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Fg 用ハンドレスト
楽器店経由でファゴット用ハンドレストの製作依頼がきた。
今までもいくつか作ったことがあった。画像はその一部。
この独特の形状故に”ウンチ”というありがたくない俗称がついている。
これは遊びで作って知人にプレゼントしたもの
(猫のつもりだがちょっと変)
今回は依頼者から形状(曲線)の指定があり、紐を巻いて形作ったものが送られて来た。
今までは自分で作った下の2種類の型を用意して製作していたのだが、先ずは新しい型を作ることから始めた。
今回は削り出すための型とラインを確認するための2種類の型をベークライトで作ってみた。
楽器に取り付けるシャフトの軸径が実測では 4.15mm になっている。
4mm 規格の真鍮丸棒の実測値は 3.95mm なので細過ぎる。
仕方なく 5mm 丸棒を旋盤で 4.15mm まで削ることにした。
反対側は4mm(-)にしてネジを切った。
無事寸法通りに
次に材料の木の加工に入る。今回使用した木は本紫檀である。
まずは 30×30 の角材を横幅に合わせて 20×30 に加工するところから。
こんなものはバンドソーを使えば数秒で終えられるのだが、だいぶ前から壊れて使えない。仕方なくソーガイドを使って手引きで。
その為には一工夫必要なので、別の角材を接着してガイドが安定して固定できるようにした。
無事に終了
型を使って材料の両面に形をけがく。
まずはシャフト固定用の下穴とタップをたてておく
そしていよいよ成形するための最小限の余分をカットする。
これもバンドソーを使えば形通りに楽に加工できるのだが・・・
そして全体を仕上がりの形にヤスリで削る。
ここからセンターの仕上がりラインを残して曲面を形作る。
まずは片側だけ
そして反対側も成形し全体のバランス整える
ここまでの加工は全てヤスリでおこなうのだが、使用したヤスリの数(種類)は12本だった。
あとは磨いて仕上げれば終了だが、その前に刻印を打ってシャフトも接着しておく。
HR-07 HS
磨き終えて完成(手磨き)
このあとオイルフィニッシュ仕上げの後、数日乾燥させて納品。
単純ながら結構手間の掛かる作業である。