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BUCK-TICK 2024/12/15
まだ振り返ってないライブがあります。
去年の武道館。
ちゃんと自分の中で整理しなければ…と思い込んでいたけど、オーケンとか筋少に寄り道している間に“蓋をする”ことを覚えました。
そもそも現実に向き合うことと、悲しみを処理することって別問題。そしてまだ私は心のどこかで信じていません。関係者席にいる。(個人救済のスピは合法)
この先も振り返ることはないかもしれないので、レポという名の感想文も時系列がズレてしまいますが、それでも感想が新鮮なうちに書いておきたいので、やります。
【開演前】
超久しぶりに真面目にグッズ並ぶ。
スブロサが流れていた。前に並んでるファン同士の会話って他人が聞いちゃいけない気がしてイヤホンで音楽を聴く。ディズニーみたいなワクワク感と退屈をやり過ごす。これ、懐かしいなぁ。前に並んだのは訃報後のグッズ販売とターポリンメッセージのとき。同じ場所にいた1年前と心持ちが変わるのはこのアルバムの力だ…とか思う。
並んでいるファンをじろじろ見た。(見るな)
とりあえず黒い服を着ただけの人、とびきりのオシャレをしている人、メンバーのコスプレ、色々いた。他人からの視線はどうあれ、皆その格好をしてきた理由がBUCK-TICKへの愛なのだと思ったらこの黒ずくめの景色も優しい世界に感じた。
そういう私も今井バッグを持って行きたくて色々考えた結果、微妙な服装になった。でも、愛なのでOKです。
グッズ購入後、昼ごはん難民。海鮮丼に4000円?バカじゃない?私の地元で海鮮丼食えるし…ファミレス行こうかね…遠くね〜!?とかやってたらレインボーブリッジと東京湾の向こうに沈む夕陽が見えた。
ちょうど聴いてた音楽が黄昏のハウリングで思わず足を止めた。
ライブってお祭りみたいだと思うけど、BUCK-TICKは個人で消化するものだから、特に今回は、心細くてもファンの輪に入ることはできなくて、この自己矛盾が辛い瞬間だった。
広い海と空が一直線に伸びる太陽の光によってくっついてるみたいで、曲が終わるまでずっと見惚れてた。
歩き出したら愛されてる犬とか子供が元気に道を走り回ってて、普段私には関係ないそんな景色さえも綺麗に思えた。
BUCK-TICKは現実の視界と心象風景を繋ぐ音楽だと思ってそんな旨のツイートをした。
はぁ、ポエミー。BUCK-TICKだけです、私をポエミーにさせるのは。
18時近くに会場へ戻る。本当に3100人いるんだなってビックリした。
入場したらキュアーとプライマル・スクリーム流れてイエーイ❗どっちも今井さんのおかげで知って好きになったんだよ。音楽ファンとして育ててもらっている。
【本編+アンコール】
最初に砂嵐と大雨みたいな映像。そこに人の気配はない。3000年後の地球に来たのか。
メンバー登場。何も見えん。見えないけど、俺たちは独りじゃないって歌う人が。普通に聴ける。あぁBUCK-TICKの音だ、ライブだ。今井さんが自分の声で歌ってる。不思議だ。
観客も雰囲気良くて見守るような、あたたかい空間。とか思ったら次のスブロサでキャーーー今井ーーーッ
超楽しいじゃん。ゲッチャア
世界、ピース!でちゃんと✌した。おかしいな、こんな人間では……。
夢遊猫の入り?で今井さんアカペラの“夜の散歩をしないかね〜”
いつも思うけどニャオスって何?
存在の方法〜〜〜〜!で泣きそう。泣かないけど。
泣こうと思えば泣けるけど泣かれたくないだろうから泣かない。
それにきっとどんな気持ちでいたってライブ中は楽しく過ごせる。あの4人にもそれくらいの力、ある。見くびるんじゃないわよ!(?)
アトムとアンファンテリブル聴いて、今井さんの声が元々入ってる曲なら皆まだ聴きやすいし今井さんも歌いやすいんだなって思った。そういう曲なら今後やるかもってことで期待していいかな〜Oh yeah〜Oh yeah〜
From Now On。星野さんのターン。オ〜…いっつあら〜い?どんうぉ〜り〜?(ドントウォーリー)
これかっこいいのかな?おもしろいって言って良いのかな?私には分からない。それがわたしにとっての星野さん。音は嫌いじゃない。
インスト。いつもインストは今井さんが楽器で遊んでるところを見守る時間だと思っていたけど、4人で美術品を作っていた。バンドとしてこの4人の強みを挙げるとしたらセンスと技術の音楽集団…?いつも櫻井さんの声に導かれて精神世界に没入していたけど、これからはインスト曲が担う。入り口が違っても同じ場所に行ける。BUCK-TICKだから。インストはアニイもかっこよかった。
今井さんの程よくおもしろいMC。“MUSIC STATIONには出られなかったんだけど…”
4人での1stシングル〜の紹介で雷神風神 レゾナンス。超楽しい、腕疲れる。
Boys don't cry ハートに火をつけろ
Girls fall in love ハートに火をつけろ
シンプルだけど、キュートな歌詞で聴けば聴くほど大好き。私がやるべきことは恋に落ちることなんだって。
嵐の夜だ〜からの冥王星で死ね。
これもバカになれて楽しい。すごいエクササイズになる。ドラムどんな感じなんだろうって楽しみにしてたのに、楽しすぎてちゃんと聴けてない。毎回星野さんの神裁くゥー、にイラッとしながら聴いてるのにライブだと一緒にやっちゃう。LUCY行けなかった人生だからちょっと味わえて得した気分。
ネックレスが落ちる。急いで探してつけ直してたらparadeno mori終わってた。
長い長いストレリチア。インストの中で一番好き。リズムがあるから聴きやすいし。13階〜風味の音色もあって世界観系。
絶望という名の君へ。星野さんフツーに歌上手くて笑っちゃった。なんで上手いんだよー、なんかやだ!でもいい歌。
いきなりゴリゴリ、ビリビリのベース。NOT FOUNDぽい?と思ったらタイトなドラム、重低音がバクチクしながら始まったSANE type Ⅱ。今井さんの入りが超かっこよかった。事前にツイッターでファンが歌わないと可哀想な感じっていう情報が流れてたのを思い出す。サビ歌わなきゃだ!とか思ってたら観客皆手を挙げてそれぞれ歌っている。あれ…、なんか良くね?BUCK-TICKは歌う気配もない。なんとなく、櫻井さんの声が聴こえる。不在が際立って存在になる瞬間を見た。これが今の4人のBUCK-TICK。音楽的にもサビがない曲だってあるわけだし、歌っても歌わなくても成立していて、歌わない愛と歌う愛が混在している空間。この混沌だって、別に焦らなくていいじゃんね。まぁ、サブカル視点かも。
TIKI TIKI BOOM。これも終始バカみたいに咲いた。愛せー、愛しー、愛するアイデンティティー♡私バンギャじゃないんですけど〜〜!でもやりたいからやる。今井さんにだったらいくらでも咲くんで。次は前方ください!咲くんで!2回目の壊れてんだ〜から登場するポンポンした音が好き。
やっぱり60手前の作る音楽ではない。永遠に音楽作っててほしい。なんか菊慈童的な感じで渋谷の山奥で音楽作り続けて伝説になって掛け軸になればいいのに。
薔薇色の日々。サラッと歌い上げちゃった。星野さんも声が若々しい。ずっと歌ってきたわけじゃないのに、なんの違和感もなく聴ける。音量小さいけどこれくらいでいいのかも。歌上手くてやっぱり悔しい(謎感情)
でも歌い方?鼻にかかる声の感じが櫻井さんとちょっとだけ重なる部分あって櫻井さんの声で脳内再生した。
アンコール前にサインフォト抽選会、会員番号が1つ違いで外れた。キーーーーッ
狂気のデッドヒート。今井さんの言う“いつもの感じ”ってやつ。それできるのが凄いんだけど。相変わらず何も見えないけど隙間からクロール泳ぎする星野さんがチラ見えした。え、精子役?なるほどこれがL.A.行く男なのか〜。皆楽しそうでよかった。
ヴィラン。ここらで私の体力が限界を迎える。こんなに楽しいのに…!腕あがんね〜!最初に呪いの歌だって言ってた。そんなネガティブな意味の音楽を無邪気に作るんだからたまんないぜー。それで成立するのがロックだ。ロックンロールじゃなくてロック。私はロックが好き。
一番最後にアイコノクラズム。あの定番フリ、やりたくないってずっと思ってたけどやっちゃった。不思議と以前感じていた恥ずかしさは無かった。色々成長中。
公演終わっても帰らない客、流れない退場のアナウンス、でも客電はついてるし、なにこれ、、?アンコール!の声まじ、、?結局ダブルアンコールはなくて無駄な時間を過ごした。もしアンコール!の声がもっと大きかったら出てきてくれたのかな、私バンギャじゃないからそんな声出ない。臆せずやる人たち凄いなって思った。尊敬の念。便乗して拍手だけした。
【公演後】
なんて言ったらいいか分かんないまま、これが最高なんだって思えるライブでとりあえずほぼやったこと無いアンケートまで書いた。
ひとことで?感想?“人間には見えていない部分の方が多いんだと思いました(可能性を秘めてるという意味で)”って書いた。もっと可愛いこと書けばよかったって反省。超楽しかったです、でいいじゃん。何でもー私って私って(自己嫌悪タイム)
グッズも事前に買ってたけど追加で買う。金やばい。ほんとに。時を超えて、バクチクビンボー。
誰かに会いたかった気持ちもあるけど胸いっぱいで一人でツイッターしてる方がこのライブを大切にできるかもしれなくて勝どきまで歩いた。交通費節約でもあるけど。そしたらさっきまで一緒にいた3000人が嘘みたいにいなくて、振り向けば見送った筈の太陽も月に変わっていて見守られているようだった。夜景が綺麗でスカイツリーも見えた。(え、あれスカイツリーですよね?)
今度から毎回このルートで帰ろう。余韻に浸れる。
浸りながらツイッター。ツイッターなんか辞めてやろうって思うけどムリなんだよ、私みたいな人間は書き起こすことで自分を整理したり俯瞰できたりするし、それも誰かに見られてるかもしれないって意識があるから保てる精神なんだと思う。
一人も好きだけど独りは嫌だ。だから独りじゃないって言う今井さんの音楽を信じる。
朝も昼も夜もBUCK-TICK聴いてた。春夏秋冬、喜怒哀楽、一人でも皆でも、BUCK-TICKっていつでも隣にいません?気づいたら人生だったっていう人も沢山いるんだろう。
熱量に差はあれど私もそうなる気が、本気でしている。
プシュケーと黄昏のハウリングやらなかったのはこれが正しい判断だと思ったからなんだろう。じゃあそれが正解です。生で聴きたいかと言われたら、そうでもない。今井さんの泣く歌はCDで充分かも。だってどんな顔で歌うの?この再スタートで今井さんに悲しい顔なんてされたらそれこそ絶望じゃん。プシュケーはギターがちょっと楽しいし歌うのは星野さんだからいつか聴きたいな。
私にとっては去年の武道館ぶりのBUCK-TICK。一応今年のアニイ誕行ったから樋口兄弟は見たけど、BUCK-TICKでの演奏は今年初めて。友達が名古屋行ってて、やっぱりどんな手使っても行くべきだったなって後悔した。そういう大事なところの選択をいつも間違える。大事なところで取りこぼす。行かなくて良いところと行かなきゃ行けないところ、人それぞれに選択と正解があるけど私は間違え続けてる気がしてちょっと辛い。もう仕方がないけど。
豊洲は行けて良かった。行けて正解だった。後ろでも見えなくてもそんなのDVD買えばいいし。
齢60で新しいバンド組むような気持ちで再スタートせざるを得なくなったバンドマン4人。何度も見たことある人なのに、違って見えた。また新しい面が見れるとか、凄すぎるよ。
だけど私にはBUCK-TICKとBUCK∞TICKの違いとか分かんないな。どうなったって地続きだよ。メンバー一人、また一人居なくなっていく度に真ん中の表記変えるの?私はもうそういうのいいや〜。本当は最初からずっとBUCK∞TICKだった。聴く人がいる限りBUCK-TICKは無限なので〜す☝
アルバム毎に世界観違うおもしろい音楽やってるバンド。それだけだなぁ。
来年のツアーが本当に楽しみになった。
あ、その前にまた武道館があるのか。
それはまた想いが違うかもしれないけど、とにかくやった事を正解にしていく超絶格好いいバンド、BUCK-TICKをこれからもずっと追っていきたいなと強く思う。
今井さんの言葉「皆に支えられてました」
はぁ、アンタそんな……はぁ、言葉にならん…
私には追いかけることしかできないけど、ちょっとでもその支えになってればいい。なってるわけないんだけど。せめてもの気持ちで、タトゥーシール買い足した。武道館には頬にB-Tの文字。
また、約束の地、薔薇の下で。🌹