見出し画像

松野莉奈という推しメンに人生変えられちゃった話。

これは、私にとって欠かせない。

ある1人のアイドルと私の話。


エビ中ファミリーの中学生

中学生の私は、典型的なアイドルオタクだった。
毎日、頭の中はアイドルでいっぱいだった。

メンバーカラーのボールペンを揃え、ルーズリーフに歌詞を書いているタイプ(黒歴史)

ももクロが大好きだった私は、その妹分。
「私立恵比寿中学」のライブ映像毎日観ていた。

お年玉や、テスト頑張るから〜と両親を説得し、ライブに行った。

当時の私にとって、アイドルライブに行くことは、本当に特別なことだった。

憧れに会える瞬間。


推し

私には推しがいる。
松野莉奈。あだ名はりななん。

彼女は私の憧れであり、私にとってのヒーローだ。

りななんは、ただのアイドルではない。
努力家で、どこか抜けていて天然。
まるでお人形なのかって頭身をしている。

とにかく一生懸命。時々泣いてる。
アイドルとしての存在感は圧倒的。

彼女がステージに立つだけで、周りが笑顔になる。

心から魅了されていた。
同じ女の子とは思えないパワーがあった。

「アイドル」だ。

夢中になって応援していた。


お別れ


その日のことは、今でも鮮明に覚えている。
2017年2月8日。


私、中学3年生の冬の放課後。
学校でスマホを見ることができず、すぐには知らなかった。
教室でダラダラと過ごしていた。

担任に、今日は早く帰りなと心配された。
学校の外に出ると、親や友達から大丈夫?ってLINEが数件来ていた。

なんだ?
すごく嫌なあのモヤモヤとしたねっとりした感覚、忘れることはないだろう。




帰って、ニュースを見た。


訃報が流れていた。


私の推し、まだ18歳の高校生だった。





信じたくなかった。
あまりに突然すぎて、どう受け止めればいいのか分からなかった。

昨日、更新されたばかりのInstagramを見たばかりだった。


私にとって、初めて直面した「別れ」。
推しだった。



天使がいた


何度も何度も思い出す。

その日の、たった1ヶ月半前に、エビ中のクリスマス大学芸会に行ったこと。
12月の国立代々木競技場第一体育館。
初めて行けた、念願のクリスマスライブ。


チケットを握り締め、全力で名前を叫び、ペンライトを振ったばかりだ。



席はステージから遠いアリーナ席だった。
あまりステージは見えなかった。


ライブ終盤。
あなたがトロッコに乗って、私の目の前に来た。
止まった。


一瞬の記憶。
眩しい。キラキラしている。本物だ。

あの瞬間、大きな会場で、1対1になった気がした。
音が止まって、スローモーションになった。
大きなライトが彼女を照らす。輝いていた。
この時間が永遠に続けばいいのに。
なんだか羽が見えた気がした。

あぁ、天使っているんだなって思った。





その日のことばかり、ぼーっと思い出して。
泣いていた。



次の日

家にいてもしんどかったので、学校に行った。
日常って続くんだなって思った。


普段から結構ニコニコと生きていたが、初めて笑顔が作れなかった。
何を聞いても悲しかった。


あのライブの瞬間を何度も思い出す。

青空を見上げながら、「本当にいなくなってしまったんだ」と、ぽっかり空いた心の穴を感じた。


私よりも人を笑顔にして、幸せにして、やりたいことをやっていたアイドルが。
私と同世代の女の子が。
私の憧れが。


もうこの世界にいないんだ。


あなたがいない世界で、
私はどんな顔してあなたのことを考えれば良いんだろう。

私には何もないのに。



あなたが居ない、それから

この出来事をきっかけに、私は中学生ながらに自分の生き方を見つめ直した。

命がいつ終わるかなんて誰にも分からない。
本当にわからないのだ。

でも、私の命は続いている。



ひとつ、目標を作った。
りななんに少しでも追いつける18歳になりたい。
憧れの人だから。

りななんのように、誰かを笑顔にできる生き方をしたい。 

18歳までに、やりたいことを全力でやろうと決めた。

あなたの分も全力で、後悔なく生きなくては、推しに合わせる顔がない。




初めて心に閉じ込めてた思いを口してみた。



本当はね、あなたのように、アイドルらしく、
誰かを笑顔にして、可愛く生きてみたいんだ。

そして自分のことを好きになりたいの。


あなたが見せてくれた背中。


それまでの私

私は自分のことが嫌いだった。
自分に自信が全くなかった。


今とは全く違った人間だった。


ただのオタクの中学生。
キラキラと自信を持って輝くアイドルが眩しかった。

ずっと憧れてた。
私はなれない。可愛くもない。自信もない。


でも、後悔なく生きなきゃ。
まずは、自分を好きにならなきゃ。
可愛く生きていかなくちゃ。


あの子の分の時間を生きるんだから。
変わらないといけないの。

これからの高校生活。

自分に自信があるフリをしよう。
少しでも可愛くなろう。
やりたいこと、好きなことをしてみよう。

あと3年で18歳。
あの子のような18歳になりたいと思った。


そして、高校生活➀

春になって、高校生になった。
この時から、自分に自信があるフリをして生きることを決めた。

中高一貫校なのに、高校デビューした。
痛くても、やるしかない。
幸い、周りの友達は変わらない。

いや、元々変だったのかもしれない()



高校時代の私は、がむしゃらだった。
18という数字は、私にとってのタイムリミットのように感じていた。

「18歳までに何ができるか」を常に考えていた。
後悔のないように、好きなこと全力で挑戦していた。


アイドルオタクだった中学生は、後悔のないJKライフを必死で生きた。
生き方を変えてみて、人生が楽しくなってきた。





この時あたりから、少し変な人生を送っている。

まぁ、自分のことを好きなフリをして、18で世界が終わると思っているJK。
これが、そもそも頭おかしいのだが。




高校では部活を変えた。
中高一貫校での部活変更は珍しいことだったが、
私は迷いなくチアリーディング部に入った。

その部活が、アイドルに一番近いと感じたから。

ステージに立つりななんのように、
私も誰かの笑顔のきっかけになりたかった。






プリクラも、SNSも、タピオカも、放課後のおしゃべりも、下手くそなメイクも必死だった。

この時から、私はSNSが大好きになった。
アイドルみたいに、今を可愛くキラキラ生きたい。

SNSを全力でやってたら、JKの私に仕事が来た。コスメのイベントに招待されたりした。
世界が一つ広がった。

好きなこと全力で発信するってすごいなと思った。



ダンスも習っていた。
学校➡︎部活➡︎ダンススクールの生活をしていた。

忙しかった。詰め込み過ぎてしまう。
でも、好きなこと全力でやらなきゃと思っていた。

少しでも推しに近づきたくて。
18までに、後悔なく生きたくて。

頑張ってたら、当時通ってたスクールの先生から、CMのダンサーの仕事をもらった。
初めてTVCMの撮影の仕事。
学校を休み、地方に泊まり込みで参加した。
自分の出たCMがMステで流れていた。
一瞬しか映ってなかったけどw

りななん、好きなこと続けるってすごいね。
誰かの力になれたかも。



そして、高校生活②


何より、1番はチアリーディングに全力だった。
全国大会常連のチア部に入った。

チアってポジティブで、誰かを笑顔に、応援するためにパフォーマンスをする競技。
自信を持つことが重要視される競技。

元気、勇気、笑顔!!!!!!!
常にポジティブ全開!!!!!!!!
そして、何より可愛かった!!!!!!!


その部活は、当時の私が考えうる、1番アイドルに近い生活だった。
(アイドルとは?って話はさておき)


りななんに少しでも近い生活。
ここなら後悔なくやりたいことができると思った。


そして私自身の核となる生活。
笑顔、自信、ポジティブ、挑戦、泥臭い日々、楽しい、キラキラ。
ここで私は培われたと思う。



(余談)
実際のチアリーディング生活、ほぼ筋トレの脳筋ゴリラ部活であることは、入部の後知ることになる()

筋トレと、脱臼、捻挫、打撲の日々🎶
私は、アイドルというよりかは、怪力チアリーダーになっていった()


大きな夏と冬の全国大会、野球応援、地域のお祭り。
プロ野球の応援。ZOZOマリンスタジアムに立った経験は忘れられない。
学校でのパフォーマンス。新歓。演技。


そして、文化祭。

私は、文化祭が大好きだった。


文化祭は学校が1番笑顔で溢れてる日だ。
自分のアイデアで盛り上げたい。
ライブなら無限に見てきた。これはライブだ。

私にとってのライブだ。
絶対に盛り上げたいって、演技を考えた。

そして、後悔なく可愛くJKを全うするんだ。

当時、自分にとっての世界って、まだ学校しかなかったけれど。
あなたのように、自分の世界の目の前の人に、笑顔になってもらいたかった。

憧れの人がそうしてたから。




文化祭のチアパフォーマンス。
チアリーディング部は、文化祭の華だ。

全校生徒、先輩、保護者、先生、地域の人。
何百人の人が集まる。緊張した。

友達や同級生が、私の名前を叫んでた。
がんばれーーーーーって声が聞こえた。

私達の代が年長として立つ年は、
台風の影響があり、1回しかない本番だった。






センターに出て踊る瞬間があった。

景色、音、感覚が、一瞬だけ、
本当にスローモーションになって、カラフルになって、繊細になった。

眩しい。キラキラしてる。音が聞こえない。
わぁ、この時間がずっと続けばいいのに。
心から楽しい。

あ、あの時と同じ感覚。
あなたを見た時と同じ感覚になった。




あの瞬間は忘れられない。
あなたのおかげで、私ここに来たと思った。

すごい経験だったな。

ずっと追いかけてる。



私なりのアイドル(?)高校生活だった。
後悔ゼロ!やりたいことをやりきった。

かなり変な高校生活だったけど、
変わろうと思って自分自身を変えた。
1人の女の子の存在は大きすぎた。

自分に自信がつき、可愛くなることができたと思う。


あなたに少しでも追いつけたかな。


空を見るのが好き

空を見上げるたびに、青空の色がりななんを思い出させる。

彼女のカラーは青色。

彼女に「今、全力で生きているよ」と心の中で語りかける日々。

彼女がいなければ、こんな風に全力で生きることの意味を知ることはなかった。

そんな選択もしなかった。

私は彼女に誇れるような、そして少しでも笑ってくれるような生き方。

できてたらいいなと思う。


あなたに出会えたから

ずっと考えていた18歳のタイムリミットは、大学の受験会場であっけなく迎えた。

ちなみに受験期は鬼病んでいた(笑)

私、本気で18歳で終わりなんだと思ってた。
私の世界は終わると信じ込んで生きていた。


違った。まだ人生続きそうだ。



まだ叶えてないことがある。


私の本当にやりたかったこと。
人生ずっと夢は「アイドル」になること。


高校卒業直後、コロナ禍となり、叶えることは難しく、少し違う道をいった。
その道も大正解だったと思う。
そこからいろんな経験を得て、さらに世界が広がった。



アイドルを諦めることはしなかった。
後悔なく生きなくては。
好きなことを諦めてはいけない。


2022年春。私、大学3年生。
ついに、アイドルオタクだった中学生は、
オーディションを受け、アイドルになった。

アイドルになり、ステージに立った瞬間思った。





りななん!!私もアイドルになったよ!!!!
これからはアイドル同士だね〜〜!!!!!!!



嬉しかった。
推しに心の中で報告した。



彼女がいなければ、私はアイドルになっていなかった。
いや、なれなかった。
なる度胸も生き方も、知らなかった。

彼女がくれた勇気と希望が、
貴女がアイドルとして生きた時間が、
私の人生を大きく変えて、
私をステージまで連れてきてくれたと思う。


どこまでも凄すぎる、私の推しメンだ。


「スーパーヒーロー」

私立恵比寿中学には「スーパーヒーロー」という曲がある。

りななんが歌ったこの曲は、私にとって人生のテーマソング。大好きな曲。

受験、オーディション、大きなライブ、面接。
人生の節目や困難な瞬間に、この曲を何度も何度も聴いた。
この曲は、私を支え続けてくれた。



私は、まだまだ全力☆ランナー。
きれいな空を見るたびに考える。



りななんと出会えたから、私は変われた。 



今を全力で生きてる自分の人生は面白くて大好き。
自分に自信を持つ生き方知らなかったよ。


そのきっかけは全部、りななんがくれた。


気がつけば、15歳から22歳になってた。
中学11年生だ。
あの時の中学生は、アイドルをえて、マレーシアで社会人になっている。


とっくに年齢を越してしまった。
永遠の18は可愛すぎるけど。

でもね、まだまだずっと憧れ。
これからもあなたみたいに、誰かを笑顔にしていきたいんだよね。

それが好きって知った。

今を全力で楽しんで生きて、誰かを笑顔にさせること。
後悔しない生き方。
それが、推しに誇れる生き方。



あなたはとの出会いは、私の人生を変えてくれた。

りななんは、スーパーヒーローだ。

松野莉奈は最高のアイドル。

私のアイドル。


松野莉奈Instagram
@matsunorina_official

いいなと思ったら応援しよう!