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生栗から栗ご飯を作ったら価値観変わった

秋である。
季節の中で秋が一番好き。
この世のモノの中でも一番好き。

まだまだ残暑が終わらない今日この頃だが、
暦の上では秋である。

金木犀の匂いを嗅ぐと、秋を感じる。
そして金木犀がどこにあるのか探してしまう。
目視で確認しないと気が済まない。
それぐらい秋が好き。


昨年の秋、会社の人に生栗を貰った。
会社の人が山を持っており、栗がたくさん採れるらしい。生栗を貰ったからには以前より挑戦してみたかったのが栗ご飯。
生栗から栗ご飯を作ってみることにした。

クックパッドを見ながらレッツチャレンジ。
なになに?まず水に2時間浸ける…?

生栗浸水

Oh…。料理感ゼロ…。
そしてやる気を削ぐほどの待ち時間。

待つこと2時間。次、鬼皮を剥く。
おお。鬼皮。ようやく料理感が出てきた。
まずこの分厚い皮を「鬼皮」と表現するネーミングセンス、素晴らしい。先人に脱帽。

包丁の角部分を駆使しながら何とか脱鬼。
そうか。この鬼皮を剥きやすくする為に2時間も水に浸けていたのか。今更ようやく気付く。

脱鬼

つづいて栗を下茹でする。
鍋にたっぷりの湯を沸かし、1~2分下茹でする。栗はみるみるうちにホクホクとした仕上がりに。

下茹で中

茹で上がった栗をザルにあげ、渋皮を剥く。
まずこの少し厚い皮を「渋皮」と表現するネーミングセンス、素晴らしい。先人に脱帽。

包丁と生指を駆使しながら何とか脱渋。
おお。ちょっとした達成感。

脱渋

あとは炊飯器にお米と栗を入れて炊き込みボタンを押すだけ。

そして50分後。

完成!!!!!!

炊き上がり

炊飯器を開けた時、喜びを超えた感動があった。
そして食べてみると、ちゃんと美味しい!
この生栗から作ったという達成感、炊き上がった時の感動、そしてそれがちゃんと美味しいという何にも代えがたい功績。

怪物を生み出した時、フランケンシュタイン博士も最初はこんな気持ちだったのではないだろうか。

しかしその時、一瞬にして虚無感に襲われる。
1人で生栗から栗ご飯を作り、1人で食べて美味しいとはしゃぐ。
これは1人で受容するにはあまりにも感動が大きすぎる。自分だけでは到底受け止めきれない。

誰かと共有したい…!

誰かとこの感動を分かち合いたい…!

この栗ご飯事変は「ひとりたのしい」という私の既存の価値観をぶっ壊した。「ひとりたのしい」だけでなく、「ふたり以上ならもっとたのしそう」という気持ちになった。

栗ご飯、強すぎるよ…。

そんな秋から1年が経った。
今年こそはふたり以上で栗ご飯を作って食べてやる。


おわり

p.s. あまりに感動が大きすぎて、当時アップルウォッチの待ち受け画面にしてた。

マロンウォッチ

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