バンドでの音作りって?
こんにちは。音楽制作をしているUTATANE(ウタタネ)のWataruです。
楽器をやっている人たちにお聞きします。みなさん「いい音」って何だと思います?
・・・そう考えると結構難しくないですか。
私は結構悩みました。(今でもまだ「いい音探し」の旅の途中です。)
まぁきっと、「これがいい音です」という答えなんて無い!というのが答えなんでしょうけども、そう言ってしまったら元も子もないので、いい音の話をしようと思います。
「いい音」と言っても色々あるので、今日はまずバンドでの音作りについて。
参考までに私の「いい音探しの旅」の経緯をお話します。
私はギタリストなのですが、若い頃はとにかく大きい音が好きでした!
GAINを上げて歪ませて、ボリュームを上げて、ギターが「ヒィィィーーーン」と言ってこないギリギリまで上げる!
そうすると、耳がキンキン痛いので、ちょっと音質をいじろうかな・・・となります。
大体のアンプには、音質をいじるつまみがついてますね。
Presence、Treble、Middle、Bass・・・
なんとなく「Treble』というのを下げるとキンキンが収まる!よし、これでOK!
・・・なんて言う大雑把な音作りをしてました・・・。お恥ずかしい。
でも、これで結構好きな音になってたんですよ。
ギター単体だと。
「ギター単体だといい音」というのと、他の楽器と一緒になるといい音。というのが違うんだなぁ、、、ということに気づいたのは、その後だいぶ経ってからでした。
ライブハウスなどでライブをやるようになると、ステージ上でドラムのフロアタムの「ドーン」という音や、ベースのボーンという音らへんがボワッとなってしまう。
そうすると決まってPAの人が申し訳無さそうにギターアンプに近寄ってきて・・・
「あの、アンプの音量ちょっと下げますね・・・」
って言って下げてくれる。
そうすると、ボワッもなくなるけど、僕のギターがちっこくなって聞こえづらいよ?・・・あれ?これで弾くの・・・?えっ?えっ?
そんなことがよくありました。
そうなんですよね、バンドで音を出しているのなら
「バンド全体で良い音」にならないといけないんですよ。
そう言われると当たり前なんですが、気づいたときは衝撃でした。
そこで知ったんですが、ギターって楽器は高い音から低い音までバランスよく出ちゃうんですよね。
ベースの音域からドラムのハイハットの音域まで出ちゃう。
コードをじゃーんと弾くだけで「バンド全部の音域!」・・・とまでは行かないけど、かなりの音域をカバーできてしまう・・・。
(だから、ギター一本の弾き語りとかも成り立つんですよね。)
楽器が増えてくるとどうしても他の楽器の音と重なって、重なった部分が厚くなっちゃう。
(厚くしたいところが厚くなるのは良いんだけど、邪魔なところが出てきちゃう。)
多分さっきのライブハウスの例では、私のセッティングだと低音が出すぎちゃってたんですよね。
そしてPAの人は、「あまりセッティングに口を出すのも失礼かな・・・」と、音量を下げてくれたんだと思います。
そうなのかー、バンド全体の事を考えた音作りを考えないといけないんだー、、、と気づきましたが、
じゃぁどうすればいいの?・・・と新たな悩みが生まれます。
低音部分はベースと重なっちゃってボワッとなっちゃうし、
ジャリーン、ガーン、っていう部分はボーカルとかぶっちゃう。
シャカシャカっていうカッティング部分はドラムのハイハットや、シンセサイザーの『シャー』って音とかぶっちゃう。
そうなっちゃうともうね、居場所なんて無いんですよ。
そこで重要になってくるのが「曲全体をどういう音にしたいか」ってことなんです。
この曲は・・・
ギターが目立ったロックな曲なのか。
ピアノが目立つポップな曲なのか。
ベースとキックがメインのダンスっぽい曲なのか。
それによって、音色・フレーズが変わるのはもちろん、自然と音量の配分まで変わってきます。そういうことを考えて音色の調整をすると良いと気づいてからは一気に音作りが楽になりました。
他のパートの音を聞きながら、他の楽器の目立たせたい音の成分をかき消さないように自分のアンプをちょこっといじる・・・。
それだけでびっくりするくらい音が引き締まります。
そしてライブハウスでギターの音量を下げられたとしても、はっきり自分の主張したい音が聞こえます。
そういうセッティングができるようになるってことは、ちゃんと他のパートの演奏も聞こえているってことなんですよね。
これで一気にバンドのレベルが上がります!(絶対に本当です)
(試しに自分で「ガレージバンド」とかのDAWソフトなどでミキシングをすると、とてもわかりやすいです。)
ドラム・ベース・ギターとボーカルだけの3p・4pロックバンドとかの場合、ある程度ギターの音域を広く取ったほうがかっこいいので、あまり気にすることは無いかもしれませんが、ピアノ、シンセ、コーラス、ホーン・・・と楽器が増えてきた場合は、是非気にしてみてくださいませ!
慣れてくると、どの周波数がどういう音なんだな、、、というのも分かってきて、音作りがますます楽しくなるとおもいます。
上級者の方とかは「なーんだ、そんな事分かってらぁい(鼻の下コスコスっ)」って内容だったかもしれませんが、大事なことなので書いてみました。
「いい音」って奥が深いので、また今度もっと深い話をしたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?