過去のワタシを迎えに行く
夢を見た。
亡くなった祖母を憶い大泣きする夢。
その側には少し困ったように
優しく微笑む母がいた。
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父が亡くなってから父方の親戚とは疎遠となってしまい、祖母のお葬式には出ることが叶わなかった。
ワタシの実家は建築業を営んでいた。
順調な時はとても幸せだった。
週末には、お弟子さんや社員、取引先の仲良しとその家族が大勢集まり、料理好きの父が腕を振るった。
時にはみんなで釣りに行った。釣果でゴハン。
猟が趣味の父には猟友会の仲間もいて、シーズンになると、スーパーには並ばない珍しいお肉も食卓に上がった。
よく人が集まってくれる、暖かい家だったと思う。
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そんな折、我が家に居候がやってきた。
父も母も人に対してウチソト関係なく接するタイプの人。
ある時、取引先で電気店を営むそのヒトが、離婚により一人きりになった。それを聞き不憫に思ったのか、集まりの後「今日はうちに泊まっていきなさい」と言ったのがキッカケだったように思う。
それから、その人が住み着くようになった。
悪気なく居座るその人に、出て行けとは言えない我が家。
また、そのヒトはもう一つ "ある事情" を抱えるヒトだった。
これについてはデリケートな部分もある為、もし機会があれば考察を残したい。
ま、とにもかくにも、その"ある事情"もあり母はその人を優遇するようになった。ワタシにはそう見えた。そして、そのヒトの存在は我が家のバランスを崩した…と、ワタシは思っている。
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そんな状況と会社の経営難もあいまって
我が家の状況は悪くなった。
ヒトも集まらなくなった…。
ちょうど思春期だったワタシは
どうにもならない我が家の状況になすすべなく、大変そうな母に期待することも辞めた。
その時はツラすぎる気持ちの取り扱い方法がわからなかった。
優しいのか、ダレのことも信用してなかったのか。友達に相談することもあまりしなかった。
相談して、その友が暗い気持ちになったり、逆に悩んだりした場合のフォローの方が大変だと感じたのだ。
結局、ワタシはツライ、キツイを放置した。
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その当時、死にたい、とたびたび思った。
でも、父のお葬式の光景を憶い、自分発信で周りがあんな状況になるのはイヤだった。誰にも迷惑をかけずに、バレずに死ぬ方法を考えていると難しすぎてムリだった。そんな難しいことよりは、一旦キツイ気持ちをムシして、自分でも叶えれそうな、やってみたかったことをやってみて、それでもダメなときにまた考えようと思った。
その時に、ワタシは当時のワタシをそこに置いてきた。
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先日のおばのお葬式。
きっとその時、叶わなかった祖母への気持ちも一緒に整理できていたのかもしれない。無意識だったけど。
思春期に叶わなかった、母に気にかけてもらい想いをぶちまけること、そして、祖母を憶い思いっきり泣くこと。
昨夜の夢で、そのとき叶わなかった憶いを抱えて待ち続けているワタシを迎えに行けたんだと思う。
やっと迎えに行けた。
今、本当に幸せなんだな。
穏やかになれたんだ。
この気持ちを表すにはなんていったらいいんだろう。語彙力が足りない。
ただ、過去のワタシ。
お待たせしたね。今まで暴れずに、ずっとそこで待っててくれありがとう。
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noteをはじめて、『スキ』をもらえるのがとってもうれしい!って感じてます。
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『スキ』してくれる方々へ。
ありがとうございます!
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