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Sex and the ゲイ city~森の奥深くには何が?~


ゲイのほとんどの人に認知度されているであろうゲイの出会いアプリケーション「グ〇インダー」。


常に出会いを求めているMEにとっては、このアプリケーションは必需品。

簡単に説明すると、このアプリケーションに登録しているゲイの方々が、自分がいる場所から一番近い順に表示されるというもの。200m先にA君、1km先にB君とか300km先にC君とか、そんな感じね。

なので、オンラインの人が多い大都会であればあるほど、分母が増えるわけで、100m先にウジャウジャお仲間がいるわけね。アムステルダムなんて、そこら中の至近距離にイケメンがウジャウジャいるのよ。

スライムみたいなもんね。すっごい頻繁に現れるから。

逆に田舎に行くと、一番近い人で24km先とかも普通にある。一度、日本の長野でこのアプリを開いた時、一番近い人が普通に18km先とかだったんだけど、しかも写真無し、、、みたいな。

100m先の牛に会った方がマシ、、、

みたいなのが地方の現状でもあるんだけど、ここオランダでも田舎は同じ。MEはアムステルダムから30km位のやや田舎に住んでいるわけなんだけど、一番近い人で2kmは離れてる。

近い人で数百メートルとかもいるんだけど、


タイプじゃなければ基本スルー。


で、グイグイ距離が進むと、30km先辺りでウジャウジャ。←これアムステルダムね。

楽しそうだな~アムステルダム。

イケメンで洗練されている人だらけ。


なので、なかなかこのやや田舎地域で出会いはないわけで、ましてやアジア人。需要が少ないかと思いきや、、、


結構、ジジ―にもてる。アジア人、ジジ―受けしますよ!ちなみにこの場合のジジ―は50歳以上。


そんな中、2km先と表示されている1人のポーランド人からメールが。

プロフも写真もいい感じ。

天気も良かったし、ビールでも飲みてーなーなんて思ってたから、早速、お誘いしてみたら即OK。


えーやん、えーやん、こういうノリ。サクッと会うのは良い流れ。だらだらメールして会えない人もたくさんいるしね。


とりあえず、1時間後に駅で待ち合わせ。リュックを背負って現れた彼は、感じの良い好青年風。

ただ、ちょっとだけ、ちょっとだけ、若干ご様子がおかしい感じ。どもってるっていうか。話し方がちょっと変わってるというか。でも、別に友達として会うわけだし、色々な話とか聞いてみたいから、全然オッケー。


「何する?ビールでも飲みに行く?」


喉がカラカラの僕の問いに対して彼は、

「とりあえず散歩しない?僕、この辺り詳しいから」


こっちこっち~ってグイグイ歩きだすわけ。


まじか。ビールちょー飲みたいんですけど。


まーでも、歩いた後のビールは最高よね。お散歩好きだし、この辺りの地理も詳しそうだから、どこか良さげなカフェにでも連れてってくれるのかな~。

なんて思いながら、テクテク歩きだして。ポーランドでの生活の事とか、ゲイシーンの話とか、向こうも日本に興味津々で色々質問してきたり、結構楽しくお散歩してたわけなんだけど、、、。


こっちこっち~。


どんどん町の中心地から離れていくし、でも、景色も天気もはなかなか良くて、写真を撮りながらそテクテク、むしろ段々ウダウダ歩き続け、、、、


こっちこっち~。


気が付いたら、、、、


ここ森林やん。



人の気配、、、、ゼロやん。


さっきまであった家なんかも完全になくなり、たまに犬の散歩ですれ違う人に安心感を覚えつつ、、、


こっちこっち~。


そっち、獣道やん。


「大丈夫だよ。僕、ほぼ毎日ここ来てるから」



それ、オマエが作った獣道やん。


段々背筋が凍り始め、そもそも、、、、


この人、存在してる?

みんな見えてる?


って位、怪しい雰囲気が。


こっちこっち~。

こっちこっち~。


ここで、フト。先日、友達がゲイのクルージングスポットのビーチで男性の死体が上がったって言っていた事を思い出す。ここからもうヤバい妄想が始まり、、、


ウチ、帰らなアカン。オウチニカエリタイ。


ってか、ビール飲みたいんですけどっ。


でも、ここどこだよ(笑)。


あまり敏感になり過ぎて、こっちが気が付いている事(何に?w)を知られないようにしないといけない。怪しいのはむしろ彼なのに怪しまれないように、3歩下がって出来るだけ距離を取り、、、、

怪しんでいることを怪しまれないようにする、、、


なんじゃそれ(笑)。



こっちこっち~~。


そっちそっち~~。



こっちこっち~~。



そっちそっち~~。


こっちこっち~暗くなっちゃうよ~


暗くなる前に絶対に、、、


カエッテイイデスカ?


「もう帰っちゃうの?まだ1時間しか散歩してないよー」


むしろ、あとどれ位歩くんよ。どこがゴールよ。



ってか、お前誰だよ(笑)。


「なーんだ、つまんないのー。じゃー僕は先に進むよ。バイビー」


誰もいない森の奥深くで取り残される私。

足ももうガクガクだし、、、
喉カラカラだし、、、


とりあえず、体育座りして自分を見つめ直したい、、、、。


結局、バス停まで20分。森の中を


1人こっちこっち~


して、チャッチャとカフェでビールを食らうという。


ビール上手かったな。うん。


それから数日間


こっちこっち~がトラウマに。


あの子、なんだったんだろ。


もしかしたら森の妖精?

森に住んでる?


ーこの体験から学んだポイントー

・ビールは飲みたい時にすぐに飲む
・知らない土地の森には入らない
・獣道には絶対に入らない
・安易に会ってくれる人は要注意
・こっちこっち~には流されない!
・知らない人にはついていかない
























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