量産型アイドルはなぜ生まれ続けるのか?
2020年8月30日
@JAM ONLINE FESTIVAL 2020
Greenステージ at 東京都 Zepp Tokyo
=LOVE / HKT48 / 東京女子流 / ≠ME / 眉村ちあき / アイドルカレッジ / 転校少女* / 東京パフォーマンスドール / まねきケチャ
をCSで見ました。
オープニングアクトの「REBIRTH」というアイドルが、ある意味、最も印象に残りました。
“メンバーも曲も振付も何もかも印象に残らない“
ことが、印象深かったです。
ミクチャというTikTokのようなアプリを活用しているようですが、
これが初見でした。
端的には、
“最近上映された映画の、劇中アイドル“
といったところでしょうか。
ほぼ記憶に留まらなかったため伝えづらいのですが、トランシーなサウンドに乗せて、
色分けされてない複数メンバーがシング&ダンスしていました。
曲はフックもなく、
歌唱も平坦で、
サウンドも目新しくなく、
MCも凡庸で、
とファンの方は激昂してしまう感想でしょうが、
正直に申せば以上です。
ファンの方々はどこに魅力を感じて追いかけているのでしょうか?
接触系アイドルなのか、
たまたま良くないライブにあたってしまっただけで、本来は魅力的なグループなのか?
女性にはウケるアイドルなのか、
すごく気になります。
「眉村ちあき」が、あまりにアイドル然としていないため、「REBIRTH」のフォーマット感が際立っていたのかもしれませんね。
この差は何かと考えたら、
“やらされているか、やっているか“
ではないかと。
本当に「REBIRTH」には特別な感情があっての話ではなく、ただそう思っています。
“これがやりたい、これはやりたくない“
“これはウケない、こうしたらウケる“
事情はさまざまあれど、
どこかでアイドル自身が声を上げなければ、
態度で示さなければ、
仮に能力の低いプロデューサーのもと活動を続ける限り、目指す場所に辿り着き、目指す自身にはなれないでしょう。
SKE48在籍時、松井玲奈が秋元康先生に、
9枚目のシングルの曲名について、
“アイラブシテル“ ではなく、
“アイシテラブル“ の方が良いです。
と提案。
メンバーとの話し合いの結果を経て、
曲名変更を実現した経緯などは、
松井玲奈がSKE48としてどうあるべきかを、
全方向で真剣に考えていた証の一つと言っても
過言ではありません。
康先生の性格が性格なら、
干されてもやむなしのところ、
“松井玲奈がそこまで言うなら“
と思わせる力。
皆が皆、松井玲奈になれるわけではないですが、
松井玲奈ほどの熱意を持てるかどうかは
プロデューサーの力、スタッフの力添え、
メンバーの資質やバックグラウンドが
総合的に関わってくるのでしょうね。
なお「東京パフォーマンスドール」も出演していました。
デビュー当時から初代に心酔していた身としては、屋号を残してくれているだけでも感謝すべきではあるのですが、
“東京パフォーマンスドールのアイデンティティまでは引き継がれていない“
今回のパフォーマンスを見る限りはそういった印象でした。
2013年の『東京号泣教室 〜ROAD TO 2020〜』は初回から全て見ていましたし、
高嶋菜七リーダーがファントミラージュにゲスト出演した際には、草葉の陰から見守る感じでした。
WANDSの上杉昇にも通づるのですが、
木原、涼子、知砂のゴルビーズ、そして米光が私の中での「東京パフォーマンスドール」であることは変わらない事実です。
始祖である4人のような魅力を、それなりの活動期間を経た現メンバーに今さら求めるのはどうかと思いますが、では「東京パフォーマンス」たらしめる要素とは?
泥臭さなのか、ハングリーさ、グループ内の対立?
立ち上げメンバーならではの要素ばかりで、
“屋号を受け継ぐこと → グループの再構築“
という結論に最近では達しつつあります。
でも曲はレガシーという。
昔の名前で出てきたは良いものの、その実体はある日全員別メンバーにすり替わっても、注目されることのない量産型アイドルだった…。
なんてことにならぬよう、オリジナルへの強い敬意を持つメンバーと、リセットも辞さない覚悟の両輪で、屋号に寄りかからないグループの再構築が理想的ですね。