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【うた】キャンドル
きらきらひかる街
通りすぎてしまうほど
毎日はせわしなくて
あたまよりもからだは一歩前を歩くの
耳をふさぎたくなるような大きな声も
目をふさぎたくなるようなつよい光も
やわらかに軽やかにつかんでは飛ばして
風ゆくままに どこまでも
流れるメロディー楽しそうで
白いため息がひとつさみしそうで
かじかんでぎゅっとなった心にそっと
とけてくような あったかいもの
あげたいなぁ
いちばん欲しいものを教えて
きみがいちばん欲しいものを考えたけど
わからないや 何もあげられないけど
ぼくは小さなキャンドルのあかりを灯すよ
いちばん欲しいものを探せるように
きみがいちばん欲しいものをつかめるように
冷えきったてのひらを
あたためる小さなひかり
そっと ずっと
きみがいちばん欲しいものを見つけた時は
それをそっと ぎゅっと 守れるように
冷えきったてのひらを
あたためる小さなぬくもりを
ぼくのこのあかりはとてもちっぽけだけど
きみが優しい夢をずっと見られるように
明日もその先も消えないように
そっと ずっと
そっと ぎゅっと
きらきらひかる街
通りすぎてしまっても
確かなひとつあかりを
いつまでも ずっと ずっと