UTECの学生向け”やばい”インターンが話題!5週間で何が学べる?
「新しい価値を生み出し、世界を変えるビジネスに関わりたい」。そんなあなたの次のステージとは?急成長するスタートアップ企業の舞台裏に飛び込み、実際にその変革の一部となれる場所があります。
今回のnoteでは、サイエンス・テクノロジーを軸に国内外に投資を行っているベンチャーキャピタル、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(通称UTEC:ユーテック)で学生インターンを経験したお二人に、UTECインターンの特徴や得たもの、感じたリアルな体験をインタビューしました。
インターンを通じて彼らが得たものとは! 未来の自分に繋がるインスピレーションを、ぜひこのインタビュー記事から感じ取ってください。
なお、この内容は公式Podcastで聞くこともできます。併せてお楽しみください!
【ゲスト】
Kさん:東京大学医学部6年。2022年UTEC学生インターンに参加後、一年半ほどリサーチアシスタントを継続。
堀内さん:東京大学工学系研究科博士課程1年。2023年からリサーチアシスタントとして参画。
【インタビュアー】
UTEC戸田:2020年UTECインターン参加。戦略コンサルを経て2023年にUTEC入社。
UTEC野間:2021年UTECインターン参加。その後リサーチアシスタントを経て、2023年にUTEC入社。
野間:まずお2人の自己紹介と、現在どんなことをしているのか教えてください!
堀内:堀内と言います。東大の博士課程の1年生で、研究と並行してリサーチアシスタントとして主にパワー半導体やマイクロLED分野のソーシングや、技術の信憑性を確かめる調査業務のお手伝いをしています。
K:東大医学部6年のKです。2021年春に短期インターンをして、その後もリサーチアシスタントとして合計で1年半ほどUTECでインターンをしました。
UTECは”やばい”インターン?!
野間:早速ですが、お二人はどういった経緯でUTECのインターン、リサーチアシスタント(RA)を知ったんですか?
K:最初のきっかけは友人からの紹介でした。学部2年生だったある日、あらゆる投資ファンドでインターンをしてビジネス界最強と呼び名の高い友人から「UTECってやっばいインターンがあるらしい」という話を聞いたんです。UTECってとこはやる気を見せて、しっかり成果を出せば、めちゃくちゃ裁量をくれるって話で、私もそれに惹かれて申し込んじゃいました。そういうのって大体ウソなんですけど、UTECに限っては本当だったんですよね。入って2~3週間がっつりコミットしたら、投資提案のスライド作りから発表までやらせてもらって。色々な仕事を自由に任せてくれたのがすごい嬉しかった。
堀内:私はアソシエイトの戸田さんからのお誘いでした。東京大学のDICEっていう、ディープテックスタートアップに興味のある学生たちのコミュニティのイベントで戸田さんとお会いして、その時に自分の研究内容やUTECの取り組み、RA制度を紹介してもらって、面白そうだなと思って。
戸田:僕が声掛けしたんです。(笑)僕自身も博士の時、技術の実用化に興味がある博士課程の学生もたくさんいるのに、基礎寄りの研究だとなかなか実用化まで遠かったり、ビジネスの観点もなかなか体験しづらいと感じてたので、事業化の観点から研究を考えるきっかけとしていいんじゃないかって。
堀内:今、博士1年目で半導体材料の研究をしているので、知識を活かして物理の分野で技術のリサーチを中心にお手伝いしています。Kさんが言う通り、かなりの裁量が与えられて思ったより自由にやらせてもらえるのは、面白くユニークな点だなと思います。
野間:私もリサーチアシスタントの時に、UTECのXアカウントを運用開始して突如つぶやき始めたり、入社してからもPodcastを始めたり、本当に自由に動ける環境だなって日々感じています。
自由すぎる!UTECインターンの特徴
野間:インターン後に実施したアンケートで評価が高かったのが「投資担当の業務を幅広くかつ深く学べた」とあるんですが、UTECでの経験が自分のキャリアに役立ってると感じるポイントはありますか?
K:特に感じたのは面倒見の良さです。一見、裁量の大きさとは裏腹に思えるんですが、たとえば「スライド作って」っていう指示に応えて作ったスライドも、ほったらかしじゃないんです。しっかり赤を入れて一対一でミーティングを組んで、「こことここがまずいからこういう風に修正してほしい」といった丁寧な壁打ちを、本当に信じられないぐらいの頻度でやってもらえて、その経験はすごい財産になりました。
堀内:私の場合、自分のリサーチが材料になって実際のプロジェクトが進行してる、という実感です。まさに、今、目の前で動いているプロジェクトに自分も関わっていて、技術がスタートアップになるまでのフローをすぐ傍で見ることができているっていうライブ感がとても勉強になってます。
戸田:今堀内さんと一緒にやっているプロジェクトが、2週間ぐらいでものすごい進捗があったんです。スタートアップの立ち上げがどういうスピード感で進んでいるか、どれぐらいのレベルで事業計画を作っているのか、彼らの技術をベンチャーキャピタルとしてどう評価していくのか、といったこともお伝えしながら一緒にプロジェクトを進めています。
難しさを乗り越えたられた秘訣とは
戸田:投資提案プロジェクトって結構難しいのに、期限は5週間という短期間でしたね。やってて難しかったなってところはありましたか?
K:就活みたいな質問ですね(笑)。業務の一つ一つは割とレベルが高くて、簡単に終わらせられるような業務じゃなかったです。
特に、一番最初に出された「投資を検討している会社と似た例を挙げて、成功の共通要因が何かを考えよ」っていう仮説構築のタスクが本当に難しくて、3年経った今も、頭を抱えた記憶が脳裏に焼き付いています。ただ、いくつか事例を挙げて仮説を出すと、パートナーの坂本さんやアソシエイトの方々が「この辺甘いからここをしっかり詰めたほうがいい」と、とにかくディスカッションに付き合ってくれた。投資担当のみなさんの面倒見の良さというセーフティネットがあったから、一人だと難しかったところもしっかりやり切れたと思います。
堀内:自分の場合はこれというチャレンジはまだないですね。去年の夏から実際に進捗中のプロジェクトに関わっている中で、正確で速いアウトプットを出さないいけないっていう点でいうと常にレベルの高いものを求められてるって緊張感は日々あります。
戸田:もっと堀内さんにチャレンジングなタスクを振らなきゃいけないな…(笑)
堀内:UTECの投資担当者は技術の専門家で、かつ経営のスペシャリストでもあるので、その知識量やアクションのレベルの高さがいつも雲の上の存在に見えてるっていうのはあります。一方で、そんな方たちとの距離が近く、たくさんフィードバックをもらえるのが嬉しいです。
野間:私もKさんの一年前に短期インターンに参加したんですけど、私にとってのチャレンジはソーシング(新規案件探索)でした。もう一人のインターン生とペアでライフサイエンス領域の新規の投資提案をすることになり、オープン情報からある会社の色々な情報を集めて中間発表をしたんです。ところが、よーし、ここから後半詰めていくぞって時にその会社が上場準備に入って、それまでオープンだった情報がすべて閉じられちゃったんです。それでイチからまた別の会社の情報収集を始め、その会社に電話して質問したりと二人で知恵を出し合ってあれこれ試行錯誤したのは良き思い出です。(笑)
戸田:国内の他のVCではリサーチするだけというインターンが多い中、UTECは「5週間で社内検討から投資委員会にかける」という実際のプロセスに非常に近いプログラムなので絶対に簡単じゃないけど、効率的に経験を積むには良い機会ですよね。
視座が上がった瞬間:海外出張、OB・OG会での学び
野間:インターン中に最も面白かった瞬間、やりがいを感じたことはなんですか?
K:なんといってもリサーチアシスタント期間中に海外出張に行かせてくれたことです!しっかり仕事をして、うまくタイミングが合えば、学生でも出張に同行させてくれるのがUTECのすごいところ。私は特に欧米圏の会社に興味があったのと自分のバックグラウンドが近かったのもあって、イギリスとアイルランドの医療系スタートアップの視察に同行させてもらいました。グローバルの会社を実際にこの目で見られたのももちろんですが、UTECの良いところって大学生のいきなり出張でもちゃんと結果を求めるところなんですよ。私も結構たくさん仕事を任されて、現地でバリューアッドについてのプレゼンテーションまでさせてもらいました。同行させてくれたパートナーの坂本さんには「そんな感じで回ってるとノーバリューだよ」って突っ込まれるほどに、「バリューを出す」ってことをハードル高く求められて、やりがいを感じました。
野間:UTECは投資先の約1/3が海外関連というのもあり、海外の投資先でも興味のある領域の場合はOJTに参加することができます。専門領域に合わせて、希望があれば海外出張に同行していただくことが可能な場合もあるので、約束はできませんが、ぜひ期待していただければと思います!
堀内:バーベキューや20周年記念式典などのイベントも楽しかったです。バーベキューは他の現役リサーチアシスタントやOB・OGの皆さんが勢揃いして、いろんなお話を聞くことができました。同じUTECという場を経験した人がどんな考えを持っていて、その後どう活躍されているかが分かって自分のキャリアイメージが具体的になり、自分もこんな風にできたらいいな、と刺激を受け、胸アツでした。
UTECってどんなVC?
野間:他社と比べて、UTECならではだと思った点はありますか?
K:UTECの雰囲気とVCとしての特徴とがあって、雰囲気はすでにお伝えした「裁量の大きさ」だと思います。VCとしての特徴で言うと、UTECがよく言っている「サイエンス・グローバルが我々のエッジ」という話はその通りだと思いました。UTECでインターンをする前は、スタートアップと聞くとカジュアルな印象が強かったのですが、UTECでは本当に科学技術に真摯に向き合い、グローバルな視点で企業を見据えていることが印象的でした。「スタートアップってこんなにじっくり考えて、ロジカルに進めていくものなんだ」とイメージがだいぶ変わりました。ほかのVC、スタートアップが実際どうか知らないですけど、すごい特徴的だなと思います。
堀内:普通のインターンと違うのは、ビジネスサイドと研究開発、どちらかにすごく寄ってるわけでなく、両面から見られるところがユニークですよね。「今の技術がこうだから、市場に対してこういうポジショニングがあって、こういう事業になるんじゃないか」、逆に「市場がこうだから、技術はこういう風にあるべきで、じゃあこの技術ってそもそもどうなの?」といった感じに、興味がある方には刺さるんじゃないかなと感じています。
戸田:堀内さんとは一緒に学会に行ったり論文を読んでもらったりといったアカデミックなところからスタートアップの事業戦略までを、ゼロイチではなくグラデーションのようにあらゆる場面で関わってもらっています。第一線の先生と話したり、学会に参加したり、アカデミックな部分からビジネスサイドまで全般的に体験できるっていうのはユニークなポイントですね。
キャリアの考え方に影響を与えたこと4つ
野間:このインターンシップで学んだことが、その後のキャリアや考え方に影響した部分ってありますか?
K:スタートアップやVCの全体像が見えるようになったのは今のキャリアの考え方に影響が大きかったです。ここでインターンシップやったからって別にみんなVCで働くわけじゃないと思うんですよ。いくらバリュエーションの手法を学んだとて、それを実社会で使うわけではないし。ただ、UTECの良いところは全体像を教えてもらった後は裁量を持って一気通貫で見れるので、何を考えて、どういうモチベーションに投資して、かつ投資したらどうなるかを長い時系列で見えるし、仕事の幅としても広く見れるのでこの業界の見取り図を持てたのはすごい役に立った。
堀内:博士課程の後に就職するというキャリアや、技術をベースに起業すると想定した時に、VCの関わるポイントを見ることで、自分の得意不得意や好き嫌いにあらためて気付けたかなと思います。
戸田:ちなみに野間さんはインターンが今のキャリアにどんな影響が?
野間:そのまま就職したので影響ありまくりですね(笑)。2021年に短期インターン、その後リサーチアシスタントを続けつつ大学院卒業と同時にUTECにジョインしました。前に別のVCでアルバイトをした時は、自分の専門領域の化学・バイオと離れていたんですが、UTECではそれに近いところで投資提案やOJTで投資業務を見させてもらえたんです。やっぱり自分の専門領域だと関心の高さが全然違うなっていうのが自分にとっても大きな発見で、こっちの方が私は楽しい!と確信しました。
先ほど裁量が大きいとありましたが、私自身もインターンやリサーチアシスタントの期間中にあらゆることをどんどん積極的に提案、実行して、それに対してメンバーの方からフィードバックをもらうことで自分の成長も感じられました。知的好奇心が満たされながらいろんなことに挑戦できる環境だなっていうのを強く感じて、そのまま就職を決めました。
戸田:興味がある内容っていうのもそうだけど、やっぱり技術を社会実装するにあたって幅広く業務を担当できるってところは魅力かもしれません。もちろん大企業で社会実装する立場として働くキャリアもありますけど、それと比較して、VCやディープテックのスタートアップでの特徴は「人が足りない」。その領域の、例えば半導体の専門性を持ってる方は非常に人が絞られてしまってる一方で、投資担当者がいろんな業務で支援してます。当事者としては結構骨が折れる作業なんですが、インターンの皆さんにはそんな過酷な環境で試行錯誤する投資担当者の背中を見るという珍しい経験ができる場です。興味を持ってくれた方はドアを叩いていただけるとうれしいです。
野間:実は戸田さんもインターンに参加してたんですよね?
戸田:はい、実は。(笑)私も博士過程の時にディープテック領域で起業しようとしてて、ベンチャーキャピタルから資金調達しようと考えた時に、学生の身分を使ってVCの裏側を見てやろう、とUTECでインターンをしました。その時は3ヶ月間で新規のソーシング案件を幅広く探すというインターンで、Material informatics の領域が面白いなあとリサーチをしていました。
最後に
野間:最後に、これからUTECインターンへの応募を考えている学生に向けて、それぞれアドバイスを!
K:まずは気軽に申し込んでみてほしい。私が申し込んだ時は学部の2~3年生で、サイエンスのバックグラウンドもなく、ビジネス面でもデューデリジェンスのDの字もわからないような状態だったんだけど、とにかくやる気と時間が使えて、なんか面白そうってだけで仲間に迎えてもらって、いろいろ楽しい経験もできました。あまり深く考えすぎずに興味を持ったら申し込んで!
堀内:はい、本当に気軽に申し込んでみてください!私は今、自分の専門とは若干ずれた領域のリサーチもしているんですけど、新しいことを知れるのがすごく面白いんですよね。なので事前知識が無いなら、なおさらインターン中に自分のできることや知識の幅が広がっていくのを楽しんでほしいな。
野間:VC業界のことあまり知らないし…と応募にハードルの高さを感じてしまう方も多いんですけど、学生にとっては春休みで時間がとれる期間。これまで参加した方もインターン期間中にキャッチアップした方がほとんどなので、本当に気軽に応募してもらいたいです。
4人の体験談を通して、UTECインターンのイメージが明確になったでしょうか?UTECのインターンシップでは、ただの「経験」に留まらず、投資家や起業家たちと共に未来を描くエキサイティングな現場に身を置くことができます。UTECインターンの特徴、楽しさ、成長できるポイントが、みなさんのインターン選びの参考になれば幸いです。
2025年のインターン募集については公式ホームページにリリースがありますので、このnoteを読んでいる学生の皆さんもぜひUTECインターンにご応募ください。たくさんのご応募をお待ちしております!