whoo「All About You」を聴く

あのwhooが、なんと4年ぶりにボカロオリジナル曲を投稿した。やったぜと思いながらも、僕は身構える。いざ曲を聴いてみて、がっかりということもあるからだ。好きなボカロPの新曲を好きになれなかったときの、ちょっとした切なさについて、ボカロリスナーなら語るまでもないだろう。まして云年ぶりの投稿ともなれば。でもこの新曲は、いいほうにふりきってくれた。ありがたい。

世界中 どこかしら 流れつづけている 音楽や 声・言葉 愛の囁きまで すべて 僕らが 書き連ねたもの It's all abou you…… 君のことなんだ。

それにしても、濃密なまでにロマンチックな楽曲だ。まるで紆余曲折をへた、恋愛映画のクライマックスのように、艶っぽい感動にあふれている。あたかも世界が、自分たちを中心にしてまわっているかのように、自分たちを祝福しているかのように、錯覚する。あのひとときについての音楽である。この感動を、自分とは縁とおいものだとは言いたくない。4分間の優しい嘘を許してたっていいだろう。明日には恋をするかもしれないのだし。君って…… 誰のことなんだ。

(余白)

素晴らしき新曲を、たっぷりと堪能したところで、僕は巡礼の旅にでます。もし道づれになる人がいたら、誰であれ嬉しい。旅だちをテーマにした、この楽曲からいかがですか。

ゆき先は気のむくままに。

それではまたいづれ、どこかでめぐりあいましょう。

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