クラウドファンディングのその先のguzuri recording houseについて
みなさん、こんにちは。
先日立ち上げたクラウドファンディングですが無事達成をしまして、現在は増額分を5月のスタジオ無料開放に充当できるように援助を募っております。
引き続きどうぞ宜しくお願い致します。
今回の騒動を通して、4月以降のスタジオ運営につきましても僕自身とても考えさせられました。
元々プライベートスタジオとして立ち上げた場所ですが、運よく沢山のミュージシャンにお使いいただける事となり、貸しスタジオとしての体裁を整えることができました。
しかしながら、同じミュージシャン達にお金を頂きながらスタジオを管理することは、立場的に気持ちの良いものではありませんでした。
出来れば無料で使っていただきたいという思いはずっともち続けていましたが、今回、計らずともクラウドファンディングという形を用いることでその思いが達成できそうです。
そして、出来ればこの先もずっとミュージシャンに無料の場所としてguzuri recording houseを残していきたい。そんな風に思うこの頃です。
しかしながら健全な運営をする場合、人件費など含めると最低月に必要なスタジオ収入はそれなりの額になります。
実は僕自身、昨年2019年はguzuriをほとんど使っていません。運営も別会社へ委託しておりました。
それは一重に、スタジオを生業として生きていくことへの疑問と、自分自身のアーティスト人生を考えた決断であった訳ですが、折しもこの3月で現運営陣が撤退する事となり、4月以降の場所について考える時期と、コロナウイルスの騒動が重なったことにより、このような思いに至っている次第であります。
僕の本心を申し上げますと、今はもうguzuri recording houseが僕の音楽家としての人生に必要だとは感じていません。
ただ、音楽を生み出す場所としてのポテンシャルは、これまでの作品群を見渡しても素晴らしい場所を作り上げたなと思いふけることができます。
今後もこの場所を使いたいという音楽家の声も頂いており音楽スタジオとしての需要が続くのであれば、残したいです。
ただ、この先、音楽家からはguzuriの場所代をいただくことはしたく無いですし、それをこの先の僕の人生に組み込むことはどうしても考えたくないのです。
音楽家、スタジオ、そして音楽を待っている人たち。
この三者がどのように循環すれば良いのだろうかを、ここ数週間考えていました。
時代は移ろいます。音楽のあり方や聞き方も変化していきます。
レコード会社が音楽家を囲い、育ててくれる時代は終わりました。すぐに結果が出なければ、支援を続けてくれることは滅多にありません。
インターネット、そしてSNSの台頭とともに音楽家自身が営業マンになり、激しい生き残り合戦が日々繰り広げられています。
音楽を続けるためのその行為を僕もしていますが、創作をし何かを生み出す時というのは、全く違うインスピレーションと共にあります。
全てのアーティストと呼べる人たちは皆そうだと思います。
何事もお金が必須ですが、guzuriをレンタルする時は、出来るだけその意識から離れ、
「guzuriで音を出した時に、何に導かれるのか?」
その意識に向かうことのできる環境を、もしも音楽家たちに提供できるのであれば、僕はこの場所を守ることを人生の一部に組み込んでもいいかなと思っています。
その事を日々考えていましたが、今回のクラウドファンディングを通して一つの循環の形が見えた気がしました。
音楽を待っている方の思いが音楽家へ還元され、そしてそこから生まれる音がまた皆様の元へ届く。
その循環が「今後も続いたら、、」という気持ちはごくごく自然に湧いてきます。
そこで今後のことですが、ドラゴンボールの元気玉みたいに、少しだけ皆さんの日々の糧を頂戴し、音楽家の制作環境を維持させていただき、
「その見返りとしてguzuriで生まれた音楽を無料提供する」という計画を立ててみました。
謂わば、現代版のパトロンみたいな構造として、5月以降の当スタジオについて、一定の月額を音楽ユーザー様から頂く事で、音楽家にスタジオを無料開放出来ないかを考えています。
つまり、guzuri recording houseで録音されたリリース作品の無料ダウンロードおよび視聴できるということです。
それ以外にも、ファンクラブやサロンのように、会員の皆様には日々お楽しみ頂けるサービスを考えております。
以下のリンクに草案を記載してあります。
またそれについてのアンケート実施させてください。
音楽ファンの皆様ならびに音楽家の皆さんはどう思われるのか?
率直なご意見を伺えればと思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。
https://forms.gle/KhSUwPUC5qGCss8Q8
世の中は、皆さんの生活圏では決して知ることの出来ない音楽で溢れています。
有名、無名に関わらず、guzuriで生まれる様々な音楽がきっと皆さんの人生の糧になる気がします。
また、僕はスタジオをやったことで、沢山の録音現場に立ち会うことができました。
そして、guzuriにやってくる音楽家たちに育ててもらったなと、本当に感謝しています。
僕にとっては、音楽家への恩返しでもありますし、音楽ファンの皆さんからのご支援の輪が、この時代にどんな波紋を描くのか、最後に見てみたいと思います。
どうぞ宜しくお願いします。
ちなみに、guzuri 珈琲店は今後、guzuriが有る限りは僕の管理の下で続きます!!
笹倉慎介