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Fg.ハンドレスト用ナット

今年の初仕事は去年の暮れにご注文いただいたハンドレストの製作だった。

カステロ製

軸はネジ式なのでオプションのナットも製作した。(ワッシャーと呼ぶこともあるようだ)
一応完成したものの、今回少し厚みが足りなかったせいもあり、ネジのガタつきが気になった。
新たに作り直す方が簡単なのだが、ちょっと思いついた方法を試してみることにした。

4mmネジを切ってある直径10mm、厚みが2mm程度の真鍮があったので、5mmのネジを切り直し、製作済みのナットにロウ付けして嵩増ししようというものだ。(軸は5.0×0.8ピッチのネジ)
ただ厚みを増すだけではガタつきの軽減は大して望めないので、ダブルナットの効果できつめにしようという狙いだ。

ダブルナットがどういうものであるのかは、図を見ていただきたい。

ダブルナットの原理

本来は緩まないようにしっかりと締め付けて固定するのが目的だが、締め加減を調節すれば遊びを無くして渋く回るようにできると考えた。

改造前の撮影を忘れたので、以前作ったものの画像を載せておく。

ある程度の厚みがあれば
タップの立て方である程度ガタの軽減はできる

次の画像のように仮のネジにナットを入れ、その上に小さなナットを入れて互いに締め付けると動かなくなる。
そこから渋く動く程度に緩めた状態にしてそのままロウ付けした。

これは既にロウ付けし
小ナットの外周・厚みを切削して仕上げた状態
ロウ付け後切削してあるので
ぱっと見は一体成型にも見える
上面は僅かにR(アール)加工してある

ロウ付け後の状態は動きが固すぎたので、軽くタップを通すとするすると動くようになってしまった。
それでもガタつきの軽減はできたので良しとすることにした。


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