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幼少期の話③ 初恋、儚く散る

先週は主に幼稚園時代のお話をしてきましたが、話題も尽きてきたのでそろそろ小学生に移ろうかなと考えています。
引きのある話題がいいなとは思っていたので、せっかくですから恋愛のお話でもしましょうか。幼い私の、ひとときの甘酸っぱい思い出です。


幼稚園の頃は恋愛感情というものがよくわかりませんでした。異性の友人は複数いたのですが、どの人も遊んでいて楽しい友達の枠から出ることはなかったわけです。基本ずっと遊びをしている、という幼稚園での生活様式がそうさせたのかもしれません。

当時は小学生に上がることを少し怖がっていたような気がします。違う幼稚園や保育園から来る子もたくさんいるわけですから。実際1年生の時のクラスも、大半は全く知らない人だったと思います。

私はとりあえずクラスのみんなの顔を確認しました。すると自分のクラスに一人、ひときわオーラを放つ子がいたのです。正直当時の私には顔がどストライクで、自然とその子に惹かれてしまいました。一目惚れ、そして初恋というやつです。

小学生とは無垢なもので、私はすぐにその子に好意を向けました。恥ずかしかったのか一緒に遊ぶ約束はしなかったけれど、積極的に話しかけていたと思います。
その子はというと、結構モテる方だったようで余裕綽々の顔をしていました。それどころか自分を好いている人の名前を複数挙げてランキングをつけ、「あなたは今、自分の中で好きな異性ランキング3位だよ」と逐一教えてくれました。

そう言われると私も上位になりたいと思ってしまうもの。しかしどうやったら順位を上げられるか分からず、結局一度も1位になれないまま学年は上がっていき、ついにはランキングを聞く機会を失ってしまいました。


自分の中に芽生える恋心を少しは理解していた私。バレンタインの時に手作りのクッキーをその子の家まで渡しに行ったこともあります。しかしその時はその子が不在で、代わりに親御さんが出てきて受け取ってくれました。恥ずかしすぎて赤面していたのを覚えています。人生一甘酸っぱい思い出かもしれません。

そんな私の初恋も、思わぬ形で終わりを告げます。それはいつもと変わらない、とある日の掃除の時間でした。バケツに水を溜めていたその子は、クラスのヤンチャないじめっ子の肩を持つような発言をしていたのです。
それを聞いて私は急に冷めてしまいました。今思い返しても、なぜそこまで簡単に恋心が消えてしまったのか見当がつきません。小学生の自分に会うことはできませんから、この謎が解決することはないでしょう。

というわけで、都合私は告白もすることなく初恋を終わらせてしまったわけです。タイトルには初恋が散ったと書きましたが、自分で散らせたというのが正直なところです。軽いタイトル詐称をしてしまったかもしれませんね。スミマセン。


その後、その子とは疎遠になり話すこともほとんどなくなりました。
高校が離れてからは気にも留めていなかった私ですが、大学生になったある日不意にその子の話題を耳にします。写真を見せてもらうと、あの日と同じように笑う姿が。モテそうな雰囲気のある当時の面影を残しています。

でも。

(ん〜、やっぱ別に惹かれないかな〜)

すでに初恋の未練は断ち切り、しっかり終止符を打てていたようです。


赤裸々トーク、お粗末さまでした。
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それではこのへんで。

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