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フジイケンジ
チバの死をきっかけにThe Birthdayの曲をたくさん聴くようになったが、コピーバンドをやることになり、改めて演奏当事者としてギターを聴き始めた。
シンプルなロックナンバーが多いThe Birthday。
難しいことは特にやっていないように感じ「これならいけるっしょ」と高を括っていた。
…が、いざギターを弾いてみると難しい。
フレーズに派手さはないものの、手なりで流すように弾いている音が一つもなく、一音一音が丁寧に鳴らされている。耳で聴いた印象よりだいぶ難易度が高い。
いや、確かに7年ぶりのバンド活動。ギターに触ること自体久しぶりで、自分の腕も落ちてるけど、それでもこんなについていけないものか…?練習開始した頃は、あまりについていけず途方に暮れていた。
The Birthdayのギタリストはフジイケンジ。
代表的なキャリアはMy Little Loverのギタリスト。小林武史と繋がりが強く、桑田佳祐&桜井和寿の「奇跡の地球」にもギターで参加。
その他にもバンド活動を行う傍ら、スタジオミュージシャンとして数々の有名アーティストと仕事をしている。
いや、プロ中のプロじゃん。
なんでチバとバンドやってるの?
(2011年の加入当時には結構騒がれたらしいが、その頃は全然情報を追ってなかった…)
ライブシーンからのし上がってきたチバと、スタジオミュージシャンメインで活躍してきたフジイ氏。
この組み合わせを不思議と思いつつ、ギター音を聴くとなんだか納得してしまう。
ロックンロールの荒々しさを感じつつもプロならではの匠や繊細な表現も感じるフジイ氏のギタープレイ。聴けば聴くほど奥が深く、色気に満ち溢れていてかっこいい。
チバのボーカル・ギターと良い化学反応を起こしている。
オーバードライブ一発のネイキッドなロックサウンド。フレーズもトリッキーなものはなく、少ない音数で地味だけど、曖昧に音を濁さず、しっかりとフレーズを聴かせていくストロングスタイル。
ただ、さすがプロだなと思うのはボキャブラリーの豊富さ。
他の一般的なバンドのギターだと、同じリフを一曲の中で使い回したり、セクション毎に共通のフレーズがあったりして、要となるフレーズさえ覚えてしまえばその曲を攻略できる。
一方、The Birthdayの曲は一曲の中でも多彩なフレーズがあって、要がなかなか掴めない。
共通のセクションでも1回目、2回目、3回目と違うアプローチで攻めてくるので、とにかく情報量が多い。
他のバンドがセクション毎にフレーズを考えているとしたら、The Birthdayは一曲単位でフレーズを構築しているように思う。
そのようなアプローチなので曲の深みが増して、何回聴いても飽きない。
派手な音色やフレーズはないけど、彩り豊かで人間味を感じるギター。
無骨だけど優しいチバの世界観を彩る素敵なギターだと思う。
好きなギタリストがまた1人増えて嬉しい。今度のライブではフジイ氏に最大限のリスペクトを込めてギターを弾こうと思う。
【ライブ情報】
・DATE:2/9(日)
・PLACE:新小岩bushbash
https://bushbash.thebase.in
・TIME:open 14:30/ start 15:00
・TICKET:free!
・ACT:
チーム山口界隈
ザ・リバースデイ🤮(The Birthday)
ティートエイチ(UK系オリジナル)
陽だまり⭐︎Rock(アニソン)
蒼は流れてる(邦楽オムニバス)
ヒヨコサウンドファクトリー(オリジナル)
ザ・リバースデイ🤮にギターとして出演。
15:40頃から演奏予定です。