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自転車ガチじゃない勢 #5「自転車でアートを観に」

突然ですが、私は美術鑑賞が好きです。趣味を聞かれたら「美術館やギャラリーを巡ること」と答えるくらいにはアート好きです。

なんだか「マネーの虎」における「無類の○○好き、吉田栄作」みたいになってきたが、ともかく、美術鑑賞のために自転車を活用してみようというお話。

SOMPO美術館 「シダネルとマルタン展」

2018年に渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催された「バレル・コレクション展」を観に行って、そのとき私が一番印象に残ったのがアンリ・ル・シネダルという画家の絵でした。

「バレル・コレクション展」で買ったシダネルのポストカード

幻想的なような茫洋としているようなノスタルジックなような絵です。

2022年に新宿のSOMPO美術館で「シネダルとマルタン展」が開催されるということで、私は楽しみにしていました。マルタンという画家のほうは知らなかったけど。この二人の画家は「最後の印象派」と呼ばれているとのこと。

(ここまで書いたところで、今まで「シネダル」だと思っていたが「シダネル」が正しいことに気づく)

私がこの展覧会を観に行ったのは2022年5月29日のことです。まだ5月だったけど、とても暑かった記憶があります。
暑い中ではありますが自転車で、途中で水分補給や休憩も取りつつ、新宿にたどり着きました。

SOMPO美術館
キービジュアルはマルタン「腰かける少女」

損保ジャパン本社ビル42階にあった東郷青児美術館が地上に移転してから、来るのは初めてです。

美術館に自転車置き場はありませんが、新宿はそこらへんの歩道に有料駐輪場が設置されていますので、それを利用します。有料とはいえ2時間までなら無料だったりします。

美術館に入ったら、エレベータ前のベンチで倒れている女性がいました。暑さにやられたようです。そちらは連れの方と美術館の係員が対応しているようですので、私は展示室に入ります。

アンリ・マルタン 「二番草」
アンリ・ル・シダネル 「テラスの食卓」

マルタンのほうは明るくて鮮やかな絵が多い印象ですが、私はやはりシネダルの淡くて幻想的な絵のほうが好きです。

あと、SOMPO美術館と言えば、ゴッホの「ひまわり」。

国立新美術館 「ワニがまわる タムラサトル」

タムラサトルさんは私の好きな現代アート作家の一人です。そのタムラさんの個展が、六本木の国立新美術館で行われるとのことで、行ってまいりました。

この日はまだ6月でしたが猛暑日でした。家を出て30分ほど走ったところで自転車で出かけたことを後悔しました。暑すぎます。外で運動するには危険な暑さです。
コンビニに寄って水分の補給がてら涼んだり、すき家で昼飯を食べながら涼んだり、ホームセンターで涼んだりと、休み休み六本木に向かいました。
予定より到着が大幅に遅れましたが、タムラさんのギャラリートークには間に合いました。

新美術館には駐輪場があって、平面式のラックが設置されています。

なお、こういう酷暑のなか自転車を漕いだら当然、汗だくになりますので、着替えを持っていくのは必須です。

巨大なものから手のひらサイズのものまで、1000体のワニがただひたすら回転している展示です。なぜワニが回転しているのか。それを問うても仕方ありません。
でもこれだけの数の色とりどりのワニが回転しているのを観ると、それだけでなんだか楽しい。

町田市立国際版画美術館 「長谷川潔 1891-1980展 ― 日常にひそむ神秘 ―」

東京都町田市には版画専門の美術館があります。

私は版画の中では銅版画が好きなのですが、2022年の7月から、銅版画家の長谷川潔の展覧会が行われるということで、行ってみることにしました。

観に行くことは決めましたが、電車で行くか、自転車で行くか、それが問題です。
町田までは片道50km、往復で100kmの道のりです。100kmサイクリングは未知の領域ですが、挑戦してみることにしました。

さいたま市から志木、新座、清瀬、東久留米、小金井、府中と走っていき、多摩川を越えると多摩市、そして町田市です。

ついに多摩川を越えてしまったー

多摩市に入ると坂の上り下りが多くなってきます。上って下る、下って上るなら、いっそ平らにならしておいてくれよ (身勝手)。

そして町田に入りましたが、リス園の前の上り坂で急にペダルが重くなりました。一瞬「パンクか?」と思いましたが、降りてタイヤを確認しても空気はちゃんと入ってます。私の脚のほうが限界に来たようです。

約3時間20分かかって、どうにかこうにか町田の市街地に到着。

昼ご飯は家系ラーメン
町田市立国際版画美術館

写真の場所の手前に駐輪場がありますが、ラックなどはありません。

美術館では1階で入場券を購入し、それから展示室のある2階に行きます。自転車で50km走ったあとに階段を登るのはきつい。その後の鑑賞も、館内を歩いて回るのがしんどい。

エングレーヴィングのこの硬質(?)な感じが好きです
闇の中に静物が浮かび上がるメゾティント作品

このことは後に、私が高ケイデンス走法を取り入れるきっかけになりましたが、ケイデンスを上げていく話は次回にでもしようかと思います。

帰りはもちろん、4時間以上かかって帰りました。

他にも

東京都世田谷区の砧公園の中にある世田谷美術館にも行ったことがあります。
このとき見た展覧会のことはあまり記憶に残ってないのですがw、手前の千歳船橋にあるMAIKAGURAというラーメン屋で食べた醤油ラーメンとローストポーク丼はとてもおいしかった (結局ラーメンかよw)。

MAIKAGURAの醤油ラーメン
ローストポーク丼

府中市美術館にも行きましたが、府中は町田に行く途中の通り道でしたから、さほど苦もなく行くことができました。

府中市美術館 「アーツ・アンド・クラフツとデザイン」展

なお、このときの昼ご飯は、いつみ屋というお店のワンタンメンでした。

いつみ屋のワンタンメン

さて、自転車を移動手段として活用するのがここでの「自転車ガチじゃない勢」の定義ですが、私の自転車の使い方もいよいよ、ガチじゃない勢らしくなってまいりました。
しかし、目的地に着いたところで疲れ切っていてはどうしようもありません。

次回は、長い距離を楽に走るために、高ケイデンス走法を取り入れる話をしようと思います。

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