過ぎ去れば・・・
看護師1年目の記憶は他者より鮮明だと思う。アホながら考え、悩み、泣き、笑い、もがき続けた1年間だったからだと思う。
就職1ヶ月後からOP係の役割がつく、夜勤を余儀なくされる。夜勤は2回、プリセプターがつくが3回目以降は独り立ちを余儀なくされるのだ。
過酷だった。30人ちょっとの患者を任される。
OPの種類、OP直後、OP後何日か?の情報収集だけでも必死。
抗生剤が何時?腰椎麻酔後の排尿確認何時?尿測は何時?
お局といわれる先輩看護師が、私の動きに苛立ち・・・
当時はPHSがなく、ナースコールと連動するのはポケベルだった。情報取集に必死になると準夜だというのにポケベルを持つのを忘れる。ナースコールが鳴る。また忘れているといい、ポケベルを投げつけられる。身体にあたり、ポケベルを拾いにいく。
この看護師のあたりがきつく・・・
この1年間は過酷だった。
しかしながら、私を否定をせずに肯定してくれた人もいた。
人生は必死に生きていれば、助けてくれる人がいるんだと学んだ。
看護師1年目の厳しさは、恨みしかなかったが、中年になると懐かしい思い出になる。面白い。時が経てば、辛酸の経験も素晴らしいものとなる。