"しあわせ" について
"ぼくは基本的に「幸せ」というのは、とても個人的でプライペートなものだと思っています。だから本当は「幸せ」について、そんなにはっきりと言葉で定義できるはずはないんです。
でもこの本ではあえて、ぼくがいま考えている「幸せ」について、ことばで探ってみようと試みました。" ー谷川俊太郎
しあわせって、なんだろう。と、
ふと考えるときがあります。
よくつかうことばなんだけれど、
どんなときに自分はしあわせだなぁと
感じて、そのことばを使っているかなぁと。
このまちに越して来て
日々を過ごす中で
"あぁ、今、しあわせだなぁ〜。わたし。"
と心から感じる瞬間がふえました。
しみじみと。じんわりあたたかい気持ちが広がっていく感覚。
それは、歳を重ねたからなのか
しあわせを感じる心が開かれてきたのか
感じるチカラが研ぎ澄まされてきたのか
しあわせだなぁと感じられるような時を
ともに重ねてくれるひとたちが
たくさんいて、恵まれているということが
間違いなくあるだろうけれど
ここにきて
しあわせを感じるハードルが
いい意味でぐんと下がって
なんだか、ことばにしきれない
満たされたきもちになることが多いのは、
わたしの中の変化でもあり
今のわたしそのままでもある。
そして、そのなんともいえない
うれしさや感動や感謝、いろんな高まったきもちをあらわすひとことが
"しあわせ"なのかなぁ。とも。ぼんやり思ったり。
谷川俊太郎さんの
この本と出会いを通して、
じんわりとあたたかく心にひろがって
ゆっくりとそのことばがわたしのものになっていくような感覚と素敵なことばとの出会いがたくさんありました。
自分の感じていることを
ピッタリのことばでうまく表現できなくて
モヤモヤすることがよくあります。
すごく、よくて、うれしくて、感動して、高まったきもちを
伝えたい、共有したい
でも、この想いをどう伝えたらいいのか
ことばがみつからない
どう表現したらいいか
そんなとき。
本との出会いで救われることがあります。
(だから、本を読むのってやめられないのです。)
あぁ、こういうことだよなぁ。。。
まさに。
ありがとう、と、自然と心から感謝したくなるじぶんのきもちをそのまま代弁してくれたかのようなことばや表現との出会いは
心が動く瞬間のひとつです。
この本も、そうでした。
読みたい本がたくさんあるから
あんまり一度読んだ本を読み直すことってないのだけれど
この本は夜、朝とすでに2度読みました。
返すまでにあと、何度読むかな。
きっと、時が経つほどに
読むごとに感じることは変わるような気がします。
噛めば噛むほど味わい深くなるそんな感じで
短くてシンプルなのに
そのことばと出会うたびに
読むたびにきっと深まって
わたしのなかに浸透して広がって
じんわりなじみ、新たなものへと変換したり、生み出すエネルギーに変わっていく。ことばのパワー。
そんなことばを紡ぐ谷川俊太郎さんに
すごくあこがれるし、尊敬しています。
わたしもそんなひとになりたいなぁ。
おこがましいかもしれないけれど。
そんなことばを紡げるひとになりたい。
今も
なんどもなんどもこのことばが
いまのわたしが感じているきもちを
表現できているのだろうか、できていないような気がする。と行ったり来たり
ことばにならないもやっとしたきもちになりながら書いています。
うまくことばにできないなぁ。あぁ。。。
となりながらもやっぱりわたしは
ことばがすきなことには変わらなくて
表現してみたくなるのです。
どんどん深みにハマっていく感じ。
ことばを味わうしあわせ。
とりとめのない、いまの気持ちをそのままに。
いつも、そばにおいておきたい。
わたしの今とこれからに
寄り添うような素敵な1冊と出会えたこと、
残しておきたくて書きました。
さいごに
心に残ったこの本を通して出会った素敵な谷川俊太郎さんの言葉をここに。
"本当の幸せというのは、そういうふうに、なんだかわけがわからないけれども自分の中から湧き出てくるものだというふうにぼくは考えています。それは人間の感情というより、イノチというものの持つエネルギーなのかもしれません。"
"幸せについて語る言葉は掃いて捨てるほどありますが、どれも明快なものではありません。幸せという美しい蝶は、ピンでとめて標本にすることが出来ないもののようです。"
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