【放送ログ】2022年9月#2:気になるタイトル『The Quarry ~悪夢のサマーキャンプ~』
まえがき
これは【09月09日】に放送したラジオの内容をテキスト化したものです。
実際に番組内で話した内容をそのまま文字起こししたものではありません。大体こんな感じの事を話している、というものになります。
番組はインターネットに接続出来る環境と、音声ファイルを再生することが出来る機能が付いていれば聴くことができます。もしよろしければ実際に放送している内容を暇つぶしや静寂潰しのお供にどうぞ。
私の番組については記事の一番最後に紹介させて頂いてます。
今回は「ホラーゲーム『The Quarry ~悪夢のサマーキャンプ~』です。
1.ゲーム概要
今年の夏、私が特に注目して追いかけていたゲームタイトルがある。それが『The Quarry(クアリー)~悪夢のサマーキャンプ~』である。PS5、PS4、Xbox、PC(Steam)で展開されたホラーゲームで、アドベンチャーパート(会話と選択肢)とアクションパート(キャラクター操作と選択肢)の異なる二種類のゲーム性を交互に繰り返しながら進行する。
残念ながら私が所持しているハード(ゲーム機器)はPS3、Switch、3DS、ロースペックノートパソコンなので……プレイは出来ないのだ!! 出来たとしてもホラーは怖いので自分ではプレイできない。なのになぜ気にして追いかけていたのかと言うと、ホラーゲームはシナリオがよく出来ているものがあり、この『クアリー』もそのシナリオ性に期待できるタイトルであった。
というのも『クアリー』の制作陣は前作『UNTIL DOWN(アンティルドーン)』を制作しており、このゲームタイトルも引き込まれるドラマ性のシナリオと、緊迫のアクションパート、そして物語の裏側にあった事実に戦慄した。今作も期待が出来ると思ったわけである。
怖いからプレイはしないけどね。選択を誤ると容赦なく登場人物が死亡するだけでなく、その死亡描写も遠慮がない。従って、もし興味を持って調べる方には自信を持って『グロ注意』という言葉を贈りたい。なお、『アンティルドーン』はあまりにも容赦ない描写のために、一部の出血シーン及びご遺体(の一部)がお目見えするシーンがごっそりカットされている。音声だけのお届けとなり、画面は断線してしまったかのように真っ黒で、何も知らないプレイヤーはバグや故障を疑ったという……。
2.あらすじとシステム
キャンプリーダーとしてひと夏を過ごした九人の若者たち。彼ら彼女らが遭遇してしまった恐怖の結末は、プレイヤーの行動と選択一つで変化する。『Quarry』は石切場、採石場という意味をもつ英単語であり、本作の舞台でもある。
日本では、というか少なくとも私にはあまり馴染みのない「キャンプリーダー」という役割だが、どうやらキャンプを楽しむお客様、もしくは子どもたちをサポートしたり指導したりする仕事らしい。冒頭で登場人物は「スマートフォンが使えない一ヶ月」とぼやいていたため、スマホいじりが日常となった現代人にはややつらい役割なのかもしれない。虫も多いらしい。
そんな若者たち。同じキャンプリーダーとして過ごした仲間と仲良くしたか? 忘れ物していないか? その選択は適切だったか? 危険を顧みず立ち向かうか? 安全を確保して確実に挑むか?
選択を求められた時、時間が止まるように設定できるようなので、焦らされるのが嫌な場合でも安心。しかしながら、一部のQTE(要求された操作を短い時間の間に正確に操作する)は待機してくれない。若干の瞬発力は求められる。
中盤までは展開が遅く感じられるかもしれないが、急に物語は加速してクライマックスまで一気に疾走する。とはいえ、システム上は中断出来るほか、チェックポイントを通過した際に自動でセーブされるため、基本的にいつでも中断は可能。たしか……多分(持ってないから……)。ただし、プレイヤーの任意のタイミングでセーブは出来ない。……だったと思う。
登場人物が”無事に”生還することができるか、それとも生き延びることすら叶わないか。全てはプレイヤーの選択一つで決まってしまう。なにか一つ。しなかっただけで。気づかなかっただけで。感情的になっただけで。踏み込めなかっただけで。
数時間までは、退屈だったとしても平和なキャンプを過ごしていた。なぜ彼らは生き死にの境目を危なっかしく歩かねばならなくなったのか。キャンプ場に散らばる奇妙な証拠、痕跡。これらは何を訴えているのか? プレイヤーはその真実に辿りつくことが出来るのか。
ゲームの面白さの一つはここにある。
3.見どころとホラー
今作『クアリー』は『アンティルドーン』の制作陣が手掛けるホラーアドベンチャーだが、両作品に繋がりはない。システムは似通っているものの、物語に繋がりはない。と、思われる。(この辺りは『アンティルドーン』の裏側、真実に迫る作品が出るらしいと見かけたが、情報収集が足りないようで続報を知らない)そのため、『クアリー』を遊ぶのに『アンティルドーン』の物語を知っておく必要はないし、その逆も然りだ。気兼ねなく挑戦すると良いと思う。
また、『クアリー』は実在する役者さんをモデルにして、ご本人に実際に演技をしてもらってキャプチャーし、ゲームに取り込まれている。私はあまり詳しくないが、ゲーム内キャラクターの「警官」「老人」は他のゲーム作品にも出演されているらしく、話題をさらっていたことを覚えている。
こんなに紹介をしておきながら、私自身は『未プレイ』『ハードがない(対応機器がない)』『ホラーは怖いから遊べない』という理由で触れていないのはお恥ずかしいところだ。このタイトルはプレイ動画の視聴で内容を把握した。この場合、アップしたプレイヤーさんの選んだ展開しか見ることができないが、私はそれで十分だ。
ホラーゲームの定めとして、展開を記憶するともう驚きもしないというものがある。これに加え、『クアリー』の場合は「どのようにリタイアしたらどんな展開を迎えるだろう」という発想に至るだろう。選択肢一つで展開は細かく分岐し、生存者数も変化する。すべての展開を見ようと思ったら、もう誰が犠牲になるかなんてトランプの手札を切るように関心がなくなっていく。
ある意味それこそホラーなのかもしれない。
この記事について
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Samuel Berner
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