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歌口交換
お客様からの依頼で、銀製頭部管の歌口を木製に付け替えることになりました。
材料はいろいろ検討した末、リグナムバイタにすることにしました。
リグナムバイタ Lignum vitae
【別名】ユソウボク(癒瘡木)
【学名】Guaiacum offcinele
【科名】ハマビシ科
【産地】中米、カリブ海沿岸地域、南米北部
【比重】1.20 ~ 1.35
世界で最も重くて硬い木の一つ。
同じハマビシ科のパロサントに似ていますが、さらに硬く匂いはもう少し柔らかく甘い良い香りです。
上は外した銀の歌口です。画像では遠近法であまり差があるように見えませんが、かなり大きな穴に感じます。
歌口を外した管の穴が大きいので、銀の板をロウ付けして埋めました。
落ち込まないように予め4箇所に板を5分ロウで付けておきました。
削り取って仕上げました。
左右の真鍮ポストはより強固に歌口を固定するためのものです。
その後の工程は省略しますが、今までよりも歌口穴を小さめに抑えました。
一度吹いて確かめた後、ピッチと感触を調整するためもう少し削り直しました。
オイル処理をして乾燥させ、最終確認をしました。
最近私の中では、小さめの穴の方がより良い音と吹奏感を得られるように感じられてなりません。