Travel is trouble?-旅にまつわる雑感-
はじめに
読者の皆さんは旅行についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。旅行には、旅行会社が作成した日程表に基づく観光を楽しむパッケージツアー、宿、交通手段、観光地などを自分で設定する自由旅行、長期にわたってバックパック一つで世界を駆け巡るバックパッキングと、様々な形態の旅行があります。また、国内旅行か海外旅行かという違い、国内旅行でも近場を日帰りで行くのと、宿泊を伴う遠出の旅行では趣きが異なります。
私の場合、自分の自由に旅行をしたいと思う性格なので、現地発着のツアーを選択することもありますが、基本的に観光地などは自分の好きなように周る自由旅行を選択することが多いです。ただ、自由旅行は自由さと気ままさがある反面、旅先でトラブル、ハプニングに遭った際に自分自身の力だけで対応をしないといけないというリスクもあります。特に海外でのトラブル、ハプニングの場合は、言葉の問題はもちろん日本と事情が異なるという意味ではリスクはより大きいものとなります。今回は、そんな海外の旅先で私が遭遇したトラブル、ハプニングについてご紹介したいと思います。
ホテルに泊まれない?
パリで予約していたはずのホテルに、私の名前がないと言われたことがありました。その時には大手旅行代理店を通して予約をしており、大手代理店から予約したハズのバウチャー券をホテルの受付係の人にも見せたのですが、同じでした。こうした際には、ヨーロッパ式の名前・性の順番と勘違いしている可能性もあったのですが、そのことを話しても該当する名前はないとのことでした。
バウチャー券があるので、これは当該代理店の責任であると考えた私は、当該代理店のパリ支店に電話をかけたました。その際担当者は現地の下請け会社が対応したものなので、そちらに電話をつなぐべきと言われたので、下請け会社に電話をしたのですが、そこでもうちの責任ではないと返されました。たらい回しにされていると感じた私は、バウチャーを持っているにもかかわらず泊まれないのはおかしいじゃないかと、下請け会社の担当者とケンカになりました。
すったもんだの挙句、私がホテルが下請け会社が窓口だと言っていたと話すと、改めて下請け会社の上の担当者が事情を聴き、大手旅行代理店の責任者にその旨を伝えるとして、電話が終わりました。その後改めて大手旅行代理店の支店長から宿が取れないことに対するお詫びとともに、パリの中心部であるオペラ座の近くにホテルを用意すること、当初宿泊予定だったホテルから変更されたホテルまでタクシーを手配することなどが提案され、それを受け止めることとしました。
このやり取りを見ていたホテルの受付係の人は、私に、お気の毒です、申し訳ないと頭を下げました。私は手配する側の不手際を怒っているだけの旨をお話して、事を処理しました。
この時は早めにホテルについていたので、旅行代理店と連絡がついたのですが、もし遅い時間であったら連絡がつかなかった可能性もあります。これを機に私はホテルを予約するにあたっては、予約する際の連絡先、対応がどのようになっているか、また、できるだけ早い時間に現地に到着できるように気を付けるようにしています。
飛行機に乗れない?
私は飛行機の購入に際しては、飛行機会社の早割か旅行会社の格安航空券を利用することが多いです。ただ、旅行会社の格安航空券は飛行機会社でトラブル、ハプニングが遭った際に、正規航空券の顧客、ツアー客よりも不利になる可能性もある、そんな私が体験した事例をご紹介します。
アムステルダムからKLMオランダ航空で帰国する際、あらかじめ購入していた格安航空券でチェックインをしようとしたところ、航空券がうまく読み取れず通常の反応と異なる表示が出ました。KLMの職員にこの状況を問合せても、こちらではわからないので搭乗口までそのまま行ってほしいとのことでした。
KLMの係員の指示通り搭乗口まで駆け付けたところ、日本語を話すKLMの職員の方が私を見るなり、私はこの帰国便には乗れないと告げました。理由を訊ねると、エールフランスのストライキの影響でパリから帰国する予定の日本人観光客がエールフランスの提携会社であるKLMに乗り換えたため、当初KLMに乗る予定であった何人かのお客さんは帰国便に乗れなくなるとのことでした。
スタッフの方はKLMの側で明日以降の便を用意し、その間のホテルを用意するとも伝えてくれましたが、私は明日は仕事もあるのでどこかを経由する形でもいいので、できるだけ早く日本に帰れるようにしてほしいと交渉しました。結果、中国アモイまでKLM、アモイから成田までANAによる航空券によって帰国することができました。また、併せて遅延に関する約款により、600ユーロの補償金を得ることもできました。
このケースでは、KLM側が私の要望にかなうよう努めてくれたので、その日のうちに帰国できました。ただ、ストライキに限らず飛行機の整備不良などで予定通りに飛行機が離陸できなくなることはママあります。海外で自由旅行をされる場合は、飛行機に限らず、移動の際に余裕を持った日程表で対応することが望ましいでしょう。
それでも海外旅行を続けたい
今回取り上げた事例は、私が経験した旅の中でも特に大きなトラブルとなったものであり、しょっちゅう起きているわけではなりません。ただ、今回挙げたトラブルを避けたいと思う人の中には、海外旅行はリスクがあるとお考えになる方もおられるかもしれません。
ただ、今までの世界と違う新たな世界を体験、発見することは、自分にとってプラスの経験になることも事実です。円安傾向が終わりお金に余裕が出てきたら、パッケージツアーでもいいので、一度海外旅行を体験されてみてはいかがでしょうか。また、心配な方は海外旅行保険に加入することで、リスクへの備えをされるといいかもしれません。今までと異なる世界と接することで、新たな発見をされますことを信じてやみません。
私、宴は終わったがは、皆様の叱咤激励なくしてコラム・エッセーはないと考えています。どうかよろしくご支援のほどお願い申し上げます。