制作環境を大幅(?)に刷新した話 ② 「キーボード移設 準備」
「弘法筆を選ばず」と言う。
音楽制作ではなくて、機材集めに夢中になってしまう人もいるというし、いい機材、いい環境に恵まれているからといって、いい作品が作れるとは限らない。環境に不満ばかり持って筆が進まないのは修行が甘い証拠であると思っていたし、今でもそう思っている。
古いハード音源1台あれば、それだけで素晴らしい楽曲を作れる人も、いるにはいるのだ。
でも。。。現実には机に紙とペンすら置く場所がなくてわたわたしているうちに、書くべき内容を忘れてしまったり、機材がトラブルを起こして貴重な時間を磨耗したり...。そういった「環境」に起因する作業の非効率化はモチベーションにも直結するし、なによりもそれによって失ったアイデア、時間の大きさを考えると実に勿体無いと思うのである。
そもそも私は弘法大師ではない。筆を頑張って選んで日々メンテナンスしないと、出来ることも出来なくなってしまうのである。
ときたまSNSにアップされるおしゃれで重厚なDTMデスクにとても憧れる。私もあんな環境で作りたい!
もちろんそう思うのであるが、作業場のスペースの関係上置ける机には制約があるし、まだ購入してから2年の机を買い替える度胸はない。
私の机はこちら。
奥行き60センチながら、幅は2メートルを確保。本来は2人で使うものだと思われる。
スペースの制約にピタリと合致する理想的なデスクといえる。
だが、この上にMIDIキーボードと文字入力キーボードと、トラックボールと、機材のラックを置いてしまったら、スペースは完全に埋まってしまう。
何とかしてMIDIキーボードを机の上から別の場所に移せないかと考えた。
DTMデスクについて調べていくうちにたどり着いた結論は、「机の天板の下に収納」であった。
完全にこれを読んで触発されてしまったというのもあるけれど。
こちらの記事の著者は昇降式テーブルを使ってキーボードの収納を実現されたようなので、私も真似をしようと考えたのだが、各種通販サイトを端から端まで探しても、適切な高さのテーブルが見つからない。
私の机の高さは73センチ。天板の厚さ、キーボードの高さを考慮すると、下に収納する台の天板を床から58センチ以内に収める必要がある。ところがこれが不思議なくらいに60センチ、59センチの商品ばかりなのである。
まるで私をあざ笑うかのように、僅かに高いデスクがズラリと並んでいた。昇降机ダメかな…
次に考えたのは大きめのキーボードスライダーを机に後付けするという方法である。
だが、キーボードを乗せるとなると横幅120cmでしかも15kgの重さに耐えられるものである必要がある。そんなものはない。これもちょっと難しい。
第3の案はキーボードスタンドを机の下に設置するというごくごくまともなアイデアだった。
でもこれにもいくつか問題があった。まずは、キャスターがついているものがない。これでは引き出したりしまったりできない。
そして、意外にも適切な高さのものが見つからない。(大体60cm↑)いや、あるにはあったのだが、いわゆるX型で、足が机の下に入らなくなる。
困り果てていると、知人から返信が。
なぜ気づかなかったのか。それだ!
この知人、親切にも必要なパーツの見積もりまで手伝ってくれて、いざ注文。
つづく
おしらせ
BOOTHにて拙作を販売しております。お手に取っていただけたら幸いです。
https://utagemusic.booth.pm/