うとQ世話し 特別寄稿 コロナ渦景気談義 「いつか来た道」を歩くのだけはもう沢山

2021/1/25-2
(うとQ世話し 特別寄稿 コロナ渦景気談義 「いつか来た道」を歩くのだけはもう沢山)
なんか乗っていて座り心地が極めて悪い。まるで左右の車輪の大きさ極端に違いすぎて平衡感覚を欠いているような感じ。
金融緩和政策の継続で株式市場にはどんどんお金が流れ込み、株価はうなぎ登り。
だのに、一方では生活困窮者が巷にあふれ始めている。
一部の資産価格はバブリー臭プンプンなのに、期待インフレ率や物価はそれほど上がっていないし、給料や年金なんかはむしろ減っているアンバランス。
之を過去の事例に当てはめれば、自分も若いときに経験した例の「バブル崩壊」とその後に続く失われた30年のデフレ不況が見えてきます。
しかし、常に上がり続ける株価はないし、下がり続ける株価もない事から、常に価格が下がり続けるデフレもないはずです。
いつかは反転が起りインフレになる時期のような気もします。
今回そのインフレの可能性として考えられるのは、以前の「バブル崩壊」と決定的に異なる「コロナ渦というサプライチェーンの破壊要素」がある事です。
どういうことかというと、特に農産物に於いて、コロナ渦の影響で全世界的に労働力が不足するため、食料品原材料価格が上がる可能性があるのです。
詰まり基本物価指数の上昇、即ちインフレです。
ですが、上記二つの要素を例の連立方程式的に解いてみると、資産価格のバブル崩壊により不景気になると同時に、物価が徐々に上がり始め不況下のインフレ即ち「スタグフレーション」が起きる可能性が高いような気が致します。
こうなるともう、完全なド壺です。
不景気で実入りはないのに、物価ばかりが上がり、回転方向が逆の車輪の間に挟まってすりつぶされてしまいます。
では、こういった最悪の事態を避けるにはどうすれば良いのか?
それには一にも二にも「コロナ渦の早期抑制」です。
過度のインフレを抑えるために、まずは世界の農場で人々が作付けや収穫が出来るようにしなくてはなりません。
お金があれば食い物だけはなんとか手に入る、生活の最低限の状態を維持するためです。
次にはバブルを生む資産価格の高騰を招きかねない「コロナ渦救済」の名目で続けられている長期金融緩和の早期終了でしょう。
貧者には一向に回らず、バブルのみを助長するだけの資金の流入を一刻も早く止める為です。
どのみち全ては「コロナ渦平癒」が何よりも最優先されてしかるべきかと。
そうでないと、コロナ渦の後に、かつて第二次世界大戦に連なったと同じ未曾有の「経済渦」が訪れても不思議はないような気が致しております。
「いつか来た道」を又歩くのだけはやめましょう。

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