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20240724 わたしは田舎者だった

先週のお休みで、弘前に1泊2日旅行に行った。

旅行といっても、相棒のギターを修理するためだったし、フェリー旅で移動時間もかかるので、実質街をまわれたのは半日もなかったのだけど、なんとも、良い旅だった。

初めてくる場所を歩くと心と身体が軽くなる感じがした。
滅多にお酒飲まないのに、りんごのお酒を片手に歩いたりもしてみたり。
翌日は、自転車を借りて町中駆け巡った。結構あちこち行ったもんで、その後帰ってきてからも疲れが抜けず大変だったけど、やっぱり楽しかった。
(体力落ちているなぁと感じたので、その後走ったり歩いたりしてみている)

弘前の町でいろいろみて感じたのが、わたしは田舎者なんだなぁということ。

弘前はハイカラな街だった。都会という感じはないのだけど、昔から栄えていたのだなぁと感じさせられるような、しっかりした作りの建物が今も残っていた。昔から残っているお店もたくさんあったり。わたし的には、青森市内よりも弘前の方が趣深い空気感があるなぁと感じた。(青森市も、美術館など好きな場所はあるのだけど)

お洒落な作りの建物を見るたびに、ははぁ、すごいなぁと感動した。
建築について何も知らないけれども、昔の建築はきっと、美しさと丈夫さと遊び心と、バランスが良かったんだなぁと思う。そして、基本がしっかりしているからこそ修復もできたりする。

今のおおかたの新しくできる建物は、なるべく安い木材で、なるべく安い材料で、なるべく無駄なく、コスパと機能性重視なのだなぁ、、、だから味があまり感じられないのだなぁと思った。(もちろん素敵な建築もあるとおもうけれども)

同じ世代の知り合いも、最近家をたてたという人がたくさんいる。すごいなぁ、と思うけれども、わたしもきっと同じくらいお金があれば古い良い感じの死にかけている建物をリフォームさせて長生きさせたいなと思ったり。

ふと、弘前を歩いていると、自分の故郷を思い出した。旭川のはずれの田舎。小さい頃の記憶に残っているのは、じいちゃんばあちゃんの畑のある山道をトラックの荷台に乗ってキャーキャーといとこたちと遊んでいる瞬間。公園のような遊具など何もなかったのに、畑の土まみれになって、日が暮れるまで遊んでいた。

それから、転勤族だったので、札幌の街中に住んだり、留萌の港町に住んだり、転々としたのもあり、純田舎者というよりは、ちょっと外の町もいろいろかじった、居場所をみつけられないこじらせ田舎者になってしまったのだけれども、やっぱり安心するのは自然豊かな場所で田舎なのだなぁと。

今、お店を本格的に初めて2ヶ月。まだまだこれからだなぁという感覚。
でも先のことを考えると、きっとわたしがずっといるのはここではないなぁという感覚がある。今は自分にとって良い環境だけれども、自分のやりたいこと、どんな生き方をしたいか振り返ると、ここではないのかもしれないと感じてきたところ。

函館もハイカラな街だと思う。文化が北海道の中では早くやってきたし、それが残っている。街を歩けばおしゃれな建物がたくさんある。それに憧れて、素敵だなぁと感じて過ごしてきたのもあるけれど、ふと我に帰った時、田舎の自然豊かな場所か、ハイカラな街か選ぶとなると、やっぱり田舎を選ぶな、と思った。

これはきっと先月、由仁や長沼に行ったのとも繋がっていると思う。

ついつい、素敵なもの、お洒落なものに惹かれてしまう部分もある。だけど、そればっかりになると、なんというか、”素敵ごっこ”をしているような、ただかっこつけているだけのような気がしてしまう。

わたしがこれからしたいのは何か
もっと、暮らしに根付いたことがしたい。
お金を持っている人のためのお洒落(娯楽)ではなく、みんなが必要な”自分のための時間”を大事にできるようなことがしたい。

それは、音楽も場所作りもそうだなぁと思った。

カフェをやるのであれば、写真を撮ってお洒落を披露するためのカフェではなく、自分を見つめるための静かな時間を過ごすカフェがしたい。

音楽をやるのであれば、みんなで集まってワイワイ盛り上がるための歌ではなく、ひとりの深いところに響く歌が歌いたい。

何かを作ったり料理をするのであれば、ウケが良くコスパの良いものでなく、きちんと素材から選んで素材の活かしたおいしさを届ける料理がしたい。

まだまだ、自分のやっていることや、行動を振り返れば、あぁ、違った・・・ということが見えてきたりするので、まだまだこれからなのだけど、少しずつ、考えていることと、行動が一致していけば良いなと思う。

何度も立ち止まって、振り返る必要があるなぁ。

弘前の町は魅力的で、自分の知らなかった世界を見たり考えたりできた。すごい!と感動する瞬間が何度もあった。だけど、それくらい驚いたり感動するということは、いままでの自分に馴染みがなかったからだということでもある。

自分が安心するのは、静かな山や海など開かれた自然が目の前にあることだ。

もちろん、もっと色々知りたい!という気持ちもあるけれど、自分が腰を据えるならどこかも考えてみたいな。

今は今の状況に感謝して向き合いながら、今後はどうしていきたいか考えることにしようと思う。

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