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【読書エッセイ】ナルニア国ものがたりおもしろいですね
現在、読んでいるのはナルニア国ものがたりシリーズの『銀のいす』です。
ナルニアという異世界へ行き、ユースチスという少年とジルという少女の二人が大冒険するお話です。
最初に、ナルニア国ものがたりシリーズの内で読んだ1冊。『魔女とライオン』から、ずいぶん年月が経ちました。ナルニアの成り立ちを知らず、どのような順番で読めば良いかわからなかったので、有名な本を選んだのです。
面白いとはおもったものの、『カスピアン王子のつのぶえ』を読んだ後は、それっきりになっていました。
先月あたりから、ナルニア国シリーズを順番通りに読もうと図書室で借りて読み始めました。
・『魔術師のおい』
・『魔女とライオン』
・『カスピアン王子のつのぶえ』
・『馬と少年』
・『朝びらき丸東の海へ』
・『銀のいす』
・『さいごの戦い』
すでに読んだタイトルは抜かして借りて読み始めましたが、だんだん物語の中に引き込まれていきました。描写や言葉遣いが、やや遠回しで分かりにくく思うこともありましたが、ストーリーの展開が良かったです。
子供たちが冒険を通して成長していく姿、魅力的な世界観、導き手アスランの圧倒的な存在感。巻を追うにつれて、次の巻を読むのが待ち遠しくなるようになりました。
『銀のいす』では、ナルニア国の王子、リリアン王子を助けいに魔女が支配する地下へと赴きますが、四人は魔女の呪いにやられてしまいそうになります。
暖炉からくゆる甘い香り、人を惑わす魔女の声、魔女がかき鳴らす音楽。頭がおかしくなる四人の中で、ナルニアに住む沼人が危機を打開します。
見た目はさえないし、後ろ向きなことばかり考えていますが、いざというときの度胸と忍耐、それからナルニアの者であるという誇りは誰にも負けません。
身の内から振り絞るように発した沼人の言葉に、魔女が自ら真の姿を見せます。
暗い地の底で長く住んでいれば、地上のおける星や風は夢の産物になるのかもしれません。それも魔女に言い聞かせられたら、たとえ、本当に存在す清く優しい存在も“ないもの”と思い込んでしまうかもしれません。
心につくりだしたものこそ、じっさいにあるものよりも、はるかに大切なものに思えるということでさ。
たとえ、地下の真っ暗な世界が本物の世界で、ナルニアが本当に存在しなくても、ナルニアはある。アスランを信じる。自分はナルニアの者として生きる。
必死の沼人の言葉に揺さぶられました。
ラストの『さいごの戦い』も楽しみです。