認知の大きさに囚われないアーティストの成功を支援したい、共同代表・常田の想いとは?
こんにちは。「utoniq(ユートニック)」です。
今回は社員インタビュー第一弾ということで、弊社共同代表の常田にユートニックを作った理由や、今度の展望について聞いてみました。
常田 俊太郎 / Shuntaro Tsuneta
1990年長野県生まれ。東京大学工学部卒業後、戦略系コンサルティングファームCDIのプロジェクトマネージャーとして、新規事業開発や事業戦略策定、組織改革などのテーマにおいて、プロジェクト経験を積む。2018年、エンターテインメント業界のDXをテーマに、株式会社ユートニックを共同創業。ストリングスプレイヤーとしても、様々なアーティストのレコーディングやアレンジなどに携わる。日本クラシック音楽コンクール全国大会第5位入賞、等入賞歴多数。日本フィルハーモニー交響楽団と共演。@shuntarotsuneta
音楽一家で育った中、情熱の置き所を再認識した
——ユートニックを立ち上げる前はどんなことをされてましたか?
もともと両親が音楽をやっていたので、常に音楽が流れているような家庭で育ちました。学生時代は幼少期から習っていたヴァイオリン漬けの日々でしたね。長野の田舎出身なんですが、東京までレッスンに通っていたり、コンクールに出たり、結構本格的に励んでいたと思います。
ただ、そのまま音楽の道に進むべきか悩んだ結果、大学では工学部に進学しました。社会人では経営コンサルティング企業に入社し、クライアントワークの日々でしたね。
——そこからどうしてアート・エンタメの領域に?
自分で事業を始めてみようと思った時には色々な領域を考えましたが、様々なHard Thingsを自分が乗り越えて火を灯し続けられるテーマと考えた時に、ここしかないと腹落ちして決めた感じです。
アートやエンタメは、コンサルタント時代の左脳的思考では割り切れない面白さと、一方で左脳的思考を持ち込む余地の大きさも感じていたので、その辺りの経験も生かせる部分も大きそうだと感じていたことも理由でした。
もともと大学を選んだ時にはすでに「音楽は趣味」と位置付けていましたが、ここに来て小さい頃からずっとやってきた音楽と、それ以降のビジネスのキャリアで積み上げてきたことが繋がってきたことも、何か必然的なものを感じています。
認知の大きさに囚われないアーティストの成功を支援したい
——なるほど。「音楽」や「アート」をビジネスにするのは結構葛藤もありましたか?
最初は悩みました。コンサルタント時代の仲間からは、なんでそんな難しい領域をやるのか?と言われたり。笑 ただ、自分と今井の中で腹落ちはしていたので、選択に迷いはありませんでした。
ユートニックは共同創業者の今井と二人で作った会社ですが、自身のビジネスコンサルタントとしての業界経験、今井のプロダクト開発経験を掛け合わせ、音楽やアートの領域を俯瞰的に捉えつつ、変革を起こせたらと創業しました。
——それは素敵です...。そういった思いの中で、今のサービスをリリースした背景を教えてください。
才能あるアーティストやクリエーターがもっと報われるような土壌を作りたいというのが、最初の問題意識でした。
作品は素晴らしくて、ファンの人たちの熱量もある。ただ、例えば音楽の場合、練って練って練りまくったものを、作品としてリリースしていくというのが基本的なスタイルで、やはり「売り物」を手数多く作れないという弱点があります。
ファンのサイドの視点で言うと、熱量が高いファンが、その熱量の向け先や消費のポイントが十分にないということでもあります。
さらに、CDなどのパッケージも今後ますます売れなくなっていく中で、今後定着していく新しい「売り物」や「売り方」を作り出したいという思いで開発しているのが、今のutoniq coreというサービスです。
utoniq coreは、一言でいうと、アーティストが自分専用のコンテンツストアを簡単に作れるサービスです。作品制作やライブ活動をする中で付随的に発生する、これまで売り物として世に出してこなかったようなコンテンツも含めて、簡単に販売することができます。
ただ、世の中にコンテンツが溢れている中で、コンテンツ単体に対してお金が支払われ辛くなってきているのもまた事実です。utoniq coreでは、ユニーク・ワンタイムQRコード(特許出願中)の技術を使ってフィジカルのプロダクトやグッズにコンテンツをバンドルしたり、デジタルアイテムとしてのコレクション性・ゲーム性を高めることで、コンテンツを裸でただ売るのではなく、手触り感のあるモノや体験として付加価値をつけて売っていくことができるというのが特徴になっています。
アーティスト・ファンにより手軽で、コアなファンがより報われる構造を作っていきたい
——今後、ユートニックを通して成し遂げたいことや展望などがあったら教えてください。
当面は、このプラットフォームを使った成功事例を増やしていくことで、アーティストやクリエーターがより自律的に商売を回していくことができるようになることを、目指しています。
タイアップやマスメディア露出を獲得し認知・人気を得て、ライブ動員数を最大化するということだけが”アーティストの成功”ということではなく、より多様な成功の姿が出てくると嬉しいですね。
さらに、別の観点では、これまでCDを買った人、ライブに来た人、SNSでフォローしている人、ファンクラブに入っている人、などそれぞれのタッチポイントでデータが分断していて、1人のファンがどのような活動をしているのかがデータ化できていませんでした。
utoniq coreでは、リアルとデジタルを跨って、それぞれのタッチポイントを横断したデータが取得できるので、ファンの特性やコア度に応じて、もっと個別的なアプローチしていくことも、進めていきたいと思っています。
業界全体のDXに繋がるようなところまでインパクトしていくことを目指しています。
——ありがとうございます。最後に何かメッセージがあればお願いします。
僕らは、2020年9月に「utoniq core」というサービスををリリースしました。おかげさまで様々なアーティストにご利用いただき、機能も随時追加中です。ぜひご興味があれば使ってみていただけると嬉しいです。
また、採用も絶賛募集中です!僕らの思いに少しでも共感してくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください!もちろん僕からも行きます。笑
代表、ありがとうございました!
取材・文:原口 遼