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第105話 プロパンガススキームが封じられ、新築戸建の追加費用が発生した件 20241105

32万円。
これが給湯器と配管工事などのプロパンガス設備導入に必要な金額なのである。
給湯器は贅沢にも24号エコジョーズの大容量かつ省エネ仕様であり、ファミリー向け物件に最適である。

わたくしは賃貸用の新築戸建を建設中であり、このプロパンガス設備導入の諸費用のことを忘却していた。
なぜならば、プロパンガススキームを使えば、無償提供を受けれて、大家であるわたくしはお金を支払わなくてよいと考えていたのである。
しかし、このプロパンガススキームはお上(政府)による、2024年4月2日公布、2024年7月2日施行の液化石油ガス法「改正省令」の大号令が発行され、禁止と相成った。
理由は過大な営業行為の制限である。

従来、大家とプロパンガス業者はお互い手を取り、うまく賃貸市場を切り盛りしてきた。
プロパンガス業者は給湯器や配管工事費用を大家に無償提供する代わりに、その費用を毎月のガス使用量に上乗せさせて費用を回収していた。
つまり、入居者様にその費用を転嫁していたのである。

良く言えば、大家は初期費用が掛からないため、最新の給湯器を搭載した居住環境を入居者様に提供できる。
悪く言えば、本来大家が負担すべき設備費用を入居者様に支払わさせている。

一長一短あるが、一介の弱小大家のわたくしは、無償貸与をよく活用してきた。
言い訳がましいが、できる限り入居者様の負担にならないように、基本使用料と従量料金が最安値の業者を選定していた。
この業界の闇は深く、良い業者様に巡り会うのに難儀したものである。

↓プロパンガス業界の闇

↓良いプロパンガス業者様を探す方法

上述のようなスキームでこれまでは最新給湯器を初期投資なしで導入できた。
しかし、液化石油ガス法「改正省令」によりプロパンガススキームが封じられてしまった昨今、初期費用は大家にダイレクトにのしかかってくるのである。
しかも、新築の場合、既存ガス配管などあろうはずもなく、風呂・キッチンへの新規配管工事の金額が膨らむ。
そのため、32万円という大きな金額になってしまった。
辛い。

さらに、プロパンガススキームが7月に封じられることをしっていながら、銀行融資の際に金額を追加しておくことを忘れていた。
つまり、この金額は純粋なる追加費用であり、わたくしの余剰資金から捻出せねばならないのだ。
計画が甘々であり、阿保である。

ただ、いいこともあり、今まで暴利かと思うくらい高かったプロパンガスの基本料金と従量単価が約1/2になった。
住居者様にはとても良いことである。
わたくし達大家の心は荒むが、業界全体はクリーンになることだろう。
喜ばしいことである。

洗練された投資家の方々のXのポストをみると、プロパンガススキーム禁止をものともしない解決策を編み出しているらしいが、わたくしはまだ知らない。

おわり。

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