スピリチュアルな痛みについて①
こんにちは、Uraraです。
今日は「スピリチュアルペイン」について
お話してみたいと思います。
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皆さんは「スピリチュアルペイン」という言葉をご存知でしょうか?
医療従事者なら、どこかで聞いたことがある方もおられるかもしれません。
私が今仕事としている「緩和ケア」というのは
病気そのものを治癒させるための治療ではなく、
病気に伴って生じる様々な心身の苦痛を、和らげていくことを目的とした治療やケアです。
緩和ケアにおいて、心身の苦痛というのは次の4つに分類されます。
1.身体的苦痛(physical pain)
2.精神的苦痛(psychological pain)
3.社会的苦痛(social pain)
そして
4.スピリチュアルペイン(spiritual pain)
です。
これらすべてを総称して
「全人的苦痛(トータルペイン)」と呼び
緩和ケアに従事するものは
目の前にいる患者さんは今、どんな苦痛を抱えているのかを分析していきます。
その苦痛を和らげるために
私達がいるわけなので。
ただですね。
私達のように
緩和ケアを専門とする医療従事者でも
なかなか困るというか、よく分からなくて
どう対峙していいのか戸惑ってしまうのが
4つめの「スピリチュアルペイン」。
***
そもそも、
スピリチュアルペインって何でしょうか?
1.身体的苦痛(physical pain)
2.精神的苦痛(psychological pain)
3.社会的苦痛(social pain)
は、容易に想像がつくと思います。
1は病気によって生じる、痛いとか苦しいといった身体的な様々な症状ですし、
2は病気になってしまったことで生じる不安や恐怖などの精神的な症状。
3は病気になってしまったことで、仕事はできるんだろうか、お金をどうしよう、家族に何と伝えよう、などといった社会的な苦悩のこと。
でもじゃあ、スピリチュアルペインって?
霊的苦痛、とも呼ばれるのですが、世の中では「霊」だとか「スピリチュアル」だとかというとイコール怪しいもの、とされる風潮にありますよね😅
でもここでいうスピリチュアルペインとは決して怪しいものではなく、
病気により
「生きる意味」が揺らぐことで生じる苦痛
のことなのです。
例えば、
「もう私の人生終わりだ」
「生きる希望が見えない」
「人に迷惑をかけながら生きるなんて
自分には生きる価値がない」
「死んだらどうなってしまうんだろう」
などなど。
病気によって「死」を意識したとき、こうした苦痛が生じてくるのです。
***
でも実際は、病気をするしないに関わらず
「生きていることへの根源的な問い」というのは、皆きっとどこかで感じているものではないでしょうか。でも
「そんなこと考えたって仕方ないから考えない」
という方もいるでしょうし
「考えることはあるけどよく分からない」
というのが本音かもしれません。
普段から、
「私の生きる意味はコレです❗」
「私の使命はコレです❗」
なんて言える方がいたら
それはそれで素晴らしいのですが、
じゃあもし
その「コレ」が失われたら?
「コレ」が果たせないと知ったら…?
それこそ絶望してしまうのではないでしょうか。
そしてまさしく今、目の前の患者さんが、その絶望のさなかにいたら?
***
え〜っと
なんとも後味の悪いこんなところで終わるのは
大変申し訳ないのですが🙇♀
長くなってしまったので
また明日、続きを書こうと思います。
Uraraはどんなふうにこうした患者さんに
向き合っているのか。
私自身は、「生きる意味」をどう捉えているのか。
少し重いテーマに感じられた方もおられるかもしれませんが
ご興味があれば、また明日お越しください😌
それでは、また♡
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