IPC日記 Spring term2024 2ヶ月目。
2024.02.04~2023.03.04
IPCに来て2ヶ月が経った。
授業にもだいぶなれてきて、100人での共同生活にもなれてきた。
2ヶ月目はイベントごとがどんどん増えてきて、いろんなグループ活動も増えて
なにかと忙しくて、気づけば飛ぶように2月が終わっていた。
そんな2ヶ月目を振り返ってみることにする。
2月のはじまりはhyggeな時間から。
Student Kitchen
2月からstudent kitchenがオープンして週末や平日の夜はみんなでキッチンでなにかつくって一緒に食べて過ごす時間が増えた。
いろんな国の料理をみんなでつくるのは楽しい。
そしてキッチンに行くといつもだれかがそこにいて、いろんな料理をつくっている。
そのつくりかたもおもしろくて、時には斬新な作り方もあって(笑)
普段、授業が一緒ではない子とも話す機会になったりもして楽しい。
浮かんでくる問い
授業にもだいぶなれてきた。
日本にいるとなかなか学べないことを学びたいのもあって、アフリカや中東の授業をとったわけなのだけど、すべてが私にとっては新しくて
おもしろさと同時にいろんな気持ちや考えが渦巻く。
わたしが日本史選択だったのもあるとは思うけれど、日本で中東やアフリカに関する歴史を学ぶ機会や情報を得る機会ってどのくらいあるのだろう?
一緒に授業を選択しているのがヨーロッパの子達(アジアの子はわたししかいない….)なのもあると思うけれど、みんなよく知っているな〜と感じる。
自分たちの国がなにをしてきたかを知っていて話せるということ。
自分の無知さ(いかに触れてこなかったか)を自覚しながらも、日本とアフリカ、そして、中東に関する関係性や距離感に向き合う時間。
まだまだ世界には知らないことがたくさんあって、学び続けること、考え続ける日々はきっとこれからもつづく。
日本で自分の感情とどのように向き合って、他者との関係をうまく築くか、sexualityについて考えたり学べたりする時間、場ってあまりなかったな….
10年前自分がもし、こんな授業を受けていたらな…なんてちょっと羨ましくなったりもするけれど、でもきっと今だからこそ受け取れること、より自分ごとに近づくこと、しみることもあるんだろうな〜とも思う。
自分が大切にしたい価値観やニーズが脅かされると感情が揺らぐ。でもそれは悪いことではなくて、そんなときに自分はどうその感情と向き合うかの方が大切。
授業中、話したいなと思う時に限ってことばが出てこなくて。
終わってからあぁ〜こう言いたかったな〜が出てくるのが悔しくてたまらない。
なにがわからないかもわからなくて。もっとわかりたいのに。わからない。
悔しくて悲しくて、自分の英語力のたりなさを痛感して。
インプットの波がおしよせてアップアップしながら受け取って咀嚼してそこからまた自分の言葉としてアウトプットするまでにはまた時間がかかる。
出てくるころには次に進んでで置いてけぼりになったような気持ちになって落ち込んでを繰り返す。
がんばっているからこその苦しさと痛みなんだけど、やっぱりしんどくなることも多かった。
だれかと比較する必要はないとわかっていてもやっぱり、比べてしまう。
日々、学ぶ中でいろんなことを感じて考えてinput続きだったので
自分が何を感じて何を考えているのか一旦は日本語でoutputしたくなってきた。
快く聞いてくださる人たちがいて、そのひとたちの問いかけてもらい、聞いてもらことで自分が感じていること考えていることに改めて気づいたり整理する時間にもなった。
いろんな国の言語を学ぶようになった。
Duolingoでみんなと言語を学び合う。
今、現在は、韓国語、ドイツ語、デンマーク語、スペイン語、フィンランド語を勉強中。
小さい頃よくやってた桃鉄と花札にもハマりなおして対戦したりもした。
Peace week
Peace weekを企画する運営メンバーに入った。
昔から「平和」に対しての願いは自分の中につよくあったけれど、
日本を離れて、海外にでたことでより一層その想いが深まった。
わたしにできることはなんだろうと考えるようになった。
そこで、学校で企画されたpeace weekに関わることにした。
peace weekで何をするかは先生にサポートを受けながらも、自分たちでアイディアを出しながら決めて動いていく。
わたしたちは「Peace art」を担当することになった。
日本の折り紙文化をシェアしつつ、千羽鶴をみんなでつくってわたしが帰国したとき、広島の平和記念公園に届けるのはどうかと思っていた。
「折り鶴」といえば、日本では「平和」への祈りの象徴のようなイメージがあるとおもっていたけれど、他の国の人たちにとっては日本占領の悲しく辛い歴史を思い出すことになることもあるということを教えてもらった。
改めてわたしは自分(日本人として)の見方からしか「戦争」「平和」について知らなかった、考えられてなかったのだなと気づくきっかけになった。
平和学習や戦争については毎年のように学校で学んできたし、毎年、原爆投下の日にはニュースで報道され、もう二度とこのような悲しい歴史を繰り返さないように、私たちには何ができるのだろうか、と平和について考える。
しかし、終戦から78年が経ち、戦争を経験した世代から直接話を聴ける機会はどんどん貴重になっていっている。そんな中、わたしたちは過去から何を学び、つないでいけるのだろう。
日本がされたことは学ぶけれど、日本が何をしたのかを学ぶ機会はあっただろうか?
わたしたちは何を学び、何を知っているのだろうか?
そんなことを考える機会だった。
culture evening
IPCでは恒例の各国の文化を紹介するcultural evening
(日本でいう文化祭のようなものかなと思う)
いくつかのグループに分かれて準備を進めて、発表する。
トップバッターはアフリカ、オセアニア、中東、インドのcultural evening
それぞれの国の歴史や文化を学び、体験できるとても素敵な時間だった。
彼らの言葉やアイディアでその国の文化や歴史を伝えてくれるからこそ、身近に感じるし、いつか彼らの国を訪れたいな〜と心から思う。
そして、次はわたしたちアジアグループ。
cultural eveningまであと、1ヶ月ということで準備を始めた。
忙しさは日増しに。
空いている時間は練習だったり、買い出しや準備に。
いろいろな準備や練習に追われながらもみんなとわちゃわちゃ考えて準備する時間は楽しくて、たくさん笑って、ほかのことは何もかんがえられなくなるくらいとにかく全力だった。
もちろん、うまくいかないことも、きもちがそろわないことも、もやもやすることも、このままで大丈夫なのかと不安になることもたくさんあって、でも、その度に話し合って、なんとか形にしていくプロセスも、今思えば、全部cultural eveningだからこそ味わえるもので。
やりおえたときのやり切った感と、終わってからのしばらくの無気力と疲労感はそれだけ心を傾けたからこそ。よくがんばった。
IPCでのわすれられない思い出のひとつになった。
Dine with Dane
デンマークの家族のお家におじゃまして一緒に夕食を囲む、そんな日があった。
ご家族が快く迎えてくださって、いろんなお話をした。
デンマークのこと、わたしたちの国のこと。
とてもあったかくて、ふるまってくださったごはんもおいしくて、まさにhyggeな夜。
グルントビーについて学ぶ
授業やfellowshipでグルントビーさんについて学ぶことができてとてもうれしい。
まさに学びたかったこと。もっと学びたい。
実際に足を運んで学ぶ
「戦争」は遠い国のことでも昔のことでもない。現在進行形である。
2月24日。
ウクライナの子達が戦争が始まって2年目となるこの日に、彼女たちの国で今起きていることをシェアしてくれた。
そして、一緒にドキュメンタリーを観た。
ロシアの侵攻は10年前から少しずつ、始まっていたことも、正直、わたしは知らなかった。
ウクライナで戦争が始まったこともニュースでは観ていて知っていたし、なんでこんなことが起きてしまうのだろうとその時はなんともいえない気持ちになったけれど、わたしの暮らしは変わらず続いて、そのうちにどこか遠い国で起きている他人事になってしまっていた。
それがIPCにきて、仲良くしているあの子の国で今、現在もつづいていることとして聴くことで感じ方が変わった。
わたしはなにができるのだろう。はこの学校に来て以来いろんな場面で何度もめぐってくる問い。
安全な場所なんてない。学校に行けていない。授業がストップして学べない時期もあった。
デンマークにいながらも毎日、家族や友達は大丈夫か確認するところから朝が始まり、不安はずっと消えない。。。
そんな思いをシェアしてくれたウクライナの子達のおかげでわたしはこうして今、世界で起きていることに向き合えている。
映画を観た後、わたしはウクライナの子達に感謝を伝えてハグすることくらいしかできなかった。
それでも彼女達は「ここに来てくれて、一緒に向き合ってくれてありがとう」と言ってくれた。
そして、「あなたの家族や友達にもウクライナで今、起きていることを伝えて。世界のみんなが声をあげることで平和に1日でも早く近づくの」と伝えてくれた。
そのことばがずっと心に残っている。
どうして、こんなにも悲しいことが繰り返されるのか。
戦争は遠い国のことでも昔にあったことでもない。
どの国でいつ起きてもおかしくない。だからこそ、平和な日々をとりもどすために、平和な日々を守るためになにができるのだろうかを考え続ける必要がある。
現在進行形で。
誕生日は愛をたくさん受け取る日。
IPCで28回目の誕生日を迎えた。
朝から変わるがわるみんなからハグとおめでとうのことばを受け取る。
授業でもお誕生日ソングを歌ってもらった。
みんながクッキーやスコーンを焼いてくれてお誕生日会を開いてくれた。
あたたかいメッセージカードにここにこれてしあわせだな〜と思った。
それぞれの人生の流れのある一点でこうして人生が交差して、ともに暮らし学べること、なにかひとつタイミングがずれていたら出会えていなかったかもしれない、いっしょに今をわかちあえていなかったかもしれない、そんないくつもの奇跡の重なりがあったからこそ今、ここをともにできるご縁に心から感謝したくなった。
たくさんの愛をありがとう。
お誕生日をお祝いするのも好き。
みんなでいろいろ企画して、どうやったら喜んでもらえるかな〜を想像して。
そんなプロセスがとてもあったかくて好きだ。
日常のなにげない時間が愛おしい。
3ヶ月目がはじまる。
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