Phasmophobia Ghost Filter というツール作りました
Phasmophobia Ghost Filter とは
このツールは、Kinetic Games が開発したホラーゲーム「 Phasmophobia 」において、ゴーストの特定を支援するためのツールです。ゲーム内でジャーナルを開くことなく、常に出現した証拠の状況を記録、確認することができます。
また、主にゲーム実況などでは視聴者さんと証拠の状況を常に共有したいときに役に立ちます。本来なら、視聴者さんに口頭で伝えるか、安全な場所へ行ってからジャーナルを開くかをしなければ共有することはできませんが、本ツールをOBSなどで取り込み、表示させることで、常に共有することが可能となっています。
使い方
ゴーストの特定
使い方はシンプルです。証拠を見つけたら、その項目の右にある「✓」をタップしてください。自動でその証拠を持つゴーストが絞り込まれます。
消去法で特定
逆に、どう調べても出てこない証拠があれば、その項目の左にある「✗」をタップしてください。本来ならその証拠が出るゴーストが除外されます。
表示のリセット
調査が終了して結果も出たし、次の調査に向かうぞ…! となったとき、いちいち各項目を1つずつニュートラルに戻す(証拠の名称をタップ)のって大変ですよね。そういうときは、証拠一覧の右下にある「リセットボタン」をタップしてください。全部がニュートラル状態に戻ります!
ゴースト情報表示
ツールの下半分を占めるゴースト一覧は、名前をタップすることでそのゴーストの情報を表示させることができます。Phasmophobia 日本語 Wiki などを参考にウタゲが簡潔にまとめた特徴と、出現する証拠の一覧を見ることができます。
ナイトメア対応
Phasmophobia は、基本的には1ゴースト3証拠を持っています。しかし時として出てくる証拠が少ない現場へ行き、高い報酬を得るために、難易度を挙げたいときもあります。証拠一覧下部にある「 Evidence givne 」ボタンをタップすると、出てくる証拠の数を順次切り替えることができます。主に「消去法」向けの機能ですが、「隠せない証拠」にも対応しているので予想の整理もしやすくなるかもしれません。
言語切替
Phasmophobia は様々な国の方に愛されているゲームです。そのため、本ツールでも多言語対応をしております。もちろん日本語で表示することもできるので、言語切替をしたくなったら証拠一覧左下にある「Lang.」ボタンを押してください。順次言語が切り替わっていきます。
ランドスケープ表示対応
あまり使うことはないかと思いますが、横長画面にも対応しています。使いやすさや配信画面の構成に合わせてご利用ください。
左上に「入れ替えボタン」を押すと、証拠一覧とゴースト一覧の位置を入れ替えることもできます。
スクロールロック機能
スマートフォンで表示しているとき、スマートフォンの縦幅がこのツールより短いとき、スクロールが生じてしまいます。仕方がないこととはいえ、証拠一覧などをタップした際にたまにスクロールが起きてしまうのはちょっと煩わしい…
そこでスクロールロック機能を追加しました。コピーライト左にある薄い「南京錠」アイコンをタップすると、縦に短いスマホでもスクロールしなくなります!
ちょっとだけコンパクト表示
本ツールは標準で画面サイズに合わせてレイアウトを調整した状態で表示されます。大きなスマホだと使い勝手が良くなりますが、配信画面に載せることを考えるともう少しコンパクトのほうがいいなぁ、という場合もあります。
そんなときは、コピーライト右にある「四隅」アイコンをタップしてください。少しだけコンパクトになってくれます。
使用に際して
Q: 使ってもいいですか?
A: ぜひ使ってください!
Q: Phasmophobia のゲーム実況で、画面内に表示しても良いですか?
A: OKです! ぜひご利用ください。また、その際には下記アカウントにメンションを送っていただけたら、できる限り見に行きます!
Q: どうやったらスマホの画面を取り込めますか?
A: 「OBS スマホ」などのキーワードで検索してみてください。いろんな方法が出てきますが、どれがいいかまでは分かりません…
ちなみにウタゲは、NDI Capture という映像業界で使われているプロ向けのツールを利用しておりますが、最適解かどうかは分かりません。
Q: 表示するとき、ロゴとかコピーライトとか隠していいですか?
A: ダメ…とまでは言いませんが、節度は持っていただけるとありがたいです。配信画面の構成などによって出すことも難しいと思いますので、その際はおまかせします。
連絡先
X(旧Twitter) : https://twitter.com/utage_studio
Threads : https://www.threads.net/@utage.games
YouTube : https://youtube.com/@utagegames
ゲームの紹介
YouTubeなどで投稿されているゲーム実況の中でも、特に人気の高いジャンルといえば「ホラーゲーム」な気がしていますが、最近アーリーアクセスとして公開された「とあるゲーム」が、話題になっておりまして、そのゲームというのがPhasmophobiaという、幽霊調査ゲームです。
簡単に紹介すると、
というゲームになります。ゴーストの種類の中に「幽霊(Yurei)」というのがいるので「幽霊調査員」という名前はちょっと問題がある気がしますが、それは一旦置いといて。
ゴーストバスターズではないので、ゴースト退治はしません。あくまで種類を特定するだけの簡単なお仕事なのです。お仕事を全うすると報酬がもらえ、その報酬を使ってより便利なアイテムを購入し、我々は次の現場に向かうのであった…みたいなゲームです。
ただ、そのシンプルさ故なのか、なんとも形容しがたい恐怖感が味わえます。いるのはわかっている。しかしどこにいるのかが分からない。そしていつ襲ってくるのかも分からない。こちらには戦う手段もないので、できるだけゴーストを怒らせずに特定したいのだけど、ある程度活発に動いてくれないと、所在地が掴めないため特定もできないから、とにかく序盤からゴーストを煽り倒さなければいけない。という矛盾の中で、その境界線を渡る恐怖に、自身の心臓の周りがどんどん熱くなってくるのです。
ただ怖いだけのゲームならば、世の中に数多ありますが、このゲームがなぜここまで人気になってきているのか。それはおそらくゴーストを特定するという部分がゲームの本題だからなのかもしれません。これは一種の謎解きであり、論理パズルなのです。ホラーゲームが好きな人だけではなく、俺のような謎解きが好きな人の心にもめっちゃ響いたんだと思います。
制作しているのは英語圏の方ということもあり、日本語情報は特に曖昧な部分があります。いうてゲームなので、ツールの使い方などはシステム的な制約があるので、そのあたりは有志による日本語Wikiを調べるのが良さそうです。
ちなみに俺もゲーム実況チャンネルの方で実況をしておりますが、恐怖と推理のワクワク感がごっちゃになる経験をしています。
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どうやってゴーストを特定するのか
Phasmophobia Ghost Filter について紹介する前に、このツールでできることに関連するゲーム仕様について紹介します。
Phasmophobia は、ゴーストの出る建物へ向かい、そのゴーストの種類を特定する、というゲームなのですが、このゴーストの特定方法というのが現場に現れる証拠を見つけて絞り込むというスタイルになります。
例えば、ゴーストの現れる部屋に到着した際、温度計が氷点下を記録したら氷点下の温度という証拠が検出されたことになります。特定に使える証拠は全部で7種類(2023.09.27現在)あるのですが、こういった証拠が2つないし3つ集まったら、「ジャーナル」と呼ばれるノートに入力することで、その証拠を残すゴーストを特定できるのです。
24種類(2023.09.27現在)いるゴーストですが、それぞれ残す証拠の組み合わせが違うという特徴があります。例えば「スピリットボックスに反応があり、紫外線で指紋が見えて、DOTSプロジェクターに姿を見せた」という3つの証拠があれば、ゴーストの種類がファントムであることがわかります。どのような証拠があり、どんな組み合わせがどのゴーストを示すのかについては、日本語Wikiの方を参照してください。
ゴーストの襲撃に怯えながら、この証拠集めを行なって、ゴーストの種類を特定する、というのがこのゲームの目的となります。
※ちなみに、この証拠以外にも、判断材料になる特性というのがあるのですが、これらは主観評価になるので「証拠」としては取り扱われていないようです。
ジャーナルの問題点
ところでこのジャーナル、ちょっとした使いにくいさがあります。度重なるアップデートでUI面での使いやすさは格段に改善したのですが、それでもやはりジャーナルを開かなければ証拠関連の確認ができないというもどかしさがあります。
またこの特徴は特にゲーム実況者に嬉しくない仕様でもあります。ライブで配信している場合、途中から来た人にも進捗状況を共有したいところではあるのですが、都度ジャーナルを開くわけにもいかず、どうしても次の証拠が出てきたか、プレイヤーが考察する際にしか開く余裕はないため、しばらくROMってもらう必要ができてしまうのです。
Phasmophobia Ghost Filter の特徴
さて本題ですが、過去には上記のジャーナルの問題点以外にも多くのモドカシサがありました。それらに業を煮やした俺は、それならばいっそのこと、もっと便利な絞り込みツールを自分で作ってしまおう、となった結果、作ったのがこの Phasmophobia Ghost Filter になります。
現時点では証拠が出たか否かを視聴者と共有するためのものになっていますが、その特徴を紹介します。
証拠が選びやすい
ジャーナルでは、各証拠の名前をクリックすると「不明→あり→なし→不明」という形で変化する、ループ切り替えボタンが採用されています。特に不便はないものの、残りの不明証拠が限られてきた際に証拠の状態を仮定して考えたいときにクリック数が増えてちょっと面倒くさい時があります。
Phasmophobia Ghost Filter では、この問題を解決すべく証拠ごとにON/OFFボタンを用意するという形にしました。証拠の選択には、クリック or タップすればよく、仮に解除する場合も、ワンクリック or ワンタップで済みます。
候補となるゴーストが一覧でわかる
ジャーナルでは、証拠を1つでも設定すると、その証拠によって特定され得るゴーストの候補のみが濃く表示されるようになります。ただ、位置はそのままなので現在可能性のあるゴーストの名前が散乱して見えてしまい、認知的な難しさが生じてきます。
Phasmophobia Ghost Filter では、考えうるゴーストを常に一覧で表示してあります。24種類のゴーストを常に表示しつつ、設定した証拠に当てはまるゴーストは白い太文字で強調され、しかも並び順が上位に来るようにしてあるため、非常にわかりやすいです。
消去法によるゴースト特定ができる
Phasmophobia では、証拠は必ず3つまでしか検出されません。4つ以上現れてしまうと、ゴーストの特定ができなくなる場合が生じるためです。例えば「EMFレベル5」「スピリットボックス」「ゴーストオーブ」「ゴーストライティング」の4つが検出されてしまうと、ゴーストが「ジン」なのか「鬼」なのかを判断することができなくなってしまうのです。
これは逆を言えば「証拠がないことが証拠になる」ということでもあります。特に「氷点下の温度」は分かりやすい証拠なので、もし温度がマイナスにならないようであれば、それだけで「ジン」や「レヴナント」が対象から除外されます。
Phasmophobia Ghost Filter では、ゴースト絞り込み方法に「未検出」を表すボタンも配置してあります。このボタンを選択しておくことで、自動でその証拠に該当しないゴーストをリスト化してくれます。極端な例を上げれば、見つからない証拠を4つ選ぶだけで、ゴーストが特定できます。
絶対に証拠が出ない項目がすぐに分かる
Phasmophobia では、証拠の組み合わせに対して、ゴーストがマッチしないことも多々あります(7項目から3項目を選ぶ組み合わせ数 35 に対して、ゴーストの数は 24)。そのため、証拠を2つ集めた段階でもう調べなくていい証拠というのが出てくる場合があります。
ジャーナルを用いた場合、絞り込み画面でそれを知ることは難しいです。3つ目の証拠を適当に設定して、その後ゴーストの種類欄にゴーストが残るかどうかで、可能性の有無を確認します。もしくは、ジャーナル内にあるゴーストの特徴ページを総なめして、現状の候補ゴーストに当てはまる証拠リストから脳内で不要な証拠を特定する、という作業が必要になります。
Phasmophobia Ghost Filter では、もう調べなくていい証拠の項目が自動で半透明になります。
確実に証拠が出る項目がすぐに分かる
絶対に証拠が出ない項目が分かる、ということは、絶対に証拠が出る項目も分かります。これは先に紹介した # 消去法によるゴースト特定ができる との組み合わせで重要になってくるのですが、例えば「スピリットボックス」「紫外線」「氷点下の温度」が検出されない場合、「ゴーストオーブ」「DOTSプロジェクター」は必ず検出されます。これは逆に言えばその2つはもう調べなくていいとも言えるのです。
ジャーナルでこれをやるには、先の項目と同じように、各ゴーストの特徴を総なめして、脳内でリストを作る必要があります。
Phasmophobia Ghost Filter では、脳内にリストを作る必要がありません。証拠の有無をポチポチ入力するだけで、絶対に証拠が出る項目もひと目で分かるようになります。自動でプレイヤーの選択が変更されることはなく、オレンジ色でそのボタンがハイライトされるだけなので、実際に見つけた証拠なのか、消去法による確定証拠なのかもちゃんと確認ができます。
この項目は、手動で選択する必要はありません。このままでもONに設定したとして扱われるので、未選択状態のままでもゴーストの特定はちゃんと行われます。
証拠数制限に対応!
Phasmophobiaには高難易度設定としてナイトメアがあります。また、各自でカスタマイズする難易度設定にて、証拠の数を0~3個のうちで任意に設定することも可能です。しかしジャーナルはこの証拠の数については反映してくれません。出現した証拠だけで考えるなら問題はないですが、消去法も用いる場合では正しく絞り込まれません。
Phasmophobia Ghost Filter では、証拠数の少ない難易度での消去法にも対応しています。証拠が3個出る場合で「ゴーストライティング」を観測できなかったとき、ゴーストは14種類にまで絞り込めますが、証拠が2個しかでないナイトメアでは一切絞り込むことができません。Phasmophobia Ghost Filter では、正しく絞り込めていないことがわかります。出てくる証拠の数の指定は、証拠リストの下にある「Evidence given」をタップして「2 types」にしてあげるだけです。もちろん0証拠にも対応しています。
隠さない証拠にも対応!
ゴーストによっては証拠数が制限されている状態でも絶対隠蔽されない証拠というものがあります。たとえば「ハントゥ」であれば「氷点下の温度」は必ず出ます(ただし証拠数0以外)。Phasmophobia Ghost Filter では、この仕様にも対応しており、証拠数2個モードで「氷点下の温度」を「未検出」にすると、ハントゥのみが除外されます。
ミミックのゴーストオーブにも対応!
いつからか追加されたミミック…このゴーストは証拠として扱われないのになぜか「ゴーストオーブ」を出すという、プレイヤーを混乱の渦に陥れる凶悪なゴーストです。普通にプレイしていたら「ゴーストオーブ」が出ればそれをジャーナルに記録しますが、そのまま残り2つに「スピリットボックス」と「氷点下の温度」を観測してしまったら…あなたはうっかり「怨霊」だと思いこんでしまうでしょう。
Phasmophobia Ghost Filter は、この問題にも取り組みました。「ゴーストオーブ」を発見して記録してしまっても、その候補から「ミミック」を除外しません。「ミミック」に限っては本来の証拠+1個の証拠がでるようにしてあります。また、証拠数0でも「ゴーストオーブ」のみは観測可能のようなので、証拠数0設定時でも「ゴーストオーブ」のみは選択可能です。
スマホでの表示に最適化されてる
Phasmophobia をプレイしたことがある方なら、このツールの特徴を聞いて一つ大きな疑問が生じることでしょう。それは「Phasmophobiaってフルスクリーンでプレイすることが一般的じゃね?」という点です。
Phasmophobia Ghost Filter は、基本的にはスマートフォンで表示することを想定しております。PCでも表示できますが、ボタン幅が広すぎて使いにくさを感じることもあるでしょう。スマートフォンであれば、フルスクリーンでゲームをプレイしながら、ツールを操作することもできます。
また、iPhoneの全画面表示にも対応しているので、Safariで Phasmophobia Ghost Filter を開いた後「ホームに追加」を行えば、URL欄やツールバーが消えるので、特に快適にお使いいただけます。
ただ、情報量の関係でコンパクトなスマホの場合、縦スクロールが生じてしまうかも知れません。しかし、大抵のスマートフォンであれば、最も重要な「証拠選択欄」と「ゴースト候補の上位」は1画面に収まって表示されるかと思います。
※ 現状、iPhone SE のような小さい画面のスマートフォンに対応する予定はありません。
※ 今後アップデートによって証拠が増えることがあれば、レイアウトを全面見直しする可能性があります。
縦長デザインなので、配信画面にも載せやすい
上記のスマホ表示に最適化させていることと関連するのですが、結果として縦長になるので、Vtuberの方々の配信でよく見るレイアウトにした際の横位置にすっぽり収めることができます(大抵のVtuberの方は、ここにコメントを表示しておりますが…)。
特にライブ配信してる方の場合、視聴者さんの中には、途中から見に来た視聴者さんもいます。ジャーナルは常に広げておくものではない性質上、途中から見に来た方には、現在の進捗状況が分かりにくい、という事態が生じます。でも、画面に Phasmophobia Ghost Filter を表示して、状況を記録しておけば、どこまで証拠が見つかっていて、今何を調べようとしているかが一目瞭然になります!
Phasmophobia Ghost Filter を使ってみてください!
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