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モダンエネルギー ボロス?マルドゥ?

PC千葉まで1週間。今モダンがアツい。(本当?)

ファイナルへの予選期間(昨秋)は多忙につき一切参加していなかったし、参加していたとしても抜けた可能性は低い程度のプレイレベルだが、「どうせ遠征するんだったら金曜から行ってラスチャン出よーっと!」という関西在住のぼくの中では、今モダンがアツいのだ。

モダンの大本命デッキと言えば、MH3の申し子・エネルギー。ぼくも昨年末の禁止改訂後からパーツを集めて使い始めた。(指輪ラプター時代のプレイ経験はない。)

改訂前は市川さんのnote記事などもあって、マルドゥが多数派だったようだが、改訂後の主流はボロス。MO、海外のトレンドは圧倒的である。一方で日本のテーブルトップでは、THE LAST SUNの小坂さん&モダン神挑戦者決定戦の高橋さんのW優勝もあって、未だにマルドゥの存在感が大きいように思う。

エネルギー素人のぼくは当然思う。「え、どっちがいいの??」

タチの悪いことに、ぼくは筋金入りの《思考囲い》+《致命的な一押し》好きだ。個人的な好みを言えば、マルドゥを使いたい。だが日を追うにつれ、MO、海外のトレンドはどんどんボロスに傾いていく。
「なぜみんな囲い+プッシュを使わないんだろう?オークやベイルマークだってあるし…」マルドゥへの未練を捨てきれないぼくは、MOリーグに潜り、マルドゥを回し続けた。

あいにく同じ温度感で相談できる友人もいない()ので、毎日エックスで「ボロス マルドゥ」を検索して、どこかにきっかけが落ちていないか探し回った。結局決定的なものは見つからなかったが、同じように「どっちがいいの?」という迷いを抱えたポストが散見されたことは、いくらか慰めになったかもしれない。

そして10リーグ弱戦った経験で、ぼくは自分なりの結論を出した。9割9分、ラストチャンス予選にマルドゥを持って行くことはないだろう。
せっかくなので、考察の過程で書きなぐったメモに少し肉付けをして記事にしてみた。しばらく書いていなかったし、いい機会だ。(メモベースなので、カード名などはかなり端折っている。ご容赦願いたい。)

いま最前線でモダンをプレイしているのは、ファイナルの権利を持っている上位層のプレイヤーだろう。そんな人たちにとっては、“2000年前に通過した”議論であろうが、エックスで目にした、さまよえる同士たちの参考になれば嬉しい。


0.エネルギーデッキの前提

いまさらだが、エネルギーの基本コンセプトは
・ネコまみれ(フェイズ①と呼ぶ)
・フレージ(同フェイズ②)

序盤に盤面を作らない相手にはフェイズ①のテンポ、作ってくる相手にはフェイズ②の制圧力で勝負するのが基本。同じカードをぶつけ合うミラーでも、フェイズ②にもつれこむことがほとんど。

①の展開力と②の触りづらさ、両フェイズに一貫する攻撃性の高さと、それを後押しするアジャニボンバーの詰めが魅力。
白クリーチャー3種×4、フレージ4、3マナ域4、ボンバー3(アジャニ運用の安定感が段違いなので個人的には3固定)の約6スロットと、土地22~23がコア。
残り10数枚のスロットを、相手への干渉手段と、追加のダメージソース、アドバンテージ源で補強。

1.ボロスの長所

①序盤にギルドランドを使わなくていい&アリーナを3枚とれる

一般的なボロスとマルドゥのランド構成はほとんど変わらない。

フェッチ11~12
ギルラン3
諜報ランド2~3
平地2
山1
+アリーナ2~3

素人ワイ「ギルランの枚数同じやからライフルーズする量も変わらんやん」と思っていたが、変わる。全然変わる。

除去枠がプッシュになっているマルドゥが初手でセットしたいランドは、おおむねWBギルランだ。ベイルマークを採用しようものなら、プッシュを構えて2アクション取るために2回目のショックインが求められる局面も多い。これが何を意味するかというと、ミラーでフェイズ①の段階で躓く可能性が高くなるということだ。(後述するが、ベイルマークはそれをさらに加速させる。)
ボロスは除去も当然赤か白なので、無理にペイツーする必要はない。

これは同時に、先駆けでのハマり易さにも直結する。マルドゥがガンマとベルチャーに対して黒を持ってこないプレイパターンは存在しない。

また、アリーナの3枚目を取る余裕があるのは、特にミラーでかなり大きい。4ターン目に置きたい土地No.1。1ターン9点分変わるならだいたいタイムウォークでしょ。引きたい。

②スレイベンチャーム(+静牢)

スレチャに対して、最初は中途半端なスペルだと考えていたが、これと静牢があることで、ミラーでボンバードメントメタのための摩耗+損耗(WT)をサイドインしなくていいのが大きい。対象がボンバーと一部の除去しかないWTは浮きやすい。
重い損耗であり、ドローのない黒ボムであり、不安定な保安官を撃てでしかないスレチャだが、手札を増やすことができないボロスにとって、浮きづらいというのは立派な長所。
マルドゥの場合、思考囲いをサイドアウトしてしまう(せざるを得ない)と、ボンバーに触れる枚数が減るので、どうしてもWTをインしたくなる。(これもまたせざるを得ない。)枚数がちぐはぐになる囲いよりは、こちらに積極的に枠を取りたいと考えるようになった。

2.マルドゥの長所が長所ではない

①オーク

指輪が現役だったときの遺物か。ミラーでタフ1を止めたところで、フェイズ②に貢献せず、結局フレージに踏み潰される。

②フィリア+ベイルマーク

十分に強力なコンセプトであるエネルギーデッキのフェイズ①+フェイズ②を圧迫する、テンポの悪い2マナ行動。フィリアは2マナ除去耐性なし他カード依存という出力が不安定なカードで下振れ発生機。

ベイルマークは前述の通りマナベース=ライフへの負荷が大きく、ボロスにスムーズに展開された場合、回収で得たアドバンテージを盤面に吐ききる前に、スレチャでトんでフィニッシュされてしまう。
終盤輝くカードで、じゃあ減らすかとなると、ブリンクコンボが揃わずさらにバリューが下がる。

③思考囲い

マルドゥ特有の妨害枠。「コンボやランプへの耐性を上げられる」との触れ込みではある?が、これも指輪時代の遺物感が拭えない。

思考囲いは、1で相手のプランを弾いて2-3の押し付けで勝つコンボ、ミッドレンジに適したカード。1→1+1で盤面を作って、後はスタックスやディッチャで弾くプランを遂行するだけの(赤と白の)サイドカードが、広いモダンプールには揃っている。(指輪にはこれが通らなかった。)

ラストターンにアリーナ+フレージやアジャニ+ボンバーで10点以上持っていけるのだから、チャントで止めたり、スレチャやWT構えて相手を動かした方がコンボにも強い。

④プッシュ

ディミーアガンマに対する安心感のある除去だが、それだけ。

ぼくもダスクモーン以前はディミーアマークタイドを愛用していたが、正直ディミーアガンマはあまりいいデッキではないと感じている。ガンマ発掘をメインギミックに据え、強い押し付けを手に入れた代わりに、噛み合いが求められる構造になった。にも関わらず定業がオミットされ、手札を揃える力が落ちている。このことに不満を感じて、禁止改訂後早々に見切りをつけてエネルギーに鞍替えした。

対抗呪文の旨味も薄い(&ガンマと一緒に構えづらい)ので、囲いを優先してゴリョーのような押しつけ特化で振る舞う方がデッキに合っていると思うが、そうするともはやゴリョーの方がよかったりしない??幾分「過言」ではあろうが、「アトラクサやウラモグが無い中途半端なゴリョー」というのが、ぼくのディミーアガンマに対する印象だ。

ロングラウンドの大会で安定して上位に上がれるデッキではないと考えているものの、シェアは未だに高いので無視はしづらい。そのためか、ここまでの1-➁、2-①∼③を全てふまえた「ボロスのディスチャージをプッシュに変えただけマルドゥ」の存在も観測しているが、前述の通り、先駆けハマりのリスクも同時に存在するので、ディミーアガンマ相手ですら「マルドゥが100%優れている」とは言い切れない。


3.むすび

以上。
自分の思考まとめに若干の肉付けをしただけなので、綺麗な文章ではなく恥ずかしいが、マルドゥエネルギー(とディミーアガンマ)への未練を振り切れない人の参考になれば嬉しい。

以下有料部分に、現段階で自分のリストを載せておく。数枚ほどひねりをつくって試行錯誤したので、参考にされたい方はご覧ください。
有料にするのも初めてなので、これも経験。ぼく自身は凡プレイヤーですし、何か実績を上げたリストというわけではないので、購入はくれぐれも慎重に…。昨日の店舗大会は、トロンに勝ち確の場面から欲からありえんミスして2-1。泣いてます。

とりあえずモダンのデッキをロック出来て安心している。ラストチャンス予選と同時に、PC1日目のシールド、2日目のスタンダードにも予約しているので、これから1週間、やることはまだまだ無限にある。もちろんラスチャンを抜けて、それらをフイにするのが最良の結果なのだが。

個人的な話ですが、仕事の関係で土日の大きなイベントに1年通じて出ることができません。その分閑散期の1~2月は、マジックに時間を注げる数少ない期間。いろんなフォーマットを思い切り楽しみたいと思います。

それではまた千葉で!GLHF!

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