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イニストラード:真紅の契り ドラフトガイドライン 入門編

こんにちは。『イニストラード:真紅の契り』の全カードリストが揃い、アリーナ実装も迫っています。
『真夜中の狩り』はあまりプレイできませんでしたが、今月はリミテッド月間ですので、しっかり見ていきたいと思います。

話したいことがいろいろありますので、長い前置きはなしにして、早速いきましょう!

▼環境の第一印象

キーワードとして、「訓練」「血トークン」「濫用」「切除」が追加され、「降霊」「日暮/夜明」が続投。

新規の4つはいずれも控えめな能力かと思います。「切除」はいわゆる”キッカー”で特にシナジーはありませんが、「訓練」「血トークン」「濫用」は、どれも単体で完結しません。「血」は一応ルーティングに使えますが、盤面に影響を与えるには、専用の能力を持ったカードが必要です。同様に、「訓練」は一緒に攻撃してくれる強いクリーチャー、「濫用」は生贄にする種が不可欠。「降霊」もすべて裏面がオーラになり、つける先のクリーチャーがいなくてはいけません。

クリーチャーの素のスタッツは多少控えめで、4/4が一つのラインになるのは、最近の傾向どおりでしょうか。「訓練」や「濫用」と書いていないクリーチャーも、単体で使っていると物足りないので、それぞれを100%機能させるために、それに適したコンビネーション・展開ラインを作る必要があります。マナカーブだけでなく、組み合わせを意識しましょう。

除去は充実していますが、少し色の格差がありそうです。

赤に《炎恵みの稲妻》《削剥》はあるものの、5マナ火力《肉体の裂傷》が4点なこと、青にアンタップ阻害エンチャントもライブラリーへのバウンスも無いことは、若干の意地悪さを感じます。

一方で、白はコモンの3種―《シガルダの拘禁》《貫く光》《激情の報復》すべてがプレイアブルでしょう。
緑の《狼の一撃》は2回り上のクリーチャーを一方的につぶせますし、黒は《牙の天稟》《骨の髄まで》《忌まわしき儀式》のコモン定番ラインに加えて、アンコモンにも強力な単体除去が2種、さらについでのようなゾンビメタ笑《頭狙い》まであります。

『真夜中の狩り』環境のキーとなった、フラッシュバックやクリーチャーとして帰ってくる降霊が無い分、優秀な単体除去は本来の価値を発揮できそうです。

基本的に先手有利なテンポ環境で、いかに縦のシナジーを作るか/それを除去で崩すか、というシンプルなゲームになるように思われます。

ここからは、キーワードごとに中心になりそうなカードと、その色の組み合わせを、いくつかピックアップしていきます。


▼注目カード①《血に狂った社交家》(血トークン)

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「4/5/5・威迫」のスタッツは世が世なら構築級。後続で血を補給しつつ、ブロッカーを削って殴り続けられれば、すぐにゲームを終わらせられそうです。

「血トークン」は黒赤吸血鬼を中心とした能力ですが、「血トークン」と書いたカードを躍起になってかき集める意味は薄く、《社交家》の後で《忌まわしき儀式》《血の泉》などから2,3回供給できれば十分かな?という感じ。黒の入ったデッキなら、どこにでも組み込める可能性があります。
黒赤の場合も、トークンの供給を重視して弱いカードを使うのではなく、4ターン目までは単体で機能する除去や相打ちで盤面をフラットにすることを優先して、中盤以降、《社交家》や《ファルケンラスの祝賀者》の威迫をより効果的に使いたいところです。

【黒赤ラインナップ】

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前述の通り、黒赤らしく除去は豊富ですが、《社交家》自身が《削剥》に弱いのは注意ですね。
《社交家》が「山王の沢北」なのか「陵南の仙道」なのか。やってみるのが楽しみです。「翔陽の藤真」でなければいいのですが…笑《血の催眠術師》は《社交家》と並ぶとまったく止まらなくなりそうで、「陵南の福田」みがあります。

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ディフェンスに定評の無い福田


▼注目カード②《名射手の弟子》(訓練)

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「訓練」は、出した次のターンにパワーが上のクリーチャーを召喚して、さらにその次のターン一緒に殴りに行けるなら発動、というとてつもなく悠長な能力。正直「令和マジックなめんじゃないよ!」という感じですが、3/1/4到達は別格です。

2ターン目にパワー2を出せていれば、4ターン目から一緒に殴りに行って発動します。さらにコモン唯一の4/4/4である《鉤手の船乗り》を重ねれば、5ターン目で3/6、6ターン目で4/7と、連続した発動が狙えます。
タフネス偏重も、殴りに行きやすく、《削剥》が当たらない、緑黒のシナジーがあるなど、いいことずくめ。

2ターン目パワー2も、緑だけで2種類の選択肢があり、いずれもプレイアブルでしょう。《胞子背の狼》は黒緑軸、《ドーンハルトの信奉者》は緑白軸というイメージかと思います。

【黒緑ラインナップ】

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アンコモンでグッと締まるタイプの組み合わせですね。《狼》→《弟子》→《古きもつれ樹》で4ターン目に実質4/4と5/5が殴るムーブと、《カタパルト隊長》で《不浄な密集群》を投げて13点ダメージは、是が非でも実績解除したい。こう書くとファンデッキぽいですが、《弟子》回りと除去だけでもなかなか強力なアーキタイプだと思います。

【緑白ラインナップ】

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《信奉者》が相方になってくれれば、《グリフ乗り》も4ターン目から発動を狙えます。《弟子》と違って青の航空戦力に弱いので今ひとつかもしれませんが…いずれにせよ、《旅する聖職者》や《エストワルドの盾殴り》を前後に配置して、育成体制を整えたいですね。

白は「降霊」する《ドラグスコルの歩兵/ドラグスコルの武装》や《慈愛の祖霊/祖霊の抱擁》の裏面も効果的で、言うことなしに見えますね。コモンの層が一番厚い組み合わせではないでしょうか。


▼注目カード③《悲惨な群れ》《不貞腐れる農家》(濫用)

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2ターン目《悲惨な群れ》から、3ターン目《農家》、4ターン目に《群れ》を濫用して、《不道徳な収穫者》4/3絆魂がアタック。一気にペースを握れます。相手が3/3/2を出して来たら、濫用せずにアタックする選択肢もあるところが嫌らしいです。

《農家》は白黒ライフゲインの起点にもなる良カード。死亡したカードを回収できる《コウモリの急使》との相性に注目です。

《悲惨な群れ》は、複数枚集める必要こそありますが、《餌鉤の釣り人》のような感覚のタフネス2殺しになりそうです。

【白黒ラインナップ】

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緑白のラインナップにも加えた《旅する聖職者》は、シナジーの起点になり、飛行で殴れる体制が作れれば、実質1点ドレインとして終盤まで働いてくれそうです。

【青黒ラインナップ】

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青は前述の通り除去がない上に、特に3,4マナでの地上の弱さが気になります。『真夜中の狩り』が至れり尽くせり過ぎました…
そんな地上を任せる壁として《鋼纏いの霊》は注目です。デフォルトで3/4のクリーチャーはいないので、2/3/3はなかなか厄介な壁になりそうです。

▼おわりに

リストを見る限りは、白、黒、緑のアブザンカラーが、環境の中心になるのではないかと感じます。攻撃のパターンがしっかりとあり、それをバックアップする除去・コンバットトリックも粒ぞろい。
赤の火力や青の《鋼纏いの霊》が、これらの攻め手にどれくらい通用するか次第で、白青や青黒、赤白にも可能性が出て来そうです。

最後に宣伝&スペシャルサンクスです。(いつもの。)

ぼくも参加している、リミテッド中心のDiscordサーバーです。

ここ数か月はあまり参加できていないのですが、久しぶりに画面共有しての通話プレイしたいなぁ…笑

通話に参加しなくても、チャットでは7勝のデッキを共有や意見交換をしていますので、楽しいドラフトライフのお手伝いができるのではないかと思います。気軽にJoinしてくださいね。

以上です!最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
『真夜中の狩り』をやりこめなかった分も、月末にいいまとめが書けるよう頑張ります!

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