仕事は出来ないけど愛嬌は100点な部下が来ました
5日働き2日休むルーティンはいつまで続くのだろうか……
40年、いや50年になるかも知れない
そんな縛られた人生など退屈なものだ
だけど人は新しいレーンになど乗ろうとはしない
どんな道かどれだけ進めばゴールがあるのか全てを知っているレーンに乗る方が準備も出来てより安全に進めるから……
〇〇もその道を進んでいる1人
だが〇〇は仕事が出来てすぐに役職につける存在になっていた
わずか入社3年目にして……
〇:ふわぁ〜 おはよ 和哉
和哉:お、おはよう〜 今日から新入社員来るな
〇:あーそういえば、担当任されてるんだっけ
和哉:そうだけど、〇〇もね??
〇:え、まじ??
和哉:しっかり頼むよ 課長っ
〇:聞いてないんだけど。
本部長:みんな居るな、それでは今日からここに配属になった社員を紹介する
田村:田村真佑ですっ よろしくお願いしますっ
賀喜:賀喜遥香です よろしくお願いします
本部長:田村くんは〇〇部長に着くように、賀喜くんは和哉主任で
2人:わかりました
本部長:それでは解散っ
〇:本部長
本部長:ん??え、言ってなかったけ……
〇:聞いてませんよ、今日大事な取り引きなんですけど、
本部長:あら、すまないすまない そうだ、一緒に行ってみたらどうだ?? 何かいい事あるかもよ??
〇:会社の売上がかかってるのによくそんな平気ですね
本部長:いいコンビになりそうな気がしてな ワクワクが止まらんのだよ あはははは
〇:呑気すぎるって……
田村:〇〇先輩っ
〇:ん?? あ、田村さんよろしくね??
田村:なんか堅苦しくないですか?? 真佑でいいですよっ
〇:初対面なのに、いいの??
田村:はいっ だって〜〇〇先輩と仲良くなりたいし〜 いいコンビになりたいじゃないですかっ
〇:さっきの会話聞いてたの??
田村:ふふっ 基本的な仕事内容教えてくださいっ
〇:そうだね まずは……
2人は取り引きまで会社内の場所案内や一通りの仕事内容を伝えた
真剣に話しを聞いてメモをとる姿に感心を持てた
〇:一通りはこんな感じかな
田村:凄く分かりやすかったです!! 流石部長なだけありますねっ
〇:あはは、ありがとう ちなみにパソコン使える??
田村:小学校の頃に何度かは……
〇:じゃあとりあえず立ち上げてもらってもいい??
田村:はい!! えーと、電源押してパスワードってこれでしたっけ
〇:そうそう よし、とりあえずおっけーだね
Excel開いてこの資料作れる??
田村:頑張りますっ
〇:じゃあ出来たら声掛けて
田村:はい!!
〇〇は自分の机に戻り作業をしていた
それから1時間ほど作業して田村の席に向かうと
〇:どう??できた??
田村:グラフ作れませんでした……
〇:………まぁまぁ最初はこれぐらいでも大丈夫だよ
作り方はお昼ご飯食べてから教えるからとりあえず休憩しよっか
田村:はい。
すごく悔しそうな顔をして同期の賀喜の元へ向かった
〇:ちょっと予想外だな、ここまで出来ないとは。
和哉:時代だよな、でも真面目だから怒りはしないけどこれだと習得するのに1ヶ月はかかるかな、
〇:うーん、でも仕方ない1つずつ教えていこ
和哉:だな
賀喜:うわ〜難しい〜まゆたんはどう??
田村:全然出来ない……けど〇〇先輩優しいから全然大丈夫
賀喜:主任も優しいから安心したなぁ
でも呑気にはしてられへんな
田村:うん 仕事終わり一緒に勉強する??
賀喜:ありありっ なら帰りパソコン買って帰ろ
田村:賛成〜
1時間の休憩が終わり〇〇と田村は外に出ることに
和哉:あれ、連れていくの??
〇:うん 本部長が連れていけって
和哉:凄いな、頼んだぞ
〇:おうっ
田村:え、そんな大事な取り引きなんですか??
〇:まぁ、でもそんなに気を張らなくても大丈夫だよ
挨拶と笑顔が大事だから
田村:はいっ!!
〇:その調子 それじゃあ行こっか
2人は外に出てタクシーに乗り取り引き先の会社まで向かった
〇〇はリラックスしていたが田村は体が固くなるほど緊張していた
〇:よし、着いた
田村:え、ここって……
〇:あ、知ってる??
田村:超大手じゃないですか!!
〇:そうそう笑 まぁ、説明とかは僕が全部するからどんな感じか見てくれてたらいいよ
田村:分かりましたっ
〇:よし、入ろうか
会議室まで案内され5分程待っていると……
??:お、お久〜
〇:遅い、何分待たせるんだよ
??:私だって忙しいのっ あれ、新人さん??
〇:そう 今日から
??:今日から?! わざわざありがとね
田村:あ、いえ。
〇:てか、麻衣痩せた??
白石:え??気づいた?! 流石〇〇〜忙しくて食べれてないんだよね〜
田村:あ、あのぉ、お知り合いですか??
〇:あ、言ってなかったね ここの社長白石麻衣は僕の幼なじみ
白石:気遣わなくて大丈夫だよ〜
田村:あ、そうなんですね
白石:ずっと呼び込んでるんだけど来てくれないの
〇:絶対秘書じゃん
白石:あ、バレてた??
〇:分かるよ だから嫌なの 今日はこれ持ってきた
白石:いいよ 〇〇の良いように進めて
〇:OK〜
白石:あ、そうだ 経験も兼ねてこれえーと。何ちゃん??
田村:田村真佑です
白石:真佑ちゃんと一緒にしたら??
〇:あーいいの?? 助かる Excel使えるようにしないとねっ
白石:え、可愛いじゃん 愛嬌は100点だよ
いい社会人になれるよっ
田村:あ、ありがとうございます!!
〇:一応目通しといて また詳細決まれば連絡する
白石:はーい あ、連絡じゃなくて会いに来てよね??
〇:………分かったよ
白石:それじゃっ 〇〇の面倒よろしくね??
田村:いえいえ、そんな……こちらこそよろしくお願いします
白石:ふふっ またねっ
〇:おう
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田村:〇〇先輩
〇:ん??
田村:私も白石社長の様な人になります!!
〇:ふふっ頼もうしいな じゃあまずは仕事出来る事から始めようか笑
田村:あ、はい// ちなみに、彼女さんですか??
〇:ん??誰にも言ってないけどお嫁さん
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田村:くぅぅー!!
賀喜:え、一目惚れして初日で崩れたの
田村:〇〇先輩いい人なのにー!!
賀喜:結婚してたら仕方ないよ
田村:真佑術で落としちゃっおかな〜
賀喜:相手も相手だよ。笑
田村:悔しいー!!!
これ機に褒められるようにパソコンの猛勉強をし1週間でパソコンの操作を覚えた
仕事も愛嬌も100点になった事に白石も喜んでいた
〇:ふわぁ〜
田村:先輩っ コーヒーですっ
〇:お、ありがとう
田村:今日も一日頑張りましょうねっ
〇:真佑もねっ
田村:あ、は、はい///
入社して初めて下の名前で呼ばれその後ミスが立て続けに出てしまったそう……
【完】