見出し画像

住宅ヒストリー 第1回(全8回)

19歳で実家を出てから、意外と引っ越しの多い人生。振り返るとこれまで8回もしてきました。長く住んだところもあれば、すぐに引っ越したところもあり、いろいろ思い出もあるので、これまでに住んできた家の紹介を思い出話を交えて紹介していきたいと思います。題してうっちょこの「住宅ヒストリー」第1回は、引っ越す前の実家を紹介したいと思います。

間取り

間取り実家

平屋 築20~30年
駅徒歩20分(バス停5分)
家賃7~8万

実家は自営業

我が家は畳屋だったため、作業場と住居が一緒になっていました。とにかく狭い家で、家族4人、川の字になって寝ていましたね。親父のいびきがうるさく、何度となく寝れない夜もありました。両親は共働きだったけど、家に帰ると基本的には親父が作業をしていたので、一人ぼっちという事はあまりなかった気がします。

風呂なし、自分の部屋なし

我が家にはお風呂がなく(実際はあったのだが、壊れて使えない状態)、中学生くらいの時に風呂場を改築して、家でも入れるようになったので、それまでは銭湯通いでした。昔は子供だと100円で入れたので、いつも100円玉を握りしめ銭湯に行ってました。

あと、自分の部屋がなく、これまた中学生くらいの時に、本当に押し入れくらいの広さの勉強部屋ができました。と言っても、これは姉のための勉強部屋で自分が使う事ができたのは、3年後に姉が家を出てからの高校生からになります。

とにかくプライベートな場所がなく、早く家を出たくてしかたありませんでした。

駐車場の屋根が落ちる

我が家はボロ屋だったので、雨漏りはするし、隙間風もあるし、何より驚いたのは台風の日に、あまりの強風に駐車場の屋根が崩れ落ちた事です。その時の恐怖と言ったら……その事がトラウマになっているのか、今でも、強風恐怖症です。

空き巣からの置き手紙

我が家には、実は秘密のルートがあり、裏の物置部屋の隙間から子供くらいの体だとすり抜けられて、家に入れたのです。だから、帰宅して誰もいなく鍵がかかってたりすると、小学生の自分は、裏の物置小屋から入っていたのですが、ある日、事件が起きます。

和室にある、僕の勉強机の引き出しから1万円が盗まれたのです。小さい頃から、お年玉やお小遣いでコツコツ貯めた大事なお金。そこには数万円あったのですが、なぜか全部は盗っていかず、1万円だけ抜き取り、代わりに鉛筆で「1万円借りました」と書かれた紙の切れ端が入っていました。

まさか空き巣とは思わず、すぐさま家族を疑いました。しかし、家族全員、誰も知らないと言い張るのです。そして、その後に判明したのが1万円と同時に盗まれていたゲームボーイ。家族の話し合いの結果、物置の隙間から入れるくらいの体の小ささ、盗んだものがゲームボーイ、筆跡が鉛筆で子供っぽい、最近、裏の駐車場に知らない子供が勝手に入って遊んでいたなどの検証から、どこかの悪ガキが犯人ではないかという結論になりました。特に警察に届けはしなかったのですが、何とも疑惑の残る事件でした。

床下から赤ちゃんの泣き声

中学生くらいの頃、深夜、普通に布団で寝ていると、どこからともなく赤ん坊の泣き声が聞こえてきました。耳を澄ますと、それは自分の真下から聞こえるじゃありませんか。何だこれは?夢か現実か?もしかして、赤ん坊の幽霊かなどと、一人でビビっていたのですが、これが朝になると、その泣き声がどんどん増えていくんです。

親に報告して、床下を調べることになりました。あいにく我が家は畳屋なので、父親が簡単に畳をはがし、床の板を取ると、そこに現れたのは、なんと野良犬と数匹の生まれたての子犬。そうです!我が家の床下で野良犬が勝手にお産をしていたんです。あの赤ん坊のような泣き声は、母親犬がお産時に発していた鳴き声だったみたいです。朝方に次々と聞こえてきたのは、次々と生まれてきた、子犬の声だったんですね。
何も知らずに聞くと、それはまさに人間の赤ちゃんの泣き声にそっくりなんです。

とにかくこの日の事は今でもはっきり覚えています。あの床下をはがした時の衝撃的な光景。こちらをじっと見つめる母犬の顔。何か文句でもあるのかと言いたげそうな目。いや、文句あるよ!怖かったっつうの!

これが、19歳で家を出るまでに住んでいた実家です。現在は完全に取り壊されて、全面、駐車場になっいます。たまにストリートビューで見たりします。

次回は、初めての一人暮らし、隣はヤンキーのたまり場をお送りします。お楽しみを。

いいなと思ったら応援しよう!