フランス語の成句表現 n° 8
【être comme l'âne de Buridan】
・非常に悩み、選択をためらう
・優柔不断である
âne ロバ
âne de Buridan ブリダンのロバ(※ビュリダンとも表記される)
この表現は、14世期のスコラ哲学者ジャン・ブリダン(Jean Buridan)の寓話に由来します。寓話の内容は、大体以下の通りです。
家畜小屋にいたロバは、飢え、かつ喉が渇いていました。小屋の一辺には干し草が、もう一辺には水の入った桶がありましたが、どちらをとるかを選択できずに、ロバは飢え、渇いたまま死んでしまいました。
ブリダンは14世紀の哲学者ですが、この表現自体が用いられるようになったのは、17世紀だそうです。
(オマケ)
この寓話に出てくるキーワードをなんとなく抜き出してみました。
faim お腹の減った
soif 喉が渇いた
affammé 飢えた
assoiffé 喉が渇いた
rassassier 空腹を満たす
désaltérer 渇いた喉を潤す
写真は、ポンピドゥー・センターから撮ったものです。曇っていましたが、エッフェル塔と天使の階段が見られました。
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