フランス語の成句表現 n° 4
【compter pour du beurre】
・無視される,除け者にされる
・全く重要でない
compter 数える,お金を払う
beurre バター
beurre はしばしば「豊かさ」や「富」のイメージと結び付けられます。
例)
・faire son beurre 財をなす,お金持ちになる
・mettre du beurre dans les épinards 収入を増やす,暮らしを楽にする
しかし,昔は「無価値なもの」というイメージと結び付けられていました。それが,今回の表現の由来であると考えられます。
vendre du beurre「無視された,社会から見捨てられた」という表現もあります。バターが「高級なもの」と考えられるようになったのは,17世紀以降だそうです。
油(オリーブオイルなど)は一年のうち一度しか作ることができず,料理以外にも,薬や髪の艶出しとして用いられていました。一方バターは,一年中いつでも作ることができ,料理にしか使われないため,それほど貴重なものではなかったと考えられます。また,バターの柔らかくて溶けやすい性質が「無価値なもの」のイメージと結びついたとも言われています。
beurre を使った表現は他にも沢山あるので,少しずつ覚えてゆきたいです。
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