【天使のストール】天使のカシミヤ誕生物語

天使のカシミヤ誕生物語

　
　『天使のストール』は、手に取ったほとんどの人が『やわらかい！』『気持ちいい！』といってくださる、我がＵＴＯ自慢のシリーズです。
カシミヤならでは、いや、カシミヤでもここまでの風合いの商品はそんなにあるもんじゃないと自負しています。
　この天使、初めてトライしたのが１９９４年ごろ。カシミヤをライフワークにしていこうとカシミヤでしかできないものを、ということで何回も試作して作り上げたものです。
　これを作っていただいたのが内田昭三さんという職人さんです。

　内田さんは私が今までニットに携わってきた中で出会った最も優れた技術者の一人でニットの匠と尊敬している人です。
　今の日本ではほとんど編む人がいなくなってしまった細かい編地の１２ゲージのセーターを高い技術で丁寧に作ってくれるＵＴＯの宝です。
　
　天使シリーズは細い糸を太い針に掛けて編むんですからかなり邪道で、編むほうは大変なんです。
　この天使を編むとき、引っ張りがちょっと強いとすぐに糸が切れてしまいます。又、手横機は編むときに適度の錘をつけて引っ張りながら編むのですが、編地が繊細なためにほとんど錘をつけられないんです。そのために細心の注意を払いながら編み立てます。
　強度のある化学繊維や綿、引っ張りに強よい梳毛などの糸なら自動機でも編めるし、複雑な編地でもこんなに苦労しないんでしょう。

　この時、どこのメーカーのカシミヤ糸が会うかいろいろ試してもらいました。英国一社、イタリア２社、中国一社、日本３社です。世界のトップクラスの糸です。カシミヤをライフワークにしていこうと決心したときで内田さんが良いといった糸に決めることにしていたので真剣でした。この時に「この糸が良いよ」とおっしゃったのが日本の東洋紡糸の糸でした。以来ずっと同じ糸を作っています。

　効率よく大量に次々と製造されるのと違い、ＵＴＯのセーターは長年の経験と技術で『貴方の為に作ったセーター』です。残念ながら値段も一番高い糸でした。
　
　男女兼用のこの天使のマフラーを私ももう７シーズンも首に巻いています。かなりくたびれてきましたが首に当たる柔らかさがたまりません。
　一度買っていただいたお客様から色違いを注文いただき、『着用してないみたいくらい軽くて気持ちいいよ』と実際に着用していただいて良さを認めてくださった方からのリピートに嬉しさ倍増です。

　こんな繊細な商品ですからどうかやさしく取り扱ってあげてください。
「天使のストール」は㈱ユーティーオーの商標登録商品です。

天使のストール