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重度の自閉症の子供を持つ親として、風邪の季節に思うこと[ゆっくり育児]その18

こんにちは。重度の自閉症の子供を育てている父親です。この時期になると、体調管理が特に大切だと感じます。なぜなら、風邪を引くと看病がとても大変だからです。自閉症を持つ子供の看病は、通常の子供と比べて負担が大きいことが多いですよね。同じような悩みを持つ親御さんもいらっしゃると思うので、今日はその大変さと工夫していることについてお話しします。

言葉が喋れない子供の体調管理の難しさ


我が子は言葉で「ここが痛い」「気持ち悪い」と伝えることができません。そのため、親としては症状を観察し、どこが悪いのかを想像するしかありません。

たとえば、普段より食欲がない、表情がいつもと違う、触ると熱いなど、小さな変化を見逃さないように注意しています。でも、これがなかなか難しいんです。特に発熱や咳といった明確な症状が出る前の段階では、何が原因なのか分からず不安になることも多いです。

また、体調が悪いときでも多動の特性が強く現れることがあり、じっとしてくれません。「落ち着いて休んでね」と伝えたいけど、それが難しい。親としては何とか楽にさせてあげたいのに、どうすればいいのか悩むことがあります。

医者に連れて行くのも一苦労

風邪を引いたら病院に行くのが普通ですよね。でも、自閉症の子供を病院に連れて行くのは、とても大変です。待合室で待つ時間が長いと、落ち着かなくなり、走り回ったり、大声を出したりすることがあります。他の患者さんや親御さんに迷惑をかけるのではないかと、いつも気が張ります。

さらに、診察が始まると大騒ぎです。我が子は喉を見られることや聴診器を当てられることをとても嫌がります。暴れる子供を押さえながら、医師の質問に答えたり、診察が終わるまで待ったりするのは本当に疲れます。診察が終わる頃には、親の方が体力的にも精神的にもクタクタになってしまいます。

家での看病も一苦労

学校や療育施設を休むと、家で過ごすことになります。でも、多動のある子供は「じっとしている」というのが難しいんですよね。たとえ体調が悪くても、部屋の中を歩き回ったり、手当たり次第に物を触ったりします。

我が家では、体調が悪いときに少しでも落ち着ける環境を作るために工夫をしています。たとえば、普段からお気に入りのタオルを用意しておき、安心感を与えるようにしています。また、子供が好きな音楽を流したり、静かに過ごせる動画を見せたりすることで、少しでもリラックスしてもらえるように心がけています。

それでも、目を離せない時間が長く続くと、親も疲れてしまいます。「少し寝たいな」と思っても、それが難しいのが現実です。

他の親御さんたちはどうしているの?

似たような悩みを持つ親御さんと話すと、みんなそれぞれの工夫をしていることが分かります。

• 診察をスムーズにする工夫:

かかりつけの医師に相談して、予約時間をずらしてもらうことで待ち時間を減らしている方もいます。また、事前に診察が苦手なことを伝えることで、医師が子供に合わせた配慮をしてくれることもあります。

• 家庭でのサポート:

家での看病を楽にするために、支援を受けている方もいます。訪問看護サービスや、親がリフレッシュできる一時預かりサービスを活用しているケースもありました。

親の負担を軽減するために


親としては、子供が元気でいることが一番の願いですが、現実的には体調を崩すこともあります。そういうときに備えて、いくつかの対策を準備しておくことが大切です。

1. かかりつけ医との信頼関係を築く:

事前に子供の特性や苦手なことを伝え、診察の方法を相談しておきましょう。

2. 風邪を引かないための予防:

手洗い・うがい、定期的な消毒、体を冷やさないようにする工夫を徹底する。特に冬場は感染予防が重要です。

3. サポートを活用する:

地域の支援センターや福祉サービスを利用して、親が休める時間を確保することも必要です。

4. 家庭での看病を効率化する:

子供が落ち着いて過ごせる「安心グッズ」を準備したり、親も無理せず休息を取る工夫をしましょう。

最後に

風邪を引いたときの看病は、通常の子供でも大変です。自閉症の子供の場合、さらに親の負担が大きくなってしまいます。それでも、子供が安心して過ごせるように、僕たちは試行錯誤しながら毎日頑張っています。

この記事を読んで、同じような悩みを抱える親御さんが少しでも「自分だけじゃない」と感じていただけたら幸いです。そして、何よりも大切なのは、親が無理をしないことです。子供のためにも、親自身が健康でいられることが一番です。ぜひ、みんなで支え合いながらこの季節を乗り越えましょう!

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