波:え??あ、うん。なんで分かったの??
〇:え、あ〜えーと料理得意そうだなって
美波:〇〇に言ったことないのに
〇:勘がいい時だってあるよ
美波:ふーん 珍し
〇:料理できるお嫁さんなんていい事じゃん
美波:まぁ、ね
〇:あれ、どうしたの??
美波:いや、なんか。久しぶりに日常に戻って嬉しくてさ前より〇〇明るいし
〇:第2の人生、的な??
美波:ふふふっ何それ
〇:記憶無くしてんだからそうとも言うでしょ??
美波:確かに、そうだね笑
特別何かある事が幸せとは限らないね
〇:どうしたの急に
美波:ううん、なんでもないっ よし!食べよ!!
〇:う、うん。
2人は黙々と食べていると屋上の扉が勢いよく空いた
絵梨花:あ!いたぁー!!
七瀬:ほんまや、生きとる
〇:うわ、いくちゃんと、なあちゃんだ。
美波:こら、先輩だよ??
〇:え、そうなの??
絵梨花:生きててよかっだァァ
〇:うっ、ありがとうございます
七瀬:顔みたら泣くからとか言って行かんかったのに結局泣いとるやん笑
絵梨花:だって、怖かったんだもーん
〇:心配してくれてありがとうございます
美波:なんでここって分かったんです??
七瀬:この子らが屋上行くの見えたって
祐希:んちゃっ!
〇:お、祐希
さくら:お久しぶりです。
遥香:ご無事で何よりです
〇:お、かっきーとさくちゃん
さくら:え、さ、さくちゃん……
遥香:新しいあだ名ですか??
〇:え??あ、うん 今思いついた笑
遥香:かっきーか、いい響きですね!
さくら:さくちゃん。えへへっ
〇:それで何の用ですか??
絵梨花:顔見に来た
七瀬:それ以外何あんの
〇:え、あ、そうですか
七瀬:告白でも期待したん??
〇:そんなまさか、七瀬さんが僕にするわけ……
七瀬:100ない
〇:うわ、きつ。
絵梨花:〇〇君には1番のマドンナいてるでしょ??
〇:ん??どこにですか??
絵梨花:こ、こっ
〇:自分でマドンナって言うんですね笑
絵梨花:これでも一応人気はあるんだよ?!
さくら:そうですよ!!生田先輩を侮ったらバチが当たりますよ!
絵梨花:そうだ!そうだ!
〇:は、はぁ。
祐希:あ、お兄 今日何がいい?
〇:ん??お母さんは??
祐希:今日夜勤よ?? 祐希が作るっちゃ
〇:お、そうか、祐希の手料理なら何でもいいよ?
祐希:んちゃっ
〇:お願いね??
祐希:うん!!美波さんも来ます??
美波:え??私も??
〇:二人しかいないし来る??
美波:あ、じゃあよばれようかな
七瀬:ではうちらはこれで
絵梨花:またねっ
〇:はい!!
遥香:ではまた!!
さくら:失礼します
祐希:じゃ帰り待ってるね
〇:おう
美波:〇〇
〇:ん??
美波:ありがとう
〇:え??あ、おう。
この時のありがとうに深い意味があることはまだ先の話し……
2人は昼休みはずっと屋上で過ごし午後も同じように過ごした
放課後になるとクラスメイトはドアに向かって歩いていたが1人だけ反発してこっちに向かってきた
美波:いこっ
〇:わざわざこっち来なくても、
美波:なに、悪い?
〇:いや、いこ 飛鳥また……あれ、もう居ない
美波:なに、なんか用あったの
〇:いや、バイト先向かいながら話すよ
美波:うん
2人はとりあえず靴を履き替えて校門に出た
学校からバイト先は歩いて10分くらいの所にあると言う
〇:飛鳥さ手に痣があったんだよね
美波:あざ??
〇:そう 手の甲に普通は出来ない場所じゃん??
美波:確かに……でもなんで気づいたの??
〇:あ、え、えーっと いっ
美波:まさかずっと見てた訳?!
〇:は、鼻は痛いよ美波
美波:ふんっ 〇〇危ないことだけはやめてよ??
〇:ふふっ 分かってるって
美波:もうどこにもいかないでよ??
〇:ふふっ 甘えん坊さんか??
美波:違うし!!
〇:いたっ!!
そうこうしてるうちにバイト先が見えた
美波:ここだよ
〇:カラオケかぁ……嫌な予感する
美波:ふふっ入る??
〇:うん
その予感は……
美月:あ!!〇〇〜!!
〇:うわっ!
美月:良かった〜無事で〜目覚ましたんだね?!
〇:え、あ、うん
史緒里:〇〇君おかえり
〇:た、ただいま
美月:ねぇ、今度いつデートする??
〇:デート??
美月:え?!まさか私が彼女って事も忘れたの?!
〇:え、彼女?!
美波:えっ……
史緒里:日数的に言えば1年半かな
〇:嘘……彼女居たのかよ
美月:まっ嘘だけど
〇:人を遊ぶのもたいがいにしろよ??
美月:いやぁ、ほんとに記憶が無くなってるか知りたくてね
私は山下美月 坂道高校
史緒里:久保史緒里 私も坂道高校だよ 改めてよろしくね??
〇:おう、よろしく
美月:あれ、〇〇が噂してた幼なじみさんじゃないですかぁ 決心つきました??(ボソッ)
美波:まだ早いから
美月:早くしないと敵が増えますよぉ〜
美波:負けないから
美月:ふふっ 私もですっ
史緒里:あ、店長の所いこ
〇:おう あの二人仲悪いの??
史緒里:ん〜まぁ悪いっちゃ悪いかな??
〇:ふーん
1年ぶりに店長と挨拶を交わし明日からバイトに復帰することに
美波は帰り少し不機嫌そうな顔でスーパーでアイスを買って〇〇の家に向かっていた
美波:うまっ
〇:アイスはやっぱりこれだなぁ
美波:味は覚えてるんだ
〇:ん〜ごちゃごちゃ笑
美波:なにそれ笑
あれ、ねぇ〇〇あれもしかして
〇:ん??
2人が目にした先には中年の男とその隣にはあの子が並んで歩いていた
〇:あ、飛鳥??
続く……