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ネット格差について考える

私の生徒は、

イギリス人は勿論、

スペイン、イタリア、オランダ、アメリカ、パキスタン、クロアチア、中国


などなど、色んな国の人が居る。

ロンドンはインターナショナルな場所なので、

学生の町であるボストンに住んで居た時よりも、生徒はさらに多様になったと思う。


イギリス在住の人も居れば、

元々オンラインのクラスで直接会ったことはない生徒も居る。


コロナとそのイギリス政策の影響で、母国に帰った人は少なくない。

その中に、カタール人の生徒が居て、


今日、オンラインでレッスン再開なった。

先週木曜日に、本当はレッスンのはずだったが、時間になってもZoomに生徒が現れない。すると生徒の母親から連絡が。


生徒母「歌子、本当にごめんなさい。カタールではZoomが使えな居みたいなの。今知った。」

歌「そうなんですか!では、スカイプをダウンロードしてはいかがですか?」

生徒母「そうね!」

数分後

生徒母「スカイプ、ダウンロードすら出来ないみたい。夫に聞いてみると、特殊な方法でしかアクセス出来ないみたい。私にはどうしたら良いか分からないから、レッスンは延期にしてもらえないかしら?」


という訳で、今日に延期になった。

きっと著作権の登録の範囲とかの影響だろうけど、

根底にあるのは、きっと国同士の関係。

それが、こんなところで影響するんだなぁと思わされた。


私はZoomもスカイプもあるおかげで、オンラインでこうして働くことが出来て居る。


カタールの人は、

オンラインで働く方法が、私より少ないのかも知れない。


こんな時くらい、何とかならんのかね?

と思うけど、


困った時は、お互い様

という言葉は言葉としてあるだけみたいだ。



数日前、ケニアの友達と連絡を取り合っていて、こんな話になった。


歌「っていうか、そっちは大丈夫?オンラインに仕事変えれた?」

ケニア友「うん、私が私立の学校で働いてるから、オンラインに変えれたけど。。公立の学校ではそういう訳にいかなくて、WIFI環境がある人ない人とで、国内の格差が浮き彫りになってるよ。」


ケニアは、アフリカ大陸の中では、かなり進んでいる国(多分南アフリカの次くらい?)で、

東アフリカを代表する経済国だ。


それでも、WIFIへのアクセスがある人は

まだ少数派だろう。


私がケニアに行く時は、(今はもうケニアでは現地のSIMカードを使っているが)

そうでない時は、

外国人やお金持ちが使うカフェに行って、WIFIを使って居た。


確かに、ステイする友達の家や泊まるホテルにはあるけど、

私の友達はアメリカに来るような経済環境の友達だ。


『アメリカになんて、経済的に中の下より上の人しか来れないよ』

と、友達は言っていた。


その友達たちですら、速いWIFIにはアクセス出来なかったりする。

だから、オンラインクラスを出来るようなWIFI環境が自宅にある人は、とても恵まれていることになる。

コロナ状況下で、教育の機会も、働く機会も手に入りにくくなる。


経済格差が、ネット格差となって、ハッキリ現れているんだ。


ケニアの政府が、この状況下で、どういう対応を取るのかが気になる。



アメリカでは、

ネットリテラシーを小学生が学んでいる。


検索機能を使うときに、

一番上の方に来るのは広告で、

該当している可能性が高い順番から、ページには表示されるから、

10ページ目とかに行けば、全く関係のないこと載ってたりする。


などを習うらしい。


こうして、オンライン上での情報の集め方を学び、

知りたいことをどんどん効率よく吸収していけるようになる。



日本では、オンライン格差はさほどないかも知れないが、

言語格差があると思う。


英語を使えるかどうかで、大元の情報量が変わるから、

私も、調べたいことが日本語で載っていない時は

やっぱり英語を読むしかない。


この先、翻訳機能がどこまで発展するかにもよるかも知れないけど、


得られる情報量の差、という点では、

言語格差は、ネット格差と似ていると思う。


オンライン中心の生活になるにつれ、

きっと、この先これはもっと大きくなるだろうと思う。


それと同時に、

役割分けがハッキリして来そうだけど。


オンラインは、情報と効率を求め

オフラインは、感情と経験を求める。



オンラインは、オフライン生活を豊かにするために、

使われ続けて欲しいな、と願ってやまない。

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