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デメリットがメリットになる瞬間
私は学生の頃、実年齢よりも上に見られることが多めでした。
中学生のとき、クレジットカードの発行をしませんかと声をかけられたくらい。
でも年齢を重ねると、それは逆になりました。
今アラサーの私は、大体20代前半に見られることが多め。
たまに学生と間違えられることもあります。
それがすごく嫌でした。
見た目と中身が伴っていないようで。
本当は大人なのに、中身は子供のようで。
しかし、今回「童顔も悪くないな」と思えた出来事がありました。
保険の営業の女性が来た
買い物に行こうとしたとき、突然インターホンが鳴りました。
テレビドアホンで相手の顔を確認。
見た感じ、宅配などではありません。
女性が2人いました。
私は最初、宗教の勧誘かと思いました。
買い物に行く寸前だったこともあり、かなり面倒。
居留守を使おうかと思いましたが、どうもこの家は音漏れが激しいらしく、中に人がいるのはバレバレだったよう。
少し待ちましたが帰る気配はありません。
しぶしぶ声をかけました。
すると、保険の営業とのこと。
資料だけでも受け取ってほしいと言われ、仕方なく出ることに。
そんなこと言って色んな説明があるだろうに。
向こうも仕事だから仕方ないけど。
顔を見た瞬間に驚かれた
ドアを開けると、真っ先に言われた言葉が「あら、お若い」でした。
いつもなら
(あー、またこの反応ね)
と少しショックを感じたでしょう。
でも今回は違いました。
(お、これは面倒事を回避できるかも)
内心、決意しました。
若いフリをしよう。
「奥様ですか?それとも娘さん?」
「娘です」
少し高めの声で、すかさず言いました。
嘘ではないんですけどね。
母と2人暮らしなので。
年齢は誤魔化してるけど。
「そうですか。じゃあ保険のことはわからないかな?」
内心ガッツポーズです。
でもちょっと怖い。
私、何歳に見えてるんだろう。
手前の方は40台とかかもだけど、奥にいる人は絶対私より年下だ。
「はい、ちょっと…」
「そうですよね。じゃあ、渡しておきますのでこの資料を親御さんにお渡しください!」
「わかりました、ありがとうございます」
軽く頭を下げると、すぐにドアを閉めました。
(よっしゃ!面倒事回避!買い物行こ)
つい、笑みがこぼれました。
短所は時に長所になる
私は自分の顔が童顔であることが嫌でした。
それは、下に見られることが多いからです。
絶対年下だよなって思う人にも、なめられるような口調で話されることも少なくありません。
もうすぐで30歳なんだし、もっとしっかりしなきゃ。
年齢を重ねるにつれ、そう思うことは増えていました。
でも今回、どうしても早く買い物に行きたかった私としては、時間を少しでも短縮したいと思っていました。
そこで、「童顔」という自分で思う短所を逆手に取り、「若いから全然そういうことはわからないよ」という雰囲気を出しました。
お仕事で契約者を増やさないといけない保険の営業の方には申し訳ないことをしました。
でも、元々他の保険に入っていることだし、最初から断る気でした。
だけど私は押しに弱く、断るのが大の苦手。
「こっちの方が利点あるよ!」って言われたら、何て言い返せばいいのかわからない。
考えます、の一点張りで終わる未来が見えている。
そう考えたら、こっちも向こうさんも無駄な時間を費やさないんだから、考え方によったらこの方がいいよね。
この方法は、いつまでも仕えないけど。
逆に言えば、今しか使えない技。
せっかくなら、利用できるものは利用しなくちゃもったいない。
なんでも考え方次第で、日常はグンと変わることを今回再認識した気がしました。
でも罪悪感が少し湧いたので、この場を借りてこれだけ言わせてください。
保険の優しいおばさま、騙してごめんなさい。
ウタラテ