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【カシミヤの『染め』の話】繊細なカシミヤの染めは特別でリスキー
トップ・先染め
カシミヤ以外の、綿(コットン)や一般にウールと言われる羊などの糸を作る順番は、糸に紡績をした後に染(糸染め)を行うのが普通ですが。カシミヤの場合は、『わた』を染めた後に『紡績』します。これを、『わた染め・先染め・トップ染め』などと言います。
カシミヤは特に繊細な素材なので、撚をかけて糸にしてから染めると染めの時間が長くなり繊細なカシミヤにダメージを与えてしまいます。カシミヤ独特のあの柔らかい風合いにならなくなってしまう恐れがあるので、『わた』の時点で染めるのです。
染めは早い工程で染めるほどリスクが高くなります。もしトップ染めでワタを赤に染めたら、糸は赤、もちろん製品も赤ですね。一段階後の糸染めなら、糸の時点で赤にもブルーにも染められるのでトップ染めよりずっとリスクは低くなります。
トップ染のカシミヤは染めの面で最もリスクのある染め方なんですが、そんなリスクを取ってもトップ染めにしてカシミヤの繊細さと柔らかさを大事にしているのです。
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