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アナスイ『寝不足の高杉晋作』観劇。

アナログスイッチ
21st situation「寝不足の高杉晋作」


11/16(土)16:00~の回を観劇しました。





いやぁー、おもしろかった



帰り道



アナログスイッチが掲げるスローガン

「笑い損ねた日には、ちゃんとしたコメディを。」

という言葉が頭に浮かび



こういうことか



と、そう思える舞台だった。




お金を出して見るコメディの良さを感じられる舞台だった。




主な感想はコレで、9割型の感想は言い切ったのですが、
なんらか感想の残り香を置いておこうと思います。




ネタバレしていきますのでこの先はご自身の判断でお願いします。



ちなみに私は旅行先で写真を撮る際にふかわりょうポーズで撮るような人間ですので。

(千葉県某所)




だから続き見るやめようとはならないのよ




あと遠すぎ






なんらか感想の残り香集


山本蔵六

アナログスイッチ劇団公演における忠津勇樹の存在が徐々にワンパンマンのサイタマ化してきている



物語のメインストーリーで、いろんな人にいろんな困難な状況が訪れ、様々な問題と対峙してみんなが一生懸命に進む中、


サイタマが来た途端にそれまでのいろいろがなんだったのかと思うほどの一撃で、いとも簡単にすべてを終わらせて帰っていく。


そんな感じが「アナスイ×ただつゆうき」にしてきている。


ワンパンマンとの違いは、一撃で解決はしていないということ(大事)。


今回も前作ほどではないが、物語の中盤に遅れて登場。

お千代、坂本龍馬と共に客席後方から。



顔を隠して座るその姿を見ながら、


”今回はどんな手を使ってこの人に笑わされるのか”


そんなことを考えさせられる身体になってしまった。




高杉晋作が入門した吉田松陰の私塾・松下村塾。

そこで晋作と出会った久坂玄瑞。


に似ている

いや、似ているようで似ていない
似ていないようで似ている

そんな男


それが今回ただっちゃんの演じる山本蔵六。

晋作と深い関係であった久坂玄瑞が、
オバケとして現れて、晋作を説得※する作戦。


(※いろいろあって)



説明しないのに※すなよ。


(アナスイ公式HPより引用)




寝静まった夜中に囲炉裏?から登場するその姿はあまりにもバカバカしく

(終演後、舞台セット撮影可能ありがたい)



ただっただっ笑わせてもらった。


この瞬間、もうどこがどうだったとかの感想はいいやと思った

ブログも書かなくていいや

「笑ったなー」

この一言だけで十分に価値がある舞台だと。



前作の『幸せを運ぶ男たち』ではベッドの中から現れて、爆笑をかっさらい、その後は何度もベッドに吸い込まれていった男が、

今回は囲炉裏から出てくる。


この劇団は穴から出たり入ったりしないと気が済まないのか。



これぞ”穴"ログスイッチ(キラリーン)


じゃないのよ


と。



このコントの最前線にいるただっちゃんと
”ソレ”を成立させる面々。

あのシーン、お雅も参加して全キャストが集結。

しっかりと作り込まれたコントが
ほんとにおもしろくてみんなカッコいいまであったな



アワアワしている蔵六も
ノってきた蔵六も

それを大真面目にどうにかしようとする面々も

めっちゃおもろいし


基本はこの上手くいかんやろな作戦に前向きなところも
なんかいろいろかわいい


そもそもただっちゃんの声が良すぎるのがまずおもしろい



ふじきんぐもだが、ただっちゃんは人としての可愛さがあって


普段からバリアなく誰でも懐に入らせるタイプの人だからか、見る人も笑いやすい空気を身にまとってるのかな。


(あえて懐を見せず良い距離感を持っている役者がやるからこそ良い役もある話は別でおまかせします)



若干どうでもいい話だけど、カーテンコールの挨拶で、ただっちゃんが途中で言葉に詰まって思い出している風のところ、

秋本さんが割って入って挨拶を締めて終わらせたけど


あそこで秋本さんが締めている間にちっちゃいちょうど邪魔じゃない声量でさっきの言葉の続きをずっとしゃべってるのも、
それに気づいても誰も流れを止めずそのままみんなでただっちゃんの挨拶無視して終わるのも

誰も間違えなかったナイスな連携プレー集だったな。



田中顕助

ストーリーテラーとしてスタートとラストを締めくくったふじきんぐ。


歴史はサッパリで、全く詳しくない身としては、
?な要素も多いのだけど、最後の物語のあとがきというか、
登場人物のその後…はスッと入ってきて、ほっこりしたり要所で笑わせてもらった。


最初のシーンの前置きの部分とラストのその後の部分は、
どこか違っていて、良い。


終わったこの物語をあとから語っていたのではなく

最初は最初の時に生きていた田中顕助。
最後はその後を伝えにきた田中顕助。

になっていたように思えて。


きんぐ演じる田中顕助という男。
晋作への想いも強く、戦場に返すという意識も強かった。

他の登場人物も晋作に対して皆何かしらを求めていたものの、何かの拍子にその目的を諦められたかもしれないが、この顕助は「絶対に戦場に」という気持ちをブレずに最後まで持っていて、

この人が何があっても軌道に戻そうとがんばっていたその流れに乗ってみんな好きなことを言っていたような気もして

顕助はこの物語を引っ張ってい、軸を持っていたというか。


どうでもいいけど、きんぐをひらがなにすると焼肉感が出ますね。


バッフェ(ビュッフェ)だいすきなので、あーいう食べ放題も超好きなんですが焼肉食べ放題は年齢とともに昔ほど楽しめなくなってきてはいます。



坂本龍馬&お千代

晋作と龍馬は、やはり他の人とは違った。


龍馬はその振る舞いなのか、声量なのか、姿勢の良さか。
圧倒される存在感があり、

「わぁ~、坂本龍馬だぁ」

となれた。

カッコいい。


自分の中に坂本龍馬像があるからかもしれない。
やっぱりオーラが違う。


感想短いけどお千代と合わせてこの舞台の中で一番好きな二人だったかも。

お千代が本当にかわいいのよ。
声めっちゃかわいいし、ハキハキしゃべるのもとってもよかった。



高杉晋作

坂本龍馬と合わせてこの二人が偉大な感じがするのはなぜなんだろう。


名前がフルネーム、衣装が豪華、とかそういう話でもない何か。


奥谷知弘くんは「信長の野暮」「幸せを運ぶ男たち」で、
どこか弱弱しく、接しやすく、

特に「幸せを~」ではとにかく普通の人を演じていた。


その姿とは大きく違う今回の姿だったが、
なんの違和感もなくで、

奥谷知弘は良い役者だねぇと。


(アナスイ公式HPより引用)


少し痩せたのか、筋肉がついたのか。
わからないけどどこか洗練されている。


歴史まったく知らない自分も
わかんないけどすごい人っぽいというのを感じられて、
なんかドデカい存在だった。


ねぶたかホームページの年表も見ずに行ったため
歴史上の晋作の人生は知らなかったが、
最初の吐血?から病気であることはわかっていた状況。


(HPの最初の奥谷くんが完全に吐血していたことは今見て「わぁ」となったがまぁこれはそういう演出で真実は如何にという可能性もあるし笑顔でうっそーん的な感じの画像だしまぁアレなんですけれども)


その流れで、知っている我々、知らないおうの達。
知っているであろう辰吉。

この構図で進んでいくのもまたなんか良かった。



自分がバカ過ぎて労咳と聞いて、
「なになに、老害がなんだって?」

となってしまったが、話の流れでなんか病気の話なのね~と理解はした。


繰り返しになりますが歴史に疎いためイメージだけだが、
織田信長などのTHE武将みたいな人達は、

言った事に従わせる感じというか、
怖さみたいなものを含んだオーラがあってそのカッコよさがあるが、

晋作は、顕助の言ったことでフラフラ意見を変える素振りを見せてみたり、そもそも晋作に対してみんなが意見を簡単に言えたり


すごい人であり、普通の人でもあったところが良かったし、
そういう部分も奥谷知弘が演じた意味があった気がした。


とても合っていた気がする。



辰吉と共に?龍馬が仕組んだ茶番で遊び、
その遊びには実はいろんな優しさもあり、

晋作の頭はみんなの一歩先にいて大きい人でした。



おうの&お雅


最後のアナスト、アナザーストーリーで

(アナスイみたいな言うな)

晋作との複雑な3人の関係性を、おうのとお雅の2人がある部分では理解し合っていた描写があって、

話し合ったり、ぶつかり合ったり、時間の経過、その間に見てきたもの、状況の変化、いろんなことで関係が変わっていくというのはなんかよくて、いろいろな人に対するどこか未来への希望や救いのようなものだった。

事実ベースなんでしょうが、なんかよかった。


お雅を演じた花梨さんはSNS等ではよく見ていたものの今回ようやく初めて見れて、おもしろ枠で、変な人でとても良かった。

最初に見た役の印象は強いので、それがこの役でよかったのかどうか笑




辰吉&虎之介



わたなべさん、秋本さんの農民コンビ。


辰吉はただの農民ながら1列目の晋作、龍馬の後ろ
1.5列目にいた。


能天気に振る舞い虎之介とバカをやっている辰吉。

妻が労咳になってどんなにつらい思いでいただろうか。

(労咳になったのが妻でその妻と子と過ごすためにいろいろ動いていたという記憶だけど1週間以上経って感想を書き始めて「あれ?これ妻だったよな?そうじゃなかったらこの感想めちゃ恥ずいけどいけてる?」と怖くなってボカすか迷いつつ書いてます)


辰吉はいろんな現実を受け入れていて、「妻と子と幸せに過ごす」という目的、その軸があって、そのために今やるべきことをやっている姿はカッコよかった。

軸があるからあらゆる状況に対応できる。
頭に1つの柱があるからこそ、臨機応変な頭になれるという感じがした。知らんけども。



頭のキレない虎之介はみんなに利用されながらも、まっすぐだからこそ、とても愛くるしく、その人間らしさは唯一無二の個性。

一緒に仕事したくはないが、友達としては素晴らしい。



虎之介も結婚して料理屋さんをやっているということで

晋作たちは国規模で動いていてすごいが、
農民も大変なもんは大変で、

結婚して子供が産まれて育てて、
めちゃくちゃ大変なことをしていて

自分の生きる世界での苦労と幸せがみんなにありますなぁということで。


パンフレットで雨宮さんがなんとしても慎哉さんの肩を尖らせていて結構な時間笑ったし

きんぐ、おーさこさん、あめみさんのYouTubeめっちゃ良かった

人がご飯食べながら話してるのなんて1番良い


雨宮さんの佐藤慎哉さんへの当たりの強さが動画内でも垣間見得て劇団の空気の良さを感じる



オレもフライドポテトは頼みたい人で共感した


モスバーガーだいすきっ娘の自分も
(娘だった場合)

居酒屋のポテトは細長カリカリが良い




舞台を観ていると自分の人生の全く関係ないことに紐づいてそれを考えだして泣きそうになったり脱線してしまう事がよくあるんですよ。


もはや舞台と関係ないのでいつも感想として書くことはないんですけどね


でもそれこそが"俺の見た舞台"の感想でもあって


ここにない感想も含めて、とてもいい舞台でした。



ということで、うたかた日和そろそろお時間で御座います。


ねぶたかに行った人はフライヤーに次回公演の発表もありましたが、
まだウェブ上では見てないので一旦黙ります


ではまたそのときにでもお会いしましょ〜

じゃあの


(きんぐとも撮った)

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